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2008年7月26日 (土)

私とパソコン02 百貨店のパソコン売り場でBASICを習得

 昭和57年(1982年)。高校2年の終わった後の春休み、パソコン好きの同級生に誘われて、静岡西武百貨店のパソコン売り場に行ったのが、私とパーソナルコンピュータとの付き合いの始まりです。

 当時静岡市内にもパソコン専門店はまだ出現しておらず、デパートの一角や、ラジオ店の一部などで扱われていたと記憶しています。 当時売り場に展示されていたコンピュータは、昭和55年に発売されたNECのPC-8001、この年に新発売されたパピコンことPC6001、シャープのクリーンコンピュータことMZ-80シリーズ、富士通の Fujitsu Micro-8 (FM-8)、日立のベーシックマスター でした。当時のPC8001は168,00円でしたが、これは本体だけの価格であり、これ以外にディスプレイ、プリンタなどの周辺機器を買い足していくと軽く30万円を超えてしまいました。当時のパーソナルコンピュータは個人にとっては殆ど趣味(プログラミング)の道具でしかありませんでした。パピコンPC6001は、本体価格89,800円と手頃で、家庭のテレビに繋いで使うことができたため、一般家庭でも手が届きやすく、エポックメーキングな商品でした。

 当時高校生たちはパソコン売り場で何をしていたかというと、展示してあるパソコンにプログラムを打ち込んで動かして遊んでいたのです。シャープMZ以外のコンピュータは電源を入れると、マイクロソフトBASICが起動して、黒いバックに文字だけの画面にカーソルが点滅しているだけで、何もしてくれません。だいたい最初に試みるプログラムは次のような物です。

? 1+1
2

 ?は"PRINT"コマンドと同じ事で、画面に式の結果を表示する命令です。つまり、「1+1の計算結果を表示しろ」という命令をコンピュータに与えたところ、「2」という結果が出たと言うわけです。

 BASICのコマンドはメーカーごと機種ごとに違いがあります。機械を購入すれば文法のリファレンスマニュアルが付属しているのですが、売っている機械をいじくるためには市販の解説書を読む必要がありました。最初に購入した解説書が、富士通FM-8のF-BASICを扱った物だった事がその後のパソコンの選択に大きな影響を与えました。だいたい一晩でF-BASICの文法を暗記してしまいました。画面に図形を書かせたり、簡単なゲームを作ったりと、だんだんと高度なプログラムを組めるようになりました。

 しかし売り物のコンピュータですから、せっかく組んだプログラムも保存する手段は無く、帰る時には消されて終わりです。当時の個人向けのデータ保存手段はデータレコーダー…すなわち音楽用と同じカセットテープでした。

 当時の仲間うちで、プログラミングの知識が無いのにパソコンを触っている人を、「西武労働レストラン」と呼んでいました。この意味は、
①SAVE … 入力したプログラムを記憶媒体に保存するコマンド
②LOAD … 記憶媒体からプログラムをコンピュータに読み込むコマンド
③LIST … 入力されているプログラムを表示するコマンド
④RUN … プログラムを実行するコマンド
を並べてもじった物です。この4つのコマンドしか使えない人という意味です。

 カナモードのままBASICのコマンドを入力してしまいエラーを出すことがありました。「リニトカ」「トントカイモ」「スナミ」とかがよく見かけられました。(カナキーボードのキートップを見れば、どんなコマンドを打ち間違えたかわかりますね。)

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