オレゴン健康科学大学訪問記2008 (13) クリニック機能を失った Emma Jones Hall
2008年12月10日(水)
長い自動車旅行を終えて Portland に戻ってきた翌日ですが、今朝のスタートは7時30分のカンファレンスです。7時過ぎにホテルを出発しますが、外はまだ真っ暗です。
カンファレンスの会場は、オレゴン健康科学大学 OHSU 家庭医療学教室の本拠地 Emma Jones Hole の会議室です。Emma Jones Hall については、2003年の訪問記事 「オレゴン健康科学大学(古い)訪問記03 Emma Jones Hallの概要1」と「オレゴン健康科学大学(古い)訪問記04 Emma Jones Hallの概要2」の中で詳しく紹介していますので、そちらもご覧いただければと思います。
しかし5年前と大きく違っている事があります。家庭医療学の外来棟として利用されていた Emma Jones Hall でしたが、OHSU の新外来棟の完成とともに、外来部門はそちらに移転し、この建物の中にはオフィスと会議室だけが残されました。かつて受け付けとして利用されていた部屋も、ご覧の通りがらんとして、寂しさを感じました。建物の入口に掲げられた看板も、「 Emma Jones Hall / FAMILY HEALTH CENTER 」 から 「 OHSU FAMILY MEDICINE AT MARQUAM HILL / EMMA JONES HALL 」 に変わっていました。もちろん臨床研修の場も新外来棟に写されましたが、外来インタビューなどのトレーニングは現在も Emma Jones Hall で行われているそうです。
このカンファレンスルームで、5年前に英語でプレゼンテーションをおこなった時の事を思い出しました。前回も水曜日でしたが、今回も水曜日。Reseach day として、朝から何本ものカンファレンスが続けておこなわれている曜日です。
テレビ会議システムで、昨日訪問した Klamth Falls の Dr.Ross も参加しています。John Saultz 主任教授も到着して、カンファレンスが始まりました。前半は、乳癌の診断における MRI の応用についての発表です。家庭医療の分野では画像診断などはかなり制限されていますので、MRI に関してのかなり専門的な話が出てくるのは、少し意外な気がしました。
後半は山田常務理事による地域医療振興協会に関するプレゼンテーション。協会の沿革や目的、日本で起きている病院医療崩壊の状況、OHSU 家庭医療学教室との関係、将来展望などについて説明がありました。
カンファレンスの後は、会議室に移動。5年前に学生向けの講義を聴講したりした場所です。あの時は、睡魔と戦うために、この窓から外を眺めていました。眼下では建築工事が行われ、眺めは殺風景になっていました。Mt. Hood も今日は雲の中です。
ここで、Scott Fields 副主任教授と、Roger Garvin 研修管理者との懇談が行われました。研修医相互派遣のこれまでの実績と問題点、今後への提案などについて意見が交わされました。
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