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2009年9月26日 (土)

湊病院問題 伊豆新聞9月26日の記事を読む(組合運営協議会)

 平成21年9月26日の伊豆新聞に、9月24日に開催された共立湊病院組合運営協議会についての記事が掲載されました。この会議には、一部事務組合管理者の南伊豆町長さん、下田市長さん、組合議長さん、同副議長さん、および現指定管理者の地域医療振興協会から吉新理事長ら3名が出席したとの事です。内容を要約すると、

①組合側は協会に対し、契約期間中従来通りの医療体制確保と、職員の再雇用について努力するように求めた。

②協会は現医療体制を維持する考えを示した。指定管理者の移行には2-3ヶ月の準備機関が必要である事、再雇用を勧めるためには聖勝会さんの財務内容の検討が先決と。

③協会が指定管理者公募辞退の理由は、組合側と信頼関係が築けなかった点、建設費17億円ではグレードが低い病院になるなどの点を挙げた。

④組合は円滑な移行を申し入れ、再雇用の職員アンケートの方法については誤解が生じない方法を取るよう、注文をつけた。

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 ここから先は私の感想です。あまり新しい進展は無かったようです。

 ②は、新指定管理者である聖勝会さんは現在2診療所を経営しているだけなので、新病院を安定して運営していける財務基盤があるのか明らかにしてもらわないと、現職員も安心して就職申し込みできないよという事でしょう。聖勝会さんの運営する西川クリニックの開設は平成15年、しらはま中央クリニックの開設は平成19年とまだ新しいので、さらに新病院開設に向けての資金調達が可能なのか、明確に示す必要があるのでしょう。

 ③「グレードの低い病院」という書き方は誤解を招くような気がしますので「個人的」に分析補足しておきます。第3回改革推進委員会の議論の中で(議事録の22ページあたり)ベッドあたり70平米として1400万円とか1500万円/床ぐらいの建設費を目指すべきという議論がなされていて、これだと150床で21億円から22.5億円の計算となります。この記事通り17億円で建設とすれば、1床あたり1133万円しかかけていない事になります。(あくまでも個人的な分析ですので、何か勘違いがありましたらごめんなさい。)

 共立湊病院は下田、南伊豆地区で唯一の救急病院として、現状でも年間1500台の救急車が搬入され、800-900例の手術が行われているそうです。建設費節減は外来、救急室、内視鏡室、手術室など病床以外のスペックに大きく影響すると思われます。「グレードの低い病院」とはそういう意味だと思います。

④突然職員アンケートの話が出てきて、当ブログを読んでいる人以外にはちんぷんかんぷんですね。衝撃的な結果だったアンケートですが、一部事務組合さんは、「誤解が生じる方法で取られた」という認識だということなのでしょうか。この記事だけでは、はっきりしませんが…。もしそうだとしたら、アンケートに答えた病院職員の皆さんがどういう気持ちになるか。

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コメント

度々失礼します。
アンケートに関して言うと職員に誤解は無いようです。聖勝会に就職したくない理由について知人の湊病院職員に聞くと国立時代に協会の先生たちが来たときには、「なんて働く先生たちだろうと思った」「公務員を辞めても残ろうと思った」と。聖勝会に対しては、「現状ですら救急対応していない」、「(聖勝会医師が)嘱託医をしている施設の患者さえも受けない、紹介状も持たずに湊病院へ送ってくる」などの答えがかえって来たりします。現状を知っているのが、大きな理由でしょう。もちろん新しく来る予定の20名の先生方が、そうだとは言いませんが。

投稿: 南伊豆住民です | 2009年9月26日 (土) 22時34分

南伊豆住民です さん
 いつもコメントありがとうございます。湊病院の事を評価していただいてありがとうございます。
 以前にもコメントで書きましたが、一次救急当番に入っていないからと言って必ずしも地区の救急に寄与していないとは言えず、紹介状…の件がどの程度の頻度なのか私にはわかりませんが、他の医療機関にかかっている患者さんが紹介状を持たずに来院される事は一般的に時々ある事なので、病院職員の中にそういう感想を持っている人がいるという事にとどめておきましょう。
 (自戒も籠めてですが)冷静に情報を分析して理論的に考えて、議論をしていく事が問題解決につながるのでは思っています。
(9月27日文章を修正しました。)

投稿: きのじゅん | 2009年9月26日 (土) 23時01分

まず
>一部事務組合さんは、「誤解が生じる方法で取られた」という認識だということなのでしょうか。
管理者たちはきのじゅん様の推測のとおりに思っています。アンケート上段の協会病院(賀茂郡内)という箇所は、河津町長の新病院立ち上げ発言にあるようです。今問題になっている静和病院に起因しているとのことです。それらのところからきているようです。
ともかく、新指定管理者をこれほど信頼?してるような現状はなにを根拠にしているのか未だになぞです。今 気をつけなければならないのは協定書内容です。ともかく、一組議員のほとんどが理解できないようですので。それから、23年問題対策委員会目的内の資産問題については、現指定管理者との協定内容によると、100万円以上の備品購入は組合側の購入となっているため、それほど問題はないようです。

投稿: 西の住民 | 2009年9月28日 (月) 09時56分

聖勝会さんの運営する新病院が,私たち住民にとって,安心の医療を提供してくれるのか.
何人かの方が懸念していることとして,聖勝会さんがこれまで救急に携わってこなかったことや,聖勝会さんの財力不足が挙げられています.
しかし,これまでの報道内容から,聖勝会さんは,新たなスタッフを導入し,これまでの聖勝会とは違う事業展開を行うというふうにきこえます.
聖勝会のあらたな事業展開によって,これまでは担うことができなかった医療を担うことが可能になり,これら住民にとっての懸念材料は,懸念に値しないと,聖勝会さんがいうのなら,当事者である聖勝会さんが自ら住民に対してこの懸念材料を保証する必要があると思います.
職員も住民の一員ですから,同じ理由で,聖勝会さんの責任で話し合う機会を作る必要があると思います.
したがって,現在の共立湊病院職員に対する地域医療振興協会からの再雇用に関するアンケートが「誤解が生じる方法で取られた」とする組合の見解は,協会に一方的に非があるわけではなく,聖勝会さんにも責任の一端があると考えます.
医師・看護師・その他人材不足の折,協会との雇用関係にあるものを,聖勝会に引き抜こうというのですから,常識的には,協会が自分の職員に対して,聖勝会への雇用の説明会を,積極的に開こうとすることは考えられません.
公には一部事務組合は,中立の立場のはずですから,偏りのない冷静な対応をとっていただきたいです.

投稿: ご | 2009年9月28日 (月) 17時56分

西の住民 さん
いつもコメントありがとうございます。「河津町長の新病院立ち上げ発言」についてネットで調べてみましたが、情報は見つかりませんでした。河津町長さんは「新病院」計画に対しては以前から不信感を表明しています。地理的に近い東伊豆町稲取の伊豆東部総合病院の下田移転計画などもあり、地域の急性期医療の確保をどうするべきか頭を悩ませている事は理解できます。

ご さん
いつもコメントありがとうございます。
 湊病院職員アンケートで、新病院希望者が0という結果は、職員の皆さんの新病院に対する「不安」よりも、「不信任」「拒否」の方が強いと感じています。聖勝会さんがよく説明する事も重要だと思いますが、それだけで解決するのか…

投稿: きのじゅん | 2009年9月30日 (水) 21時58分

河津町長の新病院についての発言は公の場ではしておらないので、ネット検索はご無理かと^^
新聞報道により、あたかも聖勝会が指定管理者と決定し、現協会の指定管理契約期限後は共立湊病院をスムーズに経営できると誤解されているのではないかと思われます。
指定管理者の協定契約は構成市町の議会承認が必要な筈。情報ではそれらの詰めは一切行われていないとの事ですので、聖勝会は経営計画をはじめ、急性期医療問題等々多く残されている課題について説明、理解を求ていないと感じる今、不信感を払拭できず、構成市町すべての議会での議決は難しいかも知れません。
一番危惧するのは、このような構成市町の足並みのそろわない(と言うより、不信感が拭えない)ことで、一部事務組合が成り立たなくなり、地域医療格差のある賀茂地区で唯一の公的病院が失われることです。
そのような危機的状況なのに、提案者である管理者の鈴木南伊豆町長や、内容を精査する材料も提示されないまま議決という行為をした一部事務組合は本当に入院患者や地域住民のことを考えたのかと理解に苦しみます。

投稿: 西の住民 | 2009年10月 1日 (木) 14時32分

 西の住民 さん、貴重な情報をいつもありがとうございます。
 一部事務組合の指定管理者協定契約の扱いについて調べようと思ったのですが、これも公開されていないようで見つかりませんでした^^;代りに地方自治法を読んでみました。
 「第二百八十四条 2.普通地方公共団体及び特別区は、第六項の場合を除くほか、その事務の一部を共同処理するため、その協議により規約を定め、都道府県の加入するものにあつては総務大臣、その他のものにあつては都道府県知事の許可を得て、一部事務組合を設けることができる。この場合において、一部事務組合内の地方公共団体につきその執行機関の権限に属する事項がなくなつたときは、その執行機関は、一部事務組合の成立と同時に消滅する。」
 「第二百八十六条 1.一部事務組合は、これを組織する地方公共団体の数を増減し若しくは共同処理する事務を変更し、又は一部事務組合の規約を変更しようとするときは、関係地方公共団体の協議によりこれを定め、都道府県の加入するものにあつては総務大臣、その他のものにあつては都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、次条第一項第一号、第四号又は第七号に掲げる事項のみに係る一部事務組合の規約を変更しようとするときは、この限りでない。」
 ちなみに第一号は一部事務組合の名称、第四号は一部事務組合の事務所の位置、第七号は一部事務組合の経費の支弁の方法 となっています。これらに関しては県知事の許可はいらない、届け出だけで可。
 という事で、今回の病院新築移転、指定管理者変更については、関係地方公共団体の協議により定め、静岡県知事の許可を受けて始めて正式決定する事になるわけでしょうか。
 規約の事とかまた情報がありましたら、ご教示下さいませ。

投稿: きのじゅん | 2009年10月 2日 (金) 00時37分

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