湊病院問題 朝日新聞 南伊豆町長インタビュー記事
10月27日の朝日新聞(伊豆地方版)に、共立湊病院組合管理者の鈴木町長さんのインタビュー記事が載っていたそうです。読者の方から情報をいただきました。
内容としては、組合管理者の説明をそのまま紹介するような感じの記事でした。その中で幾つか気になった記述を拾い上げてみました。
《》でくくった部分は記者の方の記述。「」内は南伊豆町長さんの談話部分です。⇒以下は私の感想となります。
- 《下田市など1市5町で構成する組合が運営する共立湊病院》
⇒組合は土地や建物といった資産を所有するのが主で、運営しているのは指定管理者だと思います。 - 《心配されていた来年4月から約1年間の医療空白問題は、回避されることになった。》
⇒まだ新法人は立ち上がっておらず、組合議会の議決も行われていません。組合幹部のPR作戦が功を奏して?既成事実化が進んでいるようです。組合議会の存在意義はどこへ。
- 「過疎化による人口減少などで利用者は減少傾向が続き、病院経営が厳しい状況にあるのも事実」
⇒では、なぜ昨年の公募において、従来よりも指定管理者に不利な条件を設定したのでしょう。既に共立湊病院の運営は単年度赤字に転落していたのに。 - 「減価償却費の一部3千万円(年間)については、来年4月からは請求せず、新病院になってから負担してもらいます。」
⇒あれ、新病院は病院本体と医療機器、職員宿舎の減価償却費相当を全額指定管理者が負担するのではありませんでしたか。減価償却費が3000万円の負担だけでいいのなら、地域医療振興協会も喜んで継続した事でしょう。たぶん記者さんの誤解なんでしょう。もっとも、新病院の指定管理の協定もやり直しでしょうから、その際に違う条件が提示される可能性が無いわけではありません。 - 「建設費は約17億8千万円。起債で対応しますが、国の交付金が22.5%あります。医療機器の導入にも同率の交付金が出るので助かります。」
⇒建設費と医療機器(5億)の22.5%は約5億1300万円となります。この補助金分も含めて指定管理者が減価償却費相当を負担しますので、5億円あまりは組合の会計に残るスキームとなっていたはずです。
下田に新病院ができたら、組合管理者も下田市長さんに交代になるでしょう。湊病院組合管理者を離れるのと同時に、湊病院閉鎖後の南伊豆町の医療をどのように維持して住民の健康を守っていくのか。町長さんにとって本当に大変なのは実はこれからなんですね。
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