タンザニアの旅18 ザンジバル島へ
10月4日(水)
キリマンジャロ国際空港はタンザニア北部のサファリへの玄関口なのだが、あまり立派な空港ではない。国内線待合室と事務所の間の壁のガラスには一面スワヒリ語の新聞が貼りつけてあり、みすぼらしさを助長している。我々は再びプレシジョン航空のプロペラ機に乗り、ザンジバル島を目指す。この飛行機はナイロビ(ケニア)→キリマンジャロ→ザンジバル→ダルエスサラーム→モンバサ(ケニア)と飛ぶようだ。いろいろな区間を利用する乗客に対応できるように効率よく考えられている。
午後3時20分に離陸。キリマンジャロ山は残念ながら今日も雲の中らしく見る事ができない。プロペラ機は飛行高度が低いから地上の様子がよく見える。自由に蛇行する自然の姿のままの川の流れが美しいと思う。やがて飛行機はインド洋上に出て、ペンバ島の上空を通過し、続いてザンジバル島上空を縦断していく。島の北端がヌングイで、今日の宿泊地だ。美しい青い海、白い珊瑚礁の様子がよく見える。これからあの島を訪ねるのだ。
高度を下げて着陸体制に入ると、まもなくザンジバル市の上空を通りすぎる。三角の形をしたストーンタウンの全体像を見る事ができた。その後すぐにザンジバル空港に着陸。ここで思いがけない事が起こる。普通に滑走路に着陸した飛行機は滑走路の端まで走るとそこで突然Uターン。今来た滑走路を逆走しはじめた。ターミナルの前まで戻ると左へ曲がり停止した。つまり駐機場から滑走路端までの誘導路が無く、滑走路自体が誘導路を兼ねているのである。
外に出ると熱帯の強烈な日差しにくらくらする。しかしカラッとしているためか、覚悟をしていたほどには暑くない。でも日焼けには注意が必要だ。歩いてターミナルに入ると荷物受取場があるが、ターンテーブルは無くカウンターになっている。カートで運ばれてきたラゲッジはカウンターの上に置かれるので、どこに置かれたか見て自分で取りに行く形だ。プロペラ機ばかりだからこんな設備でも大丈夫なのだろう。しかし待てど暮らせど我々の荷物が出てこない。回りを見ると他にも荷物の出てこない人がいるようだ。ここで終着の便では無いからそのままにしておくと、ダルエスサラームに行ってしまう。空港の係員は「もうこれで終わりだ」などと言うのでみんなで「ふざけるな」と文句を言うと、数分後ようやくおろし忘れたカートが運ばれてきた。(アフリカ人は仕事が遅い。)
やっとの事でターミナルの外に出ると、JATA Toursから依頼を受けた Mzee氏が安心した様子で声をかけてきた。「なかなか出てこないから心配したよ。今 Nemoto から電話が入っている。」との事で携帯電話を受け取る。電話の向こうは JATA Toursの根本さん。「旅の様子はどうですか。」「今までは全て順調。ちょっと今荷物がピンチでしたが、それ以外は完璧です。」「よかった。まあ奥さんがアフリカに慣れている方なので、細かなトラブルへの対処は大丈夫でしょうが。気をつけて旅を楽しんでください。困った事があったら電話して下さい。」といったようなやりとりをする。やっぱり近くにサポートしてくれる日本人がいるという事はとっても心強い。
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