カンボジアの旅18 アンコールワット(5) 中央祠堂
2007年9月23日(日)
「ようこそ第三回廊そして中央祠堂へ。」とでも言っているかの如き、美しい保存状況のデヴァター2体のお出迎えを受ける。それにしてもすごい頭飾りである。アンコールワットの塔にも負けていない。
アンコールワットの中央部分には5つの塔があるが、そのうち4つは、第三回廊の角の部分にある。回廊に囲まれた中心には中央祠堂があり、その上に立つ塔が中央塔である。第三回廊と中央祠堂は十字型の廊下で結ばれている。真上から見ると、田の字の形だ。
その田の字の隙間の部分から中央塔を見上げる。先端には避雷針がついているのだが、幸いあまり目立たない。世界の中心である須弥山を表したものである。その高さは65mもある。12世紀の石造建造物である。人力だけでこれを作り上げた偉業には恐れ入る。
中央塔をよく見ると、かなり上の方にデヴァターなどの装飾が施されているのがわかる。もちろん組み上げてから彫り込んだものだろう。大変なご苦労だったろう。
第三回廊から東側を眺めてみる。第二回廊に腰掛けて休む人々と第一回廊が見える。その向こう側は、うっそうとした森になっている。森の向こう側が少し切れているように見えている所が環濠のある所だろう。しかしそのまた向こうはジャングルが広がっている。まさに密林の中の巨大遺跡である事がわかる。
次に西側を眺める。西参道の方向である。第二回廊との間には経蔵が建っているが、屋根は崩れてしまっている。第二、第一回廊の向こうにはまっすぐに西参道が続いているが、逆光のためかすんでしまっている。
中央祠堂の中には仏像が置かれている。七つ頭のナーガを背後に持つのがカンボジアの仏像の特徴のようだ。もちろんアンコールワットはヒンドゥー教寺院として建設されたものなので、この仏像は後世に持ち込まれた物である。
第三回廊、中央祠堂の滞在は僅か10分程。再びあの急階段を降りる時がやってきた。南側の中央階段のみ手すりがつけられているとの事で、ご覧のように降りる人が長蛇の列を作っている。降りるまで何と30分待ちとの事。我々は手すりの無い階段を降りる事にしたが、ツアーの参加者のうちの何名かは降りる自信が無いとの事で、この列の後ろに並ぶことになった。
下り階段はなかなか恐ろしい物であったが、降りるに従って地面が近づいている点だけは何となく安心だ。登りの時と同じように横向きで一段ずつ下っていく。手すり付き階段組はまだまだ降りてきそうに無い。ここでこのツアーで初めての自由行動の時間となる。多くの人がここで時間を潰している理由がやっとわかった。
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