タンザニアの旅23 ストーンタウン1 ATMとレストラン
10月5日(木)
ジョザニの森を出発して、再び進路を西に取る。目指すはザンジバルの中心、ストーンタウンだ。昼を過ぎて、おなかもすいてきた。暑さの為に喉も乾いているが、ラマダンのため沿道での飲食は期待できない。我慢して車を進める。途中後ろから猛烈な勢いでダラダラ(乗合マイクロバス)がやってきて猛スピードで追い抜いていく。日本の幼稚園バスだ。かわいい動物の絵が書かれたバスが、アフリカの島で、たくさんの黒人を乗せて爆走している。ダラダラは集落ごとに人の乗り降りがあるため、停まった園バスを追い抜くことになるが、しばらくするとまた後ろから猛スピードで抜かれる。このあとも何度もこれを繰り返す事になった。
行きと同じ道を戻るが、ザンジバル市街地に近づくと、例によってたくさんのラウンドアバウトが出現する。ストーンタウンは三角形の半島の先端部分にあるので、とりあえず西と思われる方向に進んでいけばたどりつけるはずだ。信念を持って進んでいくと、かなり賑やかな通りに突き当たる。おそらくこれが旧市街と新市街の間にある通りだろうと考え、記憶の中の地図をたよりに右折。突き当たりまで行くと港に出たのでそこを左折して右手に海を見ながら進んでいく。左手に大きな建物が見えてきた。これが House of Wonder だろう。運良く近くに駐車スペースを見つけて車を停める。ガイドブックの地図と見比べて、現在位置が House of Wonder の隣、アラブ砦の壁の前である事が確認できた。(一発でここまでたどりつけたのは我ながら素晴らしい!)
手持ちの現地通貨タンザニアシリングが少なくなってきたので用意したい。ドルでも決済できる店が多いがレートが悪く、1ドル1000シリングで会計されてしまう。(実際は1ドル1300シリングぐらいなのだ。)ガイドブックを見ると近くに銀行がある。さっそく行ってみると、ラッキーな事にATMもあった。ATMの前では銃を持った警備兵?が番をしており、安心なような恐ろしいような…。無事シティバンクのキャッシュカードでお金をおろすことができた。
次は遅めの昼食だ。ガイドブックを見ながら外国人向けの店が多い通りの方を目指す。地図で見ても迷路のようなストーンタウンだが、実物はもっと複雑な上、道は細く、人も多く、車も入ってくるのでうかうかしていられない。CDを買ってくれと言って黒人の若者が近づいてきた。妻は慣れたもので、彼にレストランへの道案内をさせる。ホテルの中に入っていくと停電で真っ暗。2階に上がるとオープンテラスのレストランがあり、白人の観光客で賑わっていた。ここなら大丈夫そうだ。ラマダンのため外国人向けの店しか開いていない上、計画的停電のため日中は電気が来ていないらしい。ここは自家発電でしのいでおり、近くでジェネレーター(発電機)が唸りを上げている。(銀行のATMが動いていたのは何故だろう。)
若者にチップをあげるが、なおもCDを買えと言ってくるので妻が強い口調で断る。さすが、マラウイで2年間暮らしていただけの事はあり手慣れている。
2階からの海の眺めは素晴らしい。真昼の海は灼熱の太陽でギラギラしている。日なたは強烈に暑いが日蔭にいれば意外と快適だ。遠くにダウ船が見える。パスタとサンブサなどを注文する。サンブサは三角形の揚げ餃子風の料理で、インドのサモサが伝来したものだろう。他にもチャパティなど、インド由来の料理は多く、インド洋交易の歴史を感じさせる。インドとアフリカがこんなに繋がりが深いとはこれまで知らなかった。かつて交易に活躍したダウ船は、今でも現役で近海の輸送や漁業、観光などに活躍している。
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