カンボジアの旅22 バンテアイスレイへの道
2007年9月24日(月)
8時20分に再びツアーに出発。今日の日程は午前中バンテアイスレイとタプローム。午後はプリアカン、東メボン、プレループを巡る事になっている。
またまたジャヤバルマン7世小児病院の前を通過する。多くの受診者とその家族と思われる人が玄関付近に集まっている。後方には病院付属のコンサートホールが見える。デング出血熱によるショックを起こした小児に対する治療のための献血を呼びかける看板が掲げられている。カンボジアでは今年デング熱が流行中だ。蚊によって媒介されるデング熱は、たいていの場合自然に直る病気だが、時として重症な出血熱に移行する事があるので油断は出来ない。
アンコールトムの東から北にかけては、多くの遺跡が点在している。大型バスはアンコールトムの中を通り抜ける事ができないので、東側を迂回して走る事になる。現在道路の整備工事が進行中だ。この新しい道路沿いには、シハヌーク・イオン博物館がほぼ完成。11月の開館を待つばかりとなっている。
新しい道路の終点はT字路になっており、ここがチケットチェックポイント。(左折すればアンコールワットに至る。)右折して道なりに進んでいく。
左手にバンテアイクデイの入り口の四面仏塔が見える。アンコールトムの南大門とそっくりだが、象の飾りは無く、門の両脇にガルーダやデヴァターが彫られている。観光客の姿は一人だけでひっそりとしている。バイヨンと同じく、ジャヤバルマン7世が建てた仏教寺院だが、その後のヒンドゥー教王により仏像が削り取られた。上智大学の石澤良昭学長らの調査チームによりその削られた仏像が地中から発見されたのだ。出土された廃仏を展示する目的で建てられたのがシハヌーク・イオン博物館である。
再びT字路になっている。(左折するとタプローム、アンコールトム方面に至る。)右折すると右手にスラスランが見える。スラスランは王の沐浴のために作られた人工の池で、東西700m、南北300mの大きさの、いわば巨大なお風呂である。日の出の名所との事だが、こちらも今の時間は訪れる人も少なく、静かな佇まいだ。
バスは午後に訪れる予定のプレループの南東の角で左折。かつては貯水池だった東バライの敷地に入るが、今はただの田園地帯となっている。
東メボンの手前で右折すると、高床式住居の集落が現れる。カンボジアの農村で一般的に見られる住宅の形態だ。雨が降った時に水浸しにならないし、床下は農機具等を置く倉庫の役目も果たすし、風通しの良い日蔭はのんびり過ごすのに良い空間。地震が無いカンボジアではこんな華奢な造りでも壊れる心配はないらしい。
ところどころに商店もある。食料品などを売る店の他に、写真のような器や籠を売っている店もある。実際に現地で生活するとこういう品はかなり重宝するのだと、アフリカ生活の経験がある妻が言う。
その後ものんびりとした田園地帯を進む。朝が早かったのでひと眠り。シェムリアップ市街地から約1時間。9時35分にバンテアイスレイに到着した。
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