タンザニアの旅30(完結) 行列また行列
10月7日(土)~8日(日)
ダルエスサラーム空港に到着したのは昼過ぎ。スーツケースが邪魔なので、先にチェックインを済ませてしまうおうと思ったが、カウンターの開く時間は出発の2時間前(14時30分)だという。おなかが空いたが食べる所は2階のレストランしか無さそうだ。2階へのアクセスは階段しかなく、スーツケースを持って上がる気はしないが仕方ない…。そこへマサイの服を着た黒人がやってきて荷物を運んでくれると言う。チップ用の小銭が残っていないのでと断ると、これはレストランの無料のサービスだからチップはいらないというので、ありがたく運び上げてもらう。やせ型体型の若者だが、両手にスーツケースを持って、ひょいひょいと階段を駆け上がっていく。
レストランの中は手前が軽食、奥がビュッフェになっている。軽食はあまり大した物が無かったのでビュッフェを選択。料理はカレーやピラフなど充実しており、味もまあまあいける。しかしデザートはあまり美味しくなかった。タンザニア人のウエイトレスは、まだ食べかけの皿まで片づけようとするので何度も制止する。有能なスタッフは準備が早く、そうでない人は片づけが早すぎるのは万国共通か。ここも経営者はインド系のようで、フロアを監視したり、スタッフを叱りつけたりしている。支払はクレジットカードが使えた。
食事が終わって、再び荷物を運んでもらい、1階へ。土産物店を覗くが欲しいと思う物は無く、食料品のキオスクでお菓子類を物色する。菓子は殆どが南アフリカや中東、アジア製でタンザニアの産物は透明なビニール袋に入ったポテトチップとか、ちょっと土産にはなりそうに無い物。慎重に産地を確認しながら主として南アフリカ製のお菓子を買っていくことにした。ここはクレジットカードは不可で、USドルは使えるがレートは悪い。菓子類の値段はだいたい日本と同じかやや高いぐらい。すなわち現地の人にとってはあまりにも高価である。
買い出しも終わり、14時30分が近づいた。空港建物への出入り口には荷物のチェックがあり人でごった返しているが、良く見るとただ立っているだけの人が多い。人込みをかき分けてさっさと荷物のチェックを受ける。中に入るとカウンターの前には既に長蛇の列ができている。1時間近く並んでようやくチェックインを済ませる。さすがに国の玄関口の空港は停電しておらず、ドバイ経由関西空港までまとめて搭乗券を受け取る事ができた。
次は出国手続きだが、ここも遅々として進まない。特に我々外国人の手続きをする職員の仕事が異様に遅く、他のブースの何倍も時間がかかっている。回りの白人旅行者もイライラしている。ようやく出国手続きが済んだ時にはすでに午後4時を過ぎていた。2階の国際線出発待合室に上がると、予想外に充実した免税店があった。しかし待合室と搭乗口との間には最終の手荷物検査場があり、そこにも長蛇の列が出来ている。ここはアフリカ。たとえチェックインを済ませ、出発待合室にたどりついていても安心できない。離陸の時間になれば人が揃わなくても出発してしまう可能性がある。結局免税店を覗く余裕は無かった。列に並んで手荷物検査場を通りすぎた時にはすでに離陸の5分前。もちろん搭乗が始まっており、そのままブリッジを渡り飛行機へと進む。
旅の終わりの余韻を感じる余裕も無いまま、飛行機はドバイへ向かって離陸して行く。そんな所もアフリカらしい。ドバイまで5時間30分。ターミナルへはバス移動だったので、一瞬だけドバイの空気を吸う事ができた。帰りの乗り継ぎは約4時間。免税店で土産物を買い、千葉県在住のパキスタン人の男性と話しをしたりで、行きほどは時間をもてあまさなかった。ドバイの離陸時刻はなんと午前2時50分。(日本では午前7時50分) 9時間30分のフライトで関西空港に午後5時20分に到着。1時間20分の乗り継ぎ時間の間に、入国手続き、荷物の受け取り、国内線出発カウンターへの移動、チェックイン、手荷物検査とやる事が多いが、すべてさくさくと終わり、途中スタバでコーヒーを飲む余裕も。さすが日本人は仕事が速いと改めて思う。羽田空港からは、モノレール、山手線、東北新幹線を乗り継ぎ、宇都宮から日光線の終電で日光へ。ヌングイを出てから33時間、ダルエス離陸から25時間の長い道程。ふらふらになりながら23時30分にようやく自宅へたどりついた。
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