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2008年8月23日 (土)

私とパソコン06 エプソンHC-20を借用

(昭和57年頃のお話)

 私の通っていた高校は相当変わっていて、進学高にもかかわらず、運動会は秋に行われていました。しかも運動会の終了後にクラス対抗の仮装大会があり、例年それに一番情熱を燃やすのが、受験を控えた3年生でした。

 仮装大会と言っても、単なる仮装行列では無く、各クラス創意工夫を凝らした大道具や演出で競い合うのです。理系コースだった私のクラスでは、仮装のバックグラウンドの大道具として大きなドットマトリクスのパネルを作って、そこにいろいろなパターンの表示をさせる事が決まりました。さすがにパソコンで点滅を自動制御するなんていう技術は無かったので、横1列10ドットを10個の押しボタンで操作するようにして、それを10人分作ることで10×10ドットの電光掲示板を作成しました。ものすごい技術を使っているように見せかけつつ、ものすごい人海戦術でした。スイッチ類は秋葉原のラジオ会館やその周辺のパーツ屋を回って買い集めました。

 次に表示させるパターンの設計です。ポケコンの1列画面ではさすがに10×10ドットのキャラクターパターンの設計をするのは難しく、かといって手書きでのトライ&エラーもしんどいものがあります。そんな時「すみやパソコンアイランド」の店長さんが私物のエプソンHC-20を貸して下さいました。

 HC-20は重さ1.6kgの本体に、キーボード、プリンタ、液晶ディスプレイ、マイクロカセットレコーダが組み込まれ、バッテリーで作動するという画期的なハンドヘルドコンピューターでした。さっそくBASICで、ドットマトリックス表示を設計するプログラムを作りました。1秒1パターンで表示していくので、かなり膨大な数のパターンが必要です。そうして完成したパターン表を、楽譜のように10人のプレイヤーの10本の指の動きに変換。それぞれのプレーヤーが必死になって押しボタンの操作をマスターしてくれました。

 仮装大会当日、夕闇に美しく浮かび上がるドットマトリクスのアニメーション。クラスメート全員の協力で成し遂げた素晴らしい作品になりました。

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