タンザニアの旅08 セレンゲティへの長い道の始まり
10月1日(日)
インパラホテルの朝食は普通のビュッフェスタイル。メニューは普通の洋食だが、コーヒーはインスタントである。いや、実はこの先どこに行ってもコーヒーはインスタント。コーヒーの産地なのだが、レギュラーコーヒーは出てこない。保存の問題なのか焙煎技術の問題なのか???
午前8時。チェックアウトを済ませると、Multi Choice Safaris のドライバー Thadeus 氏が玄関で待っていた。(アフリカにおいて時間厳守してくれるというのはすごい事。)これから3泊4日のサファリの運転とガイドを担当してくれる。さっそくスワヒリ語で挨拶。車はハイエース。オフロードカーを予想していた妻は「これで行けるの?途中で乗り換えるんじゃないの?」と尋ねるが、「大丈夫。どこでも走れるよ。」との事。事実、4WDで車高はやや高くしてあるので、大丈夫そうだ。
朝のアルーシャの町はひんやりしている。低緯度の地方だが標高がかなり高いためである。長袖を来ている人も多い。タンザニア北部の中心都市だが人口は14万人ぐらいだ。車が多くて混乱気味だが渋滞するほどでは無い。走っているのは日本車ばかりだ。"tigo"と書かれた鮮やかな青色の看板がやたらたくさん目につく。携帯電話会社だそうだ。その他にも celtel, vodacom といった携帯電話会社の看板が氾濫している。(もちろんみな外資系。) webも見られる最新機種がPRされている。普及率も意外なほど高い。月収の何倍もするような携帯電話をどうやって買っているのか不思議である。携帯よりも水や電力のなどのライフラインの安定供給の方が優先順位が高いように思うが????
市街地を抜け、西へ向かう国道を進む。小規模なアルーシャ空港の横をかすめる。セスナが何機か停まっている。草原の中に見える茶色い屋根の簡素な集落がマサイの村。
この
辺は町に比較的近いので、自転車に乗ったマサイ族の若者も見かけた。
75kmほど走り、Makuyuniという村で右折して北へ向かう。なぜかここから道路が突然良くなる。マラウイもタンザニアも幹線道路は舗装されているが、路肩は舗装されていない。しかしこの道は、路肩まできっちり舗装されており、路面も平滑。道路用地の境界を示す標柱も立てられている。まるで日本の道路のようだ。 それもそのはず。実は日本(JICA)の支援で改修されたのだそうで、建設は日本の土木会社が担当しているのだ。(タンザニアでは道路改修を rehabilitaiton と言う。)
乾いた平原を進む事35km。すでにアルーシャから100kmを過ぎ、時刻も9時30分。大地溝帯 great rift valley の断崖が近づいてくると、 急に緑が濃くなる。Mto wa Mbu 「蚊の川」という村に着く。水が豊富で、蚊がたくさん居る事から名付けられたそうだが、それはマラリアの多発地帯である事を意味する。蚊の発生を抑えるため、道路改修にあわせて水路はブロックで固められている。今は昼間だから蚊に刺される心配は無いようだ。
道はワインディングとなり、断崖を上っていく。Mto wa Mbu まで買い出しに来たと思われるタンザニア人たちも自転車を押して上っていく。左手にはマニャラ湖が見える。崖の上はまたなだらかな丘陵地帯となっている。出発から2時間。トイレ休憩を兼ねて、道端のみやげ物屋に立ち寄る。建物は簡素だがトイレは水洗!!クレジットカードも使える。売っているのは木彫りの人形やアクセサリーだが、白人相手の商売ゆえ、Ni ghali sana! Siwezi kununua. Samahani. 高すぎて買えないよ、ごめんね。
その先の Karatu (唐津みたいな地名だ)という町では日本の救急車を見かけた。赤色灯や消防局の文字もそのままであるが、もちろん救急車では無く乗合バスとして利用されている。
出発から3時間弱。150kmの道程を走り、ようやく Ngorongoro 保護区のゲートに到着した。
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