湊病院問題 伊豆新聞「読者のページ」の投稿から
伊豆新聞の日曜版はあまりニュースが載らないのでチェックを怠っていたのですが、親切な方から6月13日の紙面に読者投稿があったよと教えていただき、読んでみました。
下田市のH・Sさんから寄せられた「救急病院は住民の安心の土台」という投稿です。なかなか手厳しい意見が書かれており、参考になりました。
「事務組合の2トップである南伊豆町長、下田市長や同組合の議員の一部と、湊病院トップやスタッフは犬猿状態になっているように見える。」
「そもそも行政側は、問題を解決すべく当事者間に入って調停を行う役割のはずが、完全にケンカの一方の当事者になってしまっている。」
「病院建設という箱物行政のみ先行し、医師や看護師は後回し、『仏つくって、魂入れず』という事態になることは容易に想像できる。」
「地元行政側に調停能力が無い以上、静岡県にその労を執って頂くしか無いと思う。」
「地域住民の医療第一で白紙から、協議しなおしてほしい。」
組合と協会の確執も、一般市民から見れば犬と猿のケンカにしか見えないという事です。恥ずかしい事ですね。
ただ今回の場合、行政は完全に当事者なので調停する立場に立つ事は難しいと思います。川勝知事が今年1月31日に賀茂郡各首長の前で行った講演会の席上で、一部事務組合に苦言を述べたように、静岡県としても頭を悩ましているはずですが、地元自治体の頭越しの対応はできず、苦慮しているものと思います。県としても湊病院に県職員である自治医大卒業医師を派遣している立場ですから、知らんぷりをしているわけでは無いはずです。
本当に調停する役割を担っているのは、地元の住民の方々のはず、人任せではこの問題は解決しないと思いますがいかがでしょうか。
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コメント
今回の議論を通して,地元にとって共立湊病院が重要な役割を担っていることについては,異論はないと思います.
住民の立場,行政の立場,病院職員の立場それぞれにとって,湊病院の役割と重要さは違うかもしれませんが・・・.
その共立湊病院の移転・再出発というときに,議論のすれ違いが起きて,それぞれにとって重要であった病院がなくなろうとしている.
その議論のすれ違いの一因には,地域社会の主体である私たちが,行政や病院のことを,それぞれお任せにしてきたことがあるかもしれません.きちんと情報収集をして,議論することを怠ってきた点は否めません.
湊病院問題をきっかけに,またこのブログから発信された情報を潤滑油として,こうやってきちんと情報収集をして,議論することの大切さを私たちは学んだのではないでしょうか.
主体である私たち住民が次にやるべきことはなんでしょうか.ただこのブログを読んで憂えているだけではいけないでしょう.しかし,その一方で「調停する役割」をどうやって実現したらよいのでしょうか.一人では思いつかないので,どなたか建設的なご意見はないでしょうか.
投稿: どんどん | 2010年6月15日 (火) 18時24分
どんどんさん、コメントありがとうございます。
どうやらJMAさんが指定管理者に手を挙げて下さったようで、下田南高跡地が「新病院計画記念公園」になる事態は回避されたようです。
伊豆下田病院が南伊豆地区唯一の急性期病院となる期間がどの程度かはまだわかりません。湊病院と比較すると延べ床面積は1/4以下、病床数は40%に減り、施設設備もかなり老朽化していると聞きますので、急性期医療の弱体化は避けられません。この状態を乗り切るためにはどうしたらいいのか、住民の方々の理解と協力が必須だと思います。
いつかJMAさんによる新病院運営が始まったとしても、過去の苦い経験を生かして、住民の皆さんが一緒になって新病院を守り育てていく機運が必要だと思います。これまでのような「選挙の人」による理不尽な攻撃・干渉から医療スタッフを守っていかなければ、不便な伊豆半島の南端で勤めてはくれないでしょう。
まずは集まり、議論する場を作る事でしょうか。このブログを活用していただいて構いません。先日ご紹介いただいたシンポジウムの経験も生きてくるのではと思います。
投稿: きのじゅん | 2010年6月16日 (水) 18時53分