カンボジアの旅14 アンコールワット(1) 西参道
2007年9月23日(日)
14時30分にアンコールホテルのロビーにJHCのガイド・ブンジーさんが再び迎えに来た。いよいよアンコールワットに出発だ。
アンコールワットはアンコールトムよりも半世紀ほど早く、12世紀前半に、ヒンドゥー教の王スーリヤバルマン2世によって30年の歳月をかけて建造された。その後の王によって回廊の彫刻が追加で施されたり、仏像が置かれ仏教寺院に改修されたりした。1979年にポルポト派(クメールルージュ=KR)が首都プノンペンを追われた時、アンコールワットはこの地方に逃げ込んだKRに占拠された。四方を大きな堀に囲まれ、中央の塔から周囲を見渡すことができるアンコールワットはまさに城。不幸にもKRの軍事拠点として利用される事になった。すべての宗教を否定する急進的共産主義のKRによって仏像が破壊されるなど、遺跡も大きな被害を受けた。その後の政情安定によって、諸外国の支援が入るようになり、遺跡の修復が進んでいる。
朝と同様にサリナホテルとソッカホテル、チケットチェックポイントを経由して15時5分にアンコールワットの西参道前に到着した。あたりは観光客や多数の自動車でごったがえしている。
西参道の端には欄干があり、ナーガが彫られている。その内側には一対のシンハ(ライオン)が鎮座している。スワヒリ語でシンバSimba、サンスクリット語でシンハSimha。タイではビールで有名なSingha、日本語で獅子。言葉の変遷が面白い。
西参道の西塔門までの部分の両側は堀になっており、この部分には欄干は無い。中央はやや外側に張り出しており、子供たちが堀に飛び込んで遊んでいる。「写真を撮るなら金をくれ」と言うので無視する。(^^;)参道の上で写真を撮ろうと思っても人の背中を写す事になりがち。この写真のように超広角で人物のボリュームを抑えてみたり、張り出し部分から望遠レンズで狙ったりしてみるが、人込みの中でツアーの他の人からあまり離れるわけには行かないので、そうそうのんびり写真を撮っているわけにはいかない。
西塔門前で振り返ってみる。参道の南側は美しく修復されている。北側は修復工事が進行中であり立入禁止になっている。修復前後の参道の様子を比較できるのは興味深い。
本来はそのまままっすぐ西塔門に進んでいくのだが、現在工事中で通行できない。
ここは進んでいくにつれ写真のように中央祠堂の塔が一つだけ見えている状態から、次第に5つの塔全てが目に入るようになり、出口を抜けると第一回廊に囲まれた中央部分の全体が一気に開けて見えるという、視覚的演出がなされている事で有名だ。今日はその演出を実体験する事はできず、通路の穴から中央祠堂の姿を眺めて残念がる他は無い。
案内標識にそって左脇の塔門から内部へと進む。なお左右の塔門の更に外側には象に乗ったまま通ることができる象の門が作られている。
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