« オレゴン健康科学大学(古い)訪問記14 学内見学と Predoctoral Meeting | トップページ | オレゴン健康科学大学(古い)訪問記15 Management Rounds »

2007年3月27日 (火)

くるま履歴書04 隠れスポーツカー プジョー306 XSi

◯プジョー306 XSi
車体形状: 5ドアハッチバック
駆動方式: FF、変速機: 5MT
排気量: 2000cc DOHC、出力: 120ps
変速機: 5MT
色: ルシファーレッド
所有期間: 平成8年3月~平成14年12月

 平成元年から乗っているエスクードの7年目の車検が近づいてきました。走行距離は10万kmを越えていますが、メカニズム的には目立った不具合も無く日常のアシ車として活躍していましたが、林道へ連れ出すチャンスはだいぶ減ってしまいました。3ドアゆえ後部座席へのアクセスが悪く、後部座席のELRでは無い2点式シートベルトは安全性の面で不安がありました。もともと輸出仕様は後席も3点式シートベルトでしたし、その後国内仕様も3点式に変わっていました。スズキの販売店で3点式への改造が可能かどうか調べてもらい、可能だろうとの返事をもらいましたが、最終的には車を買い換える事にしました。

 マニュアル車で、コンパクトな5ドアで、きっちりと走れて、安全性の高い車は何か…。スズキカルタスクレセントワゴン、またエスクードノマド?(まだフルモデルチェンジしていませんでした)、スバルインプレッサスポーツワゴン…。この頃既に選択肢はあまり残されていませんでした。そんな時たまたま新聞でプジョーの広告が目に留まりました。プジョー306 5ドア、右ハンドル、5MT/4AT、1600cc & 2000cc。これは私の条件に合致します。輸入車という選択肢はこれまで考えていませんでしたが、80km以上も離れた最寄りのディーラー(ブルーライオン沼津)まで実車を見に行きました。

 当時のブルーライオン沼津は、アルファロメオ販売店のアレーゼ沼津と一緒になっていました。お店に入ると最初に目に留まったのは、何とも変な顔の赤い3ドアハッチバック。アルファロメオ145でした。これも右ハンドル5MTで、運転席に座ってみて結構惹かれるものがありましたが、5ドアの設定が無かったので残念ながら購入候補にはなりませんでした。次にプジョー306を見せてもらいました。アルファのような派手さは無いが、かと言って地味というわけでも無い端正なスタイル。特にリアのハッチやランプのあたりの雰囲気が素敵でした。しかし車内の質感はお世辞にも良いとは言えず、プラスチックの見栄えも手触りも安っぽい感じ。フランス車という言葉から感じるようなおしゃれ感はあまりありませんでした。しかしシートは柔らかく、包み込むような感じで良い座り心地で、今まで乗った車とは全く違っていました。全長4mのハッチバック車でしたが、荷室の広さは予想外で、サスペンションの張出も少なく驚かされました。試乗車は無かったので、後日ブルーライオン静岡で2000cc AT車を試乗させていただき、最終的に購入を決めました。1600cc の style でも十分でしたが、後部座席のヘッドレストが無かった事が引っかかって、結局 2000cc のXSiを選択しました。色については、やっぱりプジョー乗るなら赤でしょうと言うことで、今回も4台続けての赤をチョイス。

 納車時は所用のついでに、下取りに出すエスクードで沼津まで出て、そこで車を交換して運転して帰りました。まずシートポジションを合わせます。もともと左ハンドルの物を右ハンドルにしている弊害でしょうか。ステアリング、ペダル類、遠いシフトノブとの位置関係がどうにもしっくりきません。走り出すとシフトチェンジもゴリッという感じで重く、ストロークも長い。ステアリングもすごく重い。加速は並みで、流れの速い国道1号線では結構頑張る必要がありました。走り出し30分間の感想としては、「こんなもんなのかなあ。」とやや不満。

 ところが修善寺を過ぎ天城越えの山道に入ると、その評価は一変します。こんなにスポーティな車だとは思っていませんでした。ワインディングでの第一声は「何だこれは。まるで餅を履いているようだ。」柔らかくロールしながら、それでいて路面に粘着しているような安心感。上り坂ではエンジンが非力だから適切なギアを選択しないと失速してしまいます。下り坂ではダイレクトにエンジンブレーキを効かせながら減速し、重いステアリングをねじ伏せるように切ると、俊敏に、しかし「ぐにゃっ」と曲がる。これが「猫足」と呼ばれるプジョー独自の味わいである事は後になって知りました。レガシィのハイパワーエンジン、硬いサスペンション、ハイグリップタイヤによるコーナリングとは全く別の世界。南伊豆に帰る頃にはすっかりこの車が気に入ってしまいました。

 好印象で始まった306でしたが、その後しばらくはフランス車らしいトラブルに見舞われます。数日後にトランスミッションの低速側のギアが入らなくなり、発進できない状態となり、納車1週間でディーラー工場に陸送される事に。クラッチペダルのスプリングが引っかかってクラッチが切れなくなっていたのが原因でした。1ヶ月後、運転席の足元に何やらネジが1本落下しているのに気づきます。数ヶ月後にはバッテリーが上がってしまったり、リアワイパーが脱落したり、ラジオが入らなくなったりと、いろんな事が起こりました。一つ一つ修理していくとだんだん落ちついてきて、後半は殆どトラブルは無くなりました。

306  とっても楽しい306でしたが、途中で玉突き衝突事故に見舞われます。トラックに追突され、はじき出された勢いで前の軽自動車に衝突。車体の前後に大きな損傷を受けてしまいました。廃車の方が良いのではないかとも言われましが、何とか修復してもらう事ができました。しかし、その後はリアから異音が出たり、車体の軋みがひどくなるなど、安全性に不安を感じさせるようになりました。7年目の車検を翌年にひかえ、走行距離も12万kmに達した事もあり、平成15年の年末に引退する事になりました。

|

« オレゴン健康科学大学(古い)訪問記14 学内見学と Predoctoral Meeting | トップページ | オレゴン健康科学大学(古い)訪問記15 Management Rounds »

くるま履歴書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: くるま履歴書04 隠れスポーツカー プジョー306 XSi:

« オレゴン健康科学大学(古い)訪問記14 学内見学と Predoctoral Meeting | トップページ | オレゴン健康科学大学(古い)訪問記15 Management Rounds »