カンボジアの旅39 プリンセス ぶつくさ ダララスマイ
2007年9月25日(火)
シェムリアップ国際航空FT993便は16時36分にシェムリアップ国際空港を離陸した。ATR72型は定員70名クラスのプロペラ機で2+2列の配列。日本の電車の1.5両ぐらいの大きさだ。座席は残念ながらプロペラのすぐ横だが、景色はまあまあ楽しめる。
南へ向かって離陸した飛行機はすぐに左へ旋回し進路を東に向ける。右手にはトンレサップ湖が広がる。離陸してから10分足らずで、軽食と飲み物のサービスが始まる。定員の少ない飛行機だがフライト時間も短いので乗務員はかなり大忙しだ。軽食のパッケージはバイヨンのイラストにカンボジア文字と英語。タイ資本の航空会社だがタイ語の表記は無い。中身はパイ(具は辛い)とチリソース、そしてミネラルウォーター。
17時03分には降下開始のアナウンスがあり、雲の中に突入する。雲を抜けると陸地がぐっと近づいている。水田と蛇行した川、低い山並みが見える。シェムリアップ近郊とはまた少し違った風景だが、緑が圧倒的に多いのがアフリカとの違い。
17時18分に無事プノンペン国際空港に着陸した。実飛行時間は42分。カンボジアの首都の空港だがあまり大きくは無いらしく、着陸から僅かに2分後には駐機場に停止する。
少し歩いてターミナルへ。建物はまだ新しい。中庭には噴水も作られている。国内線なので荷物を受け取ればすぐに外に出ることができる。17時33分に女性ガイド Vitheany さんと落ち合う。車は豪華にベンツのミニバン。快適だ。ドライバーの運転もなかなか丁寧。
彼女も一応日本語ガイドなのだが、外国語学習歴は英語4年に対して、日本語1年。プノンペンを訪れる日本人は少なく、日本語を使うチャンスは少ないため、ボキャブラリーがかなり不足していて、英語の方が説明しやすいという。我々としても海外に出たときぐらいは英語を使いたいので全く構わないのだが…。結局英語と日本語2:1ぐらいで会話する事になった。
ここで我々にとっては嬉しいニュースが。最終日に予定していたプノンペン市内観光を明日に変更するという。明日のピックアップはシェムリアップで聞いた予定より1時間早く8時になり、3時間ほど市内観光をしてからシハヌークビルへ向かう事になった。そして最終日は当初の予定ではシハヌークビル5時!!!ピックアップであったが、12時30分に変更となり、のんびりできる事になった。実はこれにはガイド側の都合もある。シハヌークビル5時ピックアップと言う事は、ガイドとドライバーはプノンペンを2時に出発して徹夜で運転するか、自腹で前泊しなければならないのだ。
空港からプノンペンの市街地まではそんなに遠くないはずと思ったが、夕方とあって交通量も多くなかなか進まない。道路の混乱状況はシェムリアップの比では無い。
18時10分に今夜の宿泊地プリンセスホテルに到着した。プノンペンに日本人旅行者は居るまいと思っていたが、ロビーに並べられたスーツケースには見慣れたHISのタグが…。チェックインを済ませ無愛想なベルボーイについてエレベーターへ。降りると目の前の部屋の扉は全開になっており、中からは何やら掃除機のような轟音が響いているだけでなく、埃っぽい。廊下にはベッドのマットレスがたくさん立てかけられていて、大掃除の真っ最中のようである。こんな所に泊めされられるのかと思ったが、幸い自室の中に入ればあまり音も響いて来ないのでそのまま我慢する事にした。しかし当然ながらベルボーイへのチップは無しだ。ちなみに室内にセーフティーボックスは無し。置かれている電話帳は2002年版。このホテルはどうにもお勧めとは言い難い。
そんなホテルのレストランで夕食をとるのも気が進まないため街に出る事にした。ホテルは市街地の南側にあり、目の前は幹線道路であり、繁華街からは遠い。10分ほど歩いて、鍋料理で有名というダララスマイ Dararaksmey というお店に行ってみる。店の前を完全に塞いでたくさんの車が駐車している。地元のお客さんで大賑わいだが、どう見てもみんな飲酒運転だ。
素直に鍋物を頼めばいいものを「バーベキュー」というメニューを注文すると、出てきたのはご覧のような物。一つの皿に肉、海老、卵黄。もう一つの皿は野菜。ニンジン、キュウリ、タマネギ、何やらわからない葉っぱに加えて青いトマトの薄切りも乗っている。カセットコンロの上にはジンギスカンに使うような鍋。縁の部分には油とバターが入っている。どうやって食べるのが正しいのか全くわからないが、とりあえず適当に焼いてみる。きっとベストの食べ方ではないのだろうが、案外美味しい。お値段は13000リエル=US$3.25。
後から追加でシーフードの炒め物を注文。赤いソースでちょっとびっくりするが、食べてみるとなかなかの美味である。こちらは8000リエル=US$2。その他、ミネラルウォーターとABCスタウトビールを加えて、締めて29500リエル=US$7.375≒\850と格安のディナーとなった。
再び歩いてホテルへ戻る。シェムリアップと違ってコンクリートで固められた街は土埃が少ない。3階建てぐらいの細長い建物が並んでいる。歩道の上にはたくさんの車が駐車しており、車道を歩かされる事もしばしば。驚く事には自宅前の歩道に柵を作って、自家用車の駐車場として利用しているちゃっかり者もいた。
ホテルに戻ると大掃除はまだ続いている。いったい何時までやるのだろう…。このホテルに連泊で無くて良かったとつくづく思う。
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