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2009年7月 3日 (金)

湊病院問題 東日本税理士法人の長隆という人

 共立湊病院の小田院長のメッセージを「抜粋」し掲載している東日本税理士法人という組織の長隆という人の動きについて調べてみました。

『静岡県立下田南高と北高 が統合され 南高が廃校され 跡地に 共立湊病院の 移転が検討されている』~ 佐賀関町立病院を視察してください ~

 この記事には日付が書かれていませんが、引用されている新聞記事が2005年から2006年の物なので、その頃書かれた文章のようです。この文章では、共立湊病院を高く評価しており、地域医療振興協会に対する敵対的な書き方も見られていないようです。高校の同級生である南伊豆町長(湊病院組合の代表)と会って参考意見を話すのだと書かれています。

※新聞記事の引用(特に長文)は著作権に触れる恐れがあり、新聞社から訴えられる可能性もあるので、私は避けているのですが、お構いなしにやっている人も結構居ます。

「20億以下で 税金投入なしで新築して欲しい。」

 これが長氏の基本の考え方のようです。ちなみに新しい湊病院の建築予算は17億円と伺っています。ガイアの夜明けの紹介記事でも税金を投入せずに公立病院を再生させるという考えを述べています。

「豪華病院の新築がいかに医師を町から去らせたか多くの事例に学んで欲しい 。」

と書かれていますが、その長氏の為に、十数名以上の医師が全員この町を去らざるを得ない状況になっている現状は皮肉な物です。


『静岡県 南伊豆町 共立湊病院 移転問題』

東日本税理士法人ホームページの湊病院関連のページ

 同級生の南伊豆町長と会った長氏は、すっかり意気投合してしまったようです。南伊豆町からの病院移転を飲まざるを得なくなった南伊豆町長は、長氏を「第三者」機関たる湊病院改革推進委員会の代表に据えます。この「第三者」機関には、聖マリアンナ医大の明石理事長も入っています。

 ホームページの記事を読んでいくと、地域医療振興協会を敵視する動きがエスカレートして行くのがわかります。

 長氏の唱える「税金投入無しの公立病院経営」は行政の長にとっては大変魅力的なものです。しかしそれはあくまでも税理士としての立場からの見方であると思います。

 我々、実際にへき地医療に携わっている人間から見ると、過疎化が進み、猛烈な勢いで人口が減少していくへき地においては、収益は自然減とならざるを得ません。世の中なんでもそうですが、社会に本当に必要な事業ほど儲けは出ず、無くても何とかなる事業ほど儲かるようにできています。そのような状況で、自治体はリスクを全く取らず、(でも口はたくさん出し、)、それで地域に必要な医療をやれというのはあまりにも無茶な話だと思います。指定管理の契約は10年だそうで、人口減・高齢化・医師の充足状況・診療報酬・介護報酬など不安定な要素がたくさんありすぎて、そんな未来までのリスクを全て指定管理者が背負えというのです。

 さて、今回の指定管理者「公募」に疑念が出てきました。公募に応じた法人は2つと報道されていましたが、その名前は公表されませんでした。結局指定管理者を取ったのは聖マリアンナ医大出身のドクターが経営する医療法人聖勝会さん。大学からの支援を得ると伝えられています。第三者機関のはずだった改革推進委員会がすっかり当事者になってしまいました。当て馬にされたもう一つの応募団体はお気の毒でした。

最新の長氏の記事。
2つの医療団体から応募があり、選考の結果、地域医療の中核になり得る諸条件を満たしているとして、医療法人聖勝会が指定管理者に選ばれた。

 地域医療振興協会が公募に応じなかった理由は簡単でしょう。減価償却全額負担の上赤字補填無しというのが受け入れがたい条件だから。何しろ現管理者を追い出す目的で、不利な条件を提示して公募に踏み切ったわけですから、何故応募しないのだと言われても困りますよね。

<伊藤委員長は「わからない、こちらが聞きたい」と答弁。>こういう自分の意見を他人に言わせるような書き方は好きじゃないです。そして大変失礼な事に伊東先生の名前が間違っています。(~_~;)-

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コメント

突然のコメント失礼致します。
失礼ながら、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
http://sirube-note.com/tax-accountant/

もしよろしければ、こちらのページから相互リンク登録していただけましたら幸いです。
http://sirube-note.com/tax-accountant/link/register/
今後ともよろしくお願い致します。
FzlfC7za

投稿: sirube | 2009年7月 3日 (金) 08時17分

コメントありがとうございます。サイトを見せていただきましたが、税理士に関する情報を集める目的のようですので、相互リンクは辞退させていただきます。

投稿: きのじゅん | 2009年7月 3日 (金) 12時24分

1 本件ブログでの貴殿の主張について
  貴殿は、本件ブログにおいて、大別して二つの主張をされています。
  一つは、長のために「十数名以上の医師全員がこの町を去らざるを得ない状況になっている」との主張、もう一つは、共立病院の指定管理者選定方法に疑念があるとの主張です。

2 指定管理者選定方法に疑念があるという点について
まず、指定管理者選定方法に疑念があるとの主張に関して、次のとおり、通知いたします。 
(1) 貴殿の主張の骨子 
貴殿は、湊病院の指定管理者選定方法に疑念があるとして、次のような主張をされています。
ア 湊病院改革推進委員会の委員長は、長であり、聖マリアンナ医科大学の理事長明石勝也氏が同委員会の委員となっている。
イ 指定管理者公募に2つの法人が応募したが、聖マリアンナ医科大学出身のドクターが経営する医療法人聖勝会が指定管理者に選定された。
ウ このような指定管理者の選定は、第三者機関のはずだった改革推進委員会がすっかり当事者になったものであり、いわば「出来レース」というべきものである。
(2) 反論
  しかし、貴殿の主張は、故意に事実を歪めた、もしくは誤った事実認識に基づく主張です。
ア 湊病院改革推進委員会は、平成20年11月21日「共立湊病院改革推進に関する答申書」を提出して活動を終えています。
指定管理者選定は、一市五町で構成される共立病院組合が平成21年3月31日に制定した「新病院指定管理者選定委員会設置要綱」に基づき設置された「新病院指定管理者選定委員会」において行ったものであり、「湊病院改革推進委員会」とは関係がありません。
イ 次に、湊病院改革推進委員会及び新病院指定管理者選定委員会の構成員は、下記のとおりです。

    【湊病院改革推進委員会】
    長  隆
    小出 輝(順天堂大学名誉教授)
    明石勝也(聖マリアンナ医科大学・同病院理事長)
    亀田隆明(医療法人鉄蕉会理事長)
    粟谷義樹(独立行政法人山形・酒田病院機構理事長)
    岩堀幸司(東京医科歯科大学院非常勤講師)
    遠藤誠作(福島県三春町保険福祉課長、総務省公営企業アドバイザー)
    小山田惠(社団法人全国自治体病院協議会名誉会長)
    【新病院指定管理者選定委員会】
    伊藤紘一(社会福祉法人恩師財団済生会常陸大宮済生会病院長)
    近藤俊之(全国社会保険協会連合会参事)
    遠藤誠作(福島県三春町保険福祉課長、総務省公営企業アドバイザー)
このような錚々たる方々が、長ないしは長と明石理事長の傀儡でしかなく、長ないしは長と明石理事長の言いなりで指定管理者が決まったなどということは、あり得ません。
ウ 貴殿のブログでの主張は、明らかに事実に反し、長ないしは明石理事長が私利私欲で湊病院改革に取り組んだかの印象を与え、さらに長及び明石理事長以外の湊病院改革推進委員会及び新病院指定管理者選定委員会の構成員は、長ないしは長と明石理事長の傀儡でしかないとの印象を与えるものであり、湊病院改革推進委員会及び新病院指定管理者選定委員会の構成員全員の名誉を毀損するものと言わざるをえません(長については、錚々たる方々を傀儡として利用できるほどの実力者であるとして社会的評価を高める側面がないではないですが。)。
(3) まとめ
よって、ブログに事実と異なる記載をし、湊病院改革推進委員会及び新病院指定管理者選定委員会の構成員全員の名誉を毀損したことについての謝罪文を掲載すること求めます。

3 長のために「十数名以上の医師全員がこの町を去らざるを得ない状況になっている」との主張について
  次に、長のために「十数名以上の医師全員がこの町を去らざるを得ない状況になっている」との主張について、次のとおり質問いたします。
(1) この点についての本件ブログにおける貴殿の主張の骨子は以下のとおりと理解します。
ア 長は、「税金投入無しの公立病院経営」を目指している。
イ そのため、湊病院の指定管理者選定について、次の条件を提示した。  
① 減価償却費の負担する(減価償却費相当の不動産賃料を支払う)。
② 病院経営で赤字が出た場合、赤字を補填しない。
ウ このような条件提示は、社団法人地域医療振興協会を敵視する一環として行われたものであり、社団法人地域医療振興協会にとって、上記条件は受け入れがたいものであったことから、指定管理者選定の公募に参加しなかった。
エ そのため、「十数名以上の医師全員がこの町を去らざるを得ない状況になっている」
(2) 貴殿の主張についてのご質問
ア 貴殿は、「①減価償却費の負担すること(減価償却費相当の不動産賃料を支払うこと)。②病院経営で赤字が出た場合、赤字を補填しない。」との条件が、社団法人地域医療振興協会にとって受け入れがたい条件であったという信じがたい主張をされています。
    一般人が他人の所有の土地建物を借りて事業を行う場合に賃料を支払うのは当然のことです。また、事業で利益が出なければ撤退する(倒産する)というのも極当たり前のことです。
イ 加えて、「賃料を支払わなくてもよい、赤字を出しても補填します。」というのでは、病院経営者の「お手盛り」のやり放題ということになりかねません。
     例えば、高額の役員報酬を設定しておいて、赤字になったら「補填しろ」ということもできることになります。
ウ 地域医療振興協議会が、病院経営というのは、ア記載のような一般の常識が通用しない特殊なものであるとの特権意識を持っておられるのでしょうか。
また、社団法人地域医療振興協会は、「お手盛り」経営をさせなければ、へき地医療はしないとのお考えを、本当に、お持ちなのでしょうか。
速やかにご回答いただければ幸いです。
 

投稿: 長隆代理人 弁護士成生憲治 | 2009年7月13日 (月) 11時03分

弁護士さま
長々と書いた割には、何がいいたいのかさっぱり分かりませんねw
(私に読解力がないせいですかね?)
個人のブログにここまで必死だと、逆になんかあるんじゃないかとry


管理者選定結果、その後の聖勝会のコメント
「出来レース」と思われても仕方ないと思いますけど!?
(産科においては、亀田先生がサポートするんですよね)

また、選定条件については、自治体は全くリスクを負わないばかりか、交付金まで入って丸儲け!
長さんは、こういうのを公設民営っていうんですね^^
(一般の常識で極当たり前のことならスイマセン)

投稿: 読者その一 | 2009年7月13日 (月) 23時56分

自治体にとって、一般会計からの持ち出しがない、公設民営で、独立採算、というのは、とても魅力がありますね。しかし、独立採算という事は、収益が上がるところだけに力を入れれば良い、という民間病院には許されても、多少不採算でも、公共性をかんがみて、運営しなくてはならない、というその地域の中核病院の宿命を理解していないのではないでしょうか?長氏は。だから、もっと急性期病床数が必要なのに、それを無視して、採算性だけを重視した、小規模入院施設を作ろうという事でしょう。しかし、それで、でてくる結果は、伊豆半島南の、急性期医療の崩壊でしょう。そうなった時に、長氏は、どう責任をとるのでしょう。取らないのでしょうね。病院が悪い、と、うそぶくだけでしょう。
地域の医療の内容を分からず、採算性だけでものを語る、やはり経済人なのでしょうか?

それと、今、共立湊病院で、働いている医師達は、静岡県出身の医師が圧倒的で、彼らの郷土愛に支えられた献身的な医療が、東京から連れられてきた新しい病院の医師達に、出来るものならやってご覧なさい、と、見ています。お金で数えられないプラスアルファの人間の力で、今の湊病院の医療が支えられている、という部分は、金の計算だけしか見ない長氏には、理解不能なのでしょう。

投稿: てらじい | 2009年7月14日 (火) 10時04分

 被害の拡大を防ぐため、取り急ぎコメントさせて頂きましたので、誤字脱字があることについてはお詫び致します。
 本日付で内容証明郵便にて「通知書兼質問書」と題した書面を送付致しましたので、十分ご検討のうえ、文章でのご回答して頂けますよう宜しくお願い申し上げます。

投稿: 長隆代理人 弁護士成生憲治 | 2009年7月14日 (火) 18時45分

プロパガンダの7つの法則
http://wiki.livedoor.jp/kogoro002/d/7%a4%c4%a4%ce%cb%a1%c2%a7%a1%a3

投稿: | 2009年7月17日 (金) 06時20分

実名をあげて批判をするのなら
ブログであってもそれなりの社会的責任があると思いますよ。
「個人のブログ」であっても
名誉毀損で訴訟されて
実刑になったいくらでもありますから。

知りませんでしたとか勉強不足でしたでは、
許されないと思います。

投稿: ブログをみて | 2009年7月28日 (火) 17時31分

ご忠告ありがとうございます。(^。^)
他人の事は平気で批判するが、自分が批判されるのは許せないというのでは、困ってしまうわけですけど。そういう事にならないように気を付けたいものです。

投稿: きのじゅん | 2009年7月30日 (木) 11時56分

きのじゅんが共立したの?

投稿: BlogPetのかぶりん | 2009年8月10日 (月) 15時02分

ここの記事のコメント欄が凄かった!?ので
こっそり、リンク先貼っときます
ttp://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20100407

投稿: トック | 2010年4月11日 (日) 00時30分

トックさん、情報ありがとうございます。
リンク先のブログは、ご紹介いただいた記事以外にもなかなか活発で高度な議論が交わされていますね。勉強になりました。

投稿: きのじゅん | 2010年4月11日 (日) 11時24分

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