カンボジアの旅42 プノンペン王宮
2007年9月26日(水)
重い気分をかかえたまま車に戻り15分ほどの移動。9時40分に王宮に到着した。
かんかん照りの晴天。青い空に白い雲が美しいが、朝っぱらから暑い。気分を変えて観光を楽しむことにしよう。
王宮は広大な敷地の中に、たくさんの建物が点在している。一般客の入れるスペースはそのうち6分の1程に制限されており、余り広くはない。また建物の内部は撮影禁止となっており、カメラもバッグにしまうように注意書きが書かれている。そのため写真は建物の外観ばかりとなった。服装も短パン、ミニスカート、ノースリーブやタンクトップは禁止。建物内では帽子を脱ぐのを忘れずに。
即位殿 Throne Hall は公開されている中でも最も重要な建物である。1917年に建てられ、30m×60mの広さで、高さは59mもある。この建物は王の即位式の他、twelve month ceremonies、national and religious day の謁見、外交使節との謁見などに使われている。一番奥には玉座があるが、見事に金ピカで、とても豪華。調度品もかなり金キラリンである。普通の扇風機までもが金色に塗られているのにはちょっと苦笑。
階段の左右にはアンコール遺跡でもお馴染みのシンハとナーガが鎮座している。そして屋根の中心の塔にはシヴァ神、ビシュヌ神に並ぶヒンドゥー教の最高神ブラフマー神がその4つの顔で四方を見つめている。仏教文化とヒンドゥー教文化との融合が興味深い。
即位殿のテラスから右奥方向を望む。この建物 PREAR MOHA PRASAT KHEMARIN は王の住宅だそうだ。1927年から30年にかけて建てられた。右側に旗が上がっているが、これは王が中に居るというサインとの事。もちろん、入口は厳重に閉められていて中に入ることはできない。
現国王のシハモニ王は前王シハヌークの息子で、2004年10月に即位した。1953年生まれ。カンボジアの政情不安定の影響で長くフランスに滞在し、ダンスやバレエを教えるなど異色の経歴の持ち主。なかなかの男前、しかも独身との事で、ガンボジアの独身女性には人気がある。
後ろを振り返ると、PREAH TINEANG CHANCHHAYA が見える。1913年に建てられた。開放的な構造になっており、ダンスホールとして使われたり、National Day に王がスピーチをしたり、時には晩餐会が開かれたりする。
4枚目の写真は即位殿に向かって左側を撮ったもの。左側の建物は、PREAH TINEANG PHOCHANY。1912年に建てられた。ここも開放構造になっていて、ダンスや晩餐会に使われるそうだ。
画面右側に写っているのは HO PREAH KHAN で1915年から17年にかけて建てられた。冠、聖剣、槍など王室の宝器を収めた建物である。
中央の白い建物に近づいてみる。周囲の建物と明らかに異なる雰囲気のこの建物は、THE PAVILION OF NAPOLEON III ナボレオン3世の館 である。もともと1869年にスエズ運河開通式の際にナポレオン3世が妻の Eugenie のためにエジプトの Ismailia に建てた物で、その後カンボジアのノロドム王に寄贈され1876年に王宮内に移築された。現在は絵画や写真などを展示する目的で使われているとの事。白くペイントされた手すりがさびてしまっているのが残念だ。
その後方の建物は、PREAH REACH DAMNAKCHAN。1950年に建設された。以前は2代前の王であるノロドム・スラマリットの妻、SISOWATH MONIVONG KOSSAMAK NEARIRAT SIRIVADDHANEA (長い…読めない…)の住居として使われていた。現在は執務室として使用されているようだ。
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