タンザニアの旅29 さよならザンジバル
10月7日(土)
朝食を食べるために外に出ると、部屋当番の女の子二人が箒で掃除をしているところだった。ベッドメーキングのお礼を言って、チップをあげる。今朝の朝食もメニューは同じだが、この白いスパニッシュオムレツを食べるのもこれが最後だ。
エスクードに荷物を載せ、空港へ向け出発。ヌングイからストーンタウンへ向かう道もこれでもう4回目だ。空港へはストーンタウンの手前で左へ曲がる。そこから先がまた難しい。いくつものラウンドアバウトを通り抜け、南へ進む。Airportの看板が出ていないか目を凝らすが見当たらない。山勘で左へ入ってみると、これが大当たりで、ばっちり迷わずザンジバル空港に着くことができた。だんだん勘も冴えてきたようだ。
道に迷わなかったので11時前に空港に到着した。Bwana Mzee とは11時30分にレンタカーを返す約束だったので、とりあえずチェックインを済ませる事にした。こことダルエスサラームの間にはいくつかの航空会社が就航しており(といってもセスナ機みたいな飛行機だが)、客引きも盛んだ。もう航空券を持っているからと断って、プレシジョン航空のカウンターに行く。
係員 「前の便が空いているからそれで行くか。」
(確かにここにいても土産も買えないし暇だ。)
私 「そうします。」
係員 「あー、お前たちの名前はこの乗客リストに印刷されていないから乗れない。」
私 「馬鹿いうな、ちゃんとここに航空券があるだろう。」
係員 「リコンファームはしたのか。」
私 「ダルエスサラーム空港で聞いたらリコンファームしなくていいと言っていたぞ。」
係員 「駄目だ。事務所に行ってリコンファームして来い。」
憤慨しながら、事務所に行く。
私 「チェックインしようとしたら、リコンファームしてないから事務所に行けと言われた。」
事務員 「いや、リコンファームはいらない。このままで大丈夫だ。」
私 「何だってー。また列に並び直すのか。」
事務員 「それは済まない。私が一緒に行こう。」
再びチェックインカウンターの前へ。
事務員 「ここで待て。」
列の一番前に私たちを連れて行く。
白人観光客 「おい。割り込むな。」
私 「ごめんなさい。(俺が悪いんじゃないのに。とほほ。)」
踏んだり蹴ったりだが、まあここはアフリカだから仕方ない。空港は停電しているらしく、ボーディングパスは紙の座席表を見ながらの手書き発行だった。駐車場に戻りうろうろしているとBwana Mzeeが声をかけてきた。11時30分の約束だったが、11時には来ていたそうだ。かなりきっちりした仕事のできる人だ。偉い。
無事に車を引き渡し、別れの挨拶をして手荷物検査場へ向かう。そこには普通のおばさんにしか見えないがたぶん空港職員の黒人女性が二人居て、荷物を開けろと言う。停電でX線透視装置が使えないので全部手作業でやっているのだ。ちょろっとカバンの中を覗いただけで、OKが出る。いいかげんなものだ。
飛行機に乗り込むと、フリーシートと言われる。要するに搭乗券の座席は関係なく、適当に座れと言うことだ。空いているのかと思ったら実は満席で、われわれ夫婦は結局離れた席になってしまった。今日はあらゆる事がいいかげんだ。飛行機は着陸の時と逆で、滑走路上を端まで走り、そこでUターンしてから加速して離陸する。青い海を飛び越え僅か10分のフライトでダルエスサラーム空港に着陸した。
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