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2009年2月 4日 (水)

オレゴン健康科学大学訪問記2008 (4) Lower Umpqua Hospital と Dunes Family Health Care その1

2008年12月8日(月)

 Reedsport はオレゴン州の大西洋岸、Umpqua 川の河口に開けた小さな町です。Wikipedia によると人口は4378人との事。最寄りの大きな都市はユージーン Eugene ですが、約80マイル=130km程離れています。東京から日光ぐらいの距離になります。Umpqua という耳慣れない名前はアメリカ原住民(いわゆるインディアン)の言葉が語源だそうです。

Img_3994  今回この町を訪れたのは、Dunes Family Health Care というクリニックを見学するのが目的です。このクリニックは7名のドクターがグループ診療を行っています。オレゴン健康科学大学家庭医療学教室の出身である Dr. Law は大変優秀なドクターで、優れた医学生・研修医教育※を行っているのだそうです。地域医療振興協会からも3カ月間シニアレジデント(後期研修医)を海外研修に派遣していますが、ここのクリニックでの研修が1週間組み込まれています。

※オレゴン健康科学大学の医学生は、家庭医療学が必修となっており、更にこうした地域の医療機関での住み込み研修も必修となっています。

 クリニックは町の中心部から少し南西に入った静かな住宅地の中にありました。小さな町のクリニックというのでこじんまりした建物を予想していたのですが、なかなか立派な建物です。更に意外だったのは同じ敷地の中に Lower Umpqua Hospital という病院があった事です。

Img_3998  まずは病院の中から案内していただきました。写真は病院の正面玄関兼救急入口です。急性期病床が22床、ICU 2床、救急ベッドが 3床とかなり小規模な病院です。ホームページの記載によると、救急患者数は年間1800人、外来患者数は1200人との事ですから、それぞれ1日平均5人、3.3人という事になります。(すっ、少ない。)なお、この地区特有の救急患者としてオレゴン砂丘 Oregon Dunes でのサンドバギーの事故があるそうです。脊髄損傷などの重傷者は100マイル離れた Eugene まで救急車で搬送する事になります。搬送は救急隊のみで行い医師は同乗しないそうです。(日本では病院間搬送は救急車への医師の同乗を求められる場合が殆どです。)

 入院ベッドも半分埋まっていないぐらいの状況に見えます。日本だったら、絶対に採算に乗るはずがないというか、1年と運営できないような状況です。Public の病院なので、運営費は基本的に税からまかなわれていますが、その他に寄付や基金なども随時募られているようです。

Img_4013  医療設備は規模の割にかなり充実しています。院内で血液検査ができる検査室があります。リハビリテーション室には理学療法士、作業療法士、言語療法士が配置されています。レントゲン部門では、一般的なレントゲン撮影や病室でのポータブル撮影の他にヘリカルCT、骨密度測定器、マンモグラフィー、X線テレビ装置、MRI、超音波検査(腹部、心臓)が可能です。日本の中規模病院並と言えます。更に驚いたことに核医学検査の装置がガラス張りの大きな部屋にドーンと据えつけられていました。日本だと普通は大規模病院でないと置かれていない物です。(設備投資を回収できるだけの検査件数がこなせないため。) 自前の給食設備もあります。

 「病院」という地域の資源に対する社会のお金の投じ方に、日米で随分と差が大きいようです。(それにしてもお金かけすぎだと思うが…。)

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