オレゴン健康科学大学(古い)訪問記14 学内見学と Predoctoral Meeting
ソーシャルワーカーは多忙だったらしく懇談の機会は得られなかった。代わりに自分たちで学内をあちこち見てみたいと話したら、申し訳ない事に事務職員さんが我々を案内してくれる事になった。
確かに、案内無しでこの構内を探訪するのは無謀だった。キャンパスは丘陵地で、多くの建物が林立しているが、それぞれグラウンドレベルが異なっていて、渡り廊下や、橋でつながれており、まさに立体迷路のようだ。
OHSU clinic、OHSU hospital,、Sky Bridge、South Hospital、図書館、 コンピュータショップ、書店などを見て回る。Sky Bridgeの上や South Hospitalの展望所からは、眼下にポートランド市街が望め、遥か遠くにはMt. Hood の偉大な姿を見ることができた。Sky Bridge にはAEDも装備されていた。
病院内のあちこちにカフェがあったり、売店も非常にカラフルなデザインで、病院で必要とは思えないようないろいろな物が売られていた。図書館の一階にあるコンピュータショップのの品揃えは豊富とは言えなかったが、アメリカでは Windows 優勢と思いきや Macintosh が案外多く置かれていた。研修医の必須アイテムである PDA では、本家のPalmではなくて、日本製の Sony CLIEの方が幅をきかせていた。
昼は12:30から昼食を摂りながらの predoctoral meeting。学生教育に関する打ち合わせ会議である。ここの教員たちはとても熱心で食事の時間も無駄にはしない感じだ。議題としては、教員の多くが、必要な講義のコマ数をこなせていないという問題が指摘されていた。教員の確保はここでもなかなか難しい面があるらしい。また、新聞記事も紹介された。「アメリカの医科大学では教員が不足している。特に、麻酔科学、放射線科学、循環器科学、消化器科学、老年医学、公衆衛生、外科系サブスペシャリティー、成人のプライマリケアの分野で不足が指摘されている。また、Managed careのため、教育病院は早期に患者を退院させてしまうので、学生やレジデントの教育に必要な患者数も不足している。」とレポートされていた。
「日本では学生は教員を尊敬しているか?」との質問を受けたが、最近の大学を知らないので答えられず。しかしそのように聞かれたという事は、「学生が教員を尊敬していないと感じている」という事なのであろうか。授業中に飲食するのは、もともとの風習なのか、「風紀の乱れ」だったのか聞き損ねたが、少なくとも教員は授業しながら物を食べたりはしていなかった。会議は予定を少し超過。同じ教室で1時30分から講義だったが、その間学生は廊下で待機させられていた。
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