カンボジアの旅28 プリアカン(2) 「ギリシア神殿」風
2007年9月24日(月)
プリアカンの内部へと足を進める。かなり複雑な構成で、同じように石の小部屋が縦横に配置され、それをつなぐ通路が何重にも巡らされている。この小さな空間で多くの人が生活していたのだろうか。
壁面を見ると植物のレリーフが彫られている。その下には仏像を削り落とした跡が見える。バイヨンやタプロームでも見られた光景。かわいそうな仏教王ジャヤバルマン7世である。
なおも通路を進んでいくと中央祠堂に到達する。外からは全く目立たずに、建造物の中に埋もれている。中心には大きくはないが仏舎利塔が据えられている。天井には屋根がかけられておらず、自然光が降り注いでいる。壁にはたくさんの穴が開けられている。宝石を埋め込んであったという説もあるが、少なくとも現在はただの穴である。
建物を跨いで成長していた榕樹の幹が、切り倒されている。木は枯れているように見える。しかし根の部分は除去されずに残されている。建物にがっちりと食い込んでおり、これをいじると石組みが崩壊してしまうのかもしれない。
壁面にはデヴァターや、疑似連子窓などが彫られている。ここにも仏像が削られた跡が多数見られる。
東側のテラスの北東部分に変わった建物が見られる。2階建てのこの建物は、一階部分が円筒形の柱を持つのに、何故か二階部分は角柱になっているのだ。二階は床も天井も抜けている。このギリシア神殿のような細長い建物が、何に使われ、何故このようなデザインになったのかは解明されていないらしい。
「ギリシア神殿」の西側は、4mほどの高さに嵩上げされている。階段の両脇にはシンハが。もともとはこの上にも何かの建物が建っていたのだろうか。
上に登れば、遺跡の全体像を俯瞰できる。東側に「ギリシア神殿」や東門を、南西側に、祠堂や切り倒された榕樹などを望む。
プリアカンの見学は30分ほどで終わり。14時52分に次の目的地東メボンに出発となる。
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