タンザニアの旅25 ストーンタウン3 驚嘆の家(国立博物館)とトルコ式浴場
10月5日(木)
アラブ砦の裏側から車を停めた場所に戻る。車には特に異常は無いようだ。すぐ隣の House of Wonder 驚嘆の家は、1833年建築にスルタン(イスラム社会での最高権力者)の公邸として建てられたもので、現在は国立博物館になっている。中に入るとここも停電しており、窓から入る光が頼りだ。
受付で入場料を払うと、黒人の青年が近づいてきて唐突に内部の解説を始める。押し売りガイドだなと思ったが、まあ解説が有った方が分かりやすいのでそのまま彼に案内してもらう。展示物はザンジバルの風物や歴史に関する物。スワヒリ語における外来語の変遷なども示されていて面白い。ポルトガル植民地時代にはポルトガル語が、オマーン帝国の支配下にあった時はアラビア語、そしてイギリス植民地以降は英語の影響を強く受けている事がわかった。閉館時間まで1時間しかなかったので、広大な内部をゆっくり見ている時間は無い。ガイドは足早に次々と進んでいく。ガイドと妻がしゃべりっぱなしなので、私はあまり口をはさむタイミングも無く、所々自分の興味のある展示をじっくり見たり、スワヒリ語の解説文と英語の解説文を見比べて見たりした。ザンジバルを理解するためには必ず訪れてほしい場所だと思う。
3階まで上がるとテラスに出ることができる。やっと暗闇から開放される。港はたくさんの船で賑わっている。やや大きな旅客船なども見える。左へ回っていくと、隣のアラブ砦の中がよく見える。城壁の中は劇場のようになっていて、飲食もできるようだ。残念ながら今回は中に入る時間は無さそうだ。写真の右下隅に我々の停めたエスクードが写っている。更に裏に回り込むとストーンタウンの町並みを見下ろすことができる。世界遺産に登録され、補修工事も行われるようになったようだが、外壁やトタン屋根などの状態は必ずしも良好では無い。ぐるりと一周回って建物内に戻れば博物館の見学は終了だ。
しかしガイドの案内はまだまだ続く。ストーンタウンには複数の宗教が共存しそれぞれの施設がある。イスラム教はモスク。キリスト教(アングリカン)の教会は先程訪れた。その他にインド系の人はヒンドゥー教を信仰しているので寺院もある。案内してもらったヒンドゥー教の寺院では、ちょうどお祈りの真っ最中だった。
次に古いトルコ式浴場の跡を案内してもらった。ガイドは入り口では入場料のディスカウントまでしてくれた。停電のため真っ暗だが、天井に開けられた穴から光が差し込んで来る。内部は脱衣所、浴室、洗い場(アカスリ所)などに別れており、細い通路が通じている。係員にガイドブックを買うかと言われたが、たぶん帰ってから読むことは無いと思い断った。
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