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2010年12月 8日 (水)

湊病院問題 平成22年2月7月8月組合議会議事録を読む

 共立湊病院組合のホームページに、平成22年2月定例議会、7月臨時議会、8月定例議会の議事録がまとめて掲載されましたので、読んでみました。
●平成22年2月定例会議事録

 一般質問や質疑の中で色々興味深いやりとりがありました。

  • P7 平成21年6月の指定管理者公募の方針決定については、組合議会での話し合いを経ていない…確かにそうですね。
  • P19 (横島議員質問) 「地元の南伊豆町の住民の皆さんに聞きますと、やはりこの間、新病院の建設の問題で下田に移転かどうかという不安材料が一方であるものの、同時に地元の皆さんが外に流出しているという声を非常に聞きます。そういう点では、病院の指定管理者のところで医師の充足あるいは医師の経験年数そういうものではどういうふうな現状があるのか。(以下略)」
  • P19 (事務局説明)、「医師の面につきましては地域医療振興協会さんがかなり努力していただいてやっていただいているというふうに認識しております。」
  • P22 将来構想特別委員会が、1年延長されることが決定。

 P22からは 百条委員会中間報告について取り上げられています。

  • P22 調査方法について
    「a 聖勝会の代理人に対して、記録送付要求書(①発注業者名、発注先の責任者、担当者名のリスト ②各業者に医療機器の見積もりを依頼した書類等の写し ③各業
    者との交渉記録、録音テープ)を送付し、資料の提供を求めた。
    b 医療機器等関係業者の証人訊問を実施した。(2社3名・2社2名の2回実施
    c 聖勝会関係者の証人訊問を実施した。(1名・1名の2回実施)」
  • P23 調査結果について(中間報告)
    「聖勝会の記録は全て弁護士(代理人)を経て提出された。
    同記録を基に証人訊問を計4 回実施した。
    核心部分においては、記録と証人相互の証言に食い違いが出ている。
    全ての証人訊問の議事録を精査し、審議を経て結論を出す予定であるが、その後弁護士とも対応を協議する必要があると考えている。
    現時点では、告発等の方針は決まっていないが、聖勝会から提供を受けた記録(添付資料1)を本議会に公開する。
    しかし、会社名、個人名が一人歩きすることで、それぞれの方々に迷惑(名誉毀損)
    を及ぼす可能性があるため、会社名、個人名は塗りつぶしたものを配布することとし、この中間報告終了後に同資料については回収する。」
  • P25 (23年問題対策委員会についての)調査結果について
    「このような経過があったものの、聖勝会からは11 月以降組合への職員説明会開催の働きかけなど行なっておられず、これらのことが聖勝会の辞退につながったとは考えられない。
  • P27 (山田直志議員) 「協会さんとの関係では疑ったということではなかっ
    たのですが残念だったな
    ということですが、それは西川先生との確認を含めてそれはもうこの報告でそこは終わりだろうというふうに私は考えております。」

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 百条委員会中間報告書は私の手元にありますので、私にとっては目新しいものでは有りませんが、一般の方には初出です。(ただし、この議事録に入っているのは報告の全部では有りません。)ブログ記事の最終報告書に対する感想でも触れている通りで、医療機器等関係業者への調査は7社中の4社にしか行われていません。そして核心部分で食い違いが出ていると。またこの時の質疑の中では、協会に対して妨害の疑いをかけたわけでは無く、もうこれでおしまいという話でした。(といいつつ最終報告では…)

●平成22年7月臨時会議事録

 社会医療法人ジャパンメディカルアライアンスを指定管理者として議決した議会です。篠原議員が一人野党で頑張っておられます。百条委員会の最終報告も行われています。

  • P10 (管理者答弁) 「まだ医療空白という言葉は、私は来年の4 月から必ずそうなるということには、まだ今の段階では言えないかなと。それともうひとつは、やはり今ここで色々言われている救急の問題がありますけれども、これは地域医療振興協会がこの7 月から下田の伊豆下田病院の経営を行なうということですので、そこではこの救急の問題は、いわゆる急性期の病院としてこれをやっていくということを理事長自らこれは言明されておりますので、私はその言葉を信じていきたいという思いであります。」

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 7月の時点では、管理者の南伊豆町町長さんは湊病院が休止になっても、協会が伊豆下田病院で急性期医療をやってくれる、それを信じていきたいと述べていたのですね。

 この発言からは、この時点で管理者はジャパンメディカルアライアンスとの「医療空白」解消交渉を意識していなかった、あるいは知らされていなかったものとも考えられます。

●平成22年8月定例会議事録

 過去記事でも取り上げている議会です。地域医療振興協会批判が続いており、その中で私のブログも取りざたされております。組合議会でも周知の事実だそうで、議会のみなさんにも見ていただいているのだなと分かり、嬉しい限りです。

 P20あたり、突然出てきた職員宿舎建設の話などをめぐり、今回も篠原議員が孤軍奮闘して下さっています。

  • P22 (事務局長説明) 「当然、宿舎と病院については別々の契約ということでございます。病院事業債の方も品目が違うということもありますので。利率的には殆ど同じような形になると思いますが、耐用年数なんかで若干違うところが出てくるというふうに思っております。説明が確かに事前に行なえればいちばんよかったということがございまして、実際に病院の前後関係というのもですね、病院の金額が前後するのではないかというお話は私の方は若干はさせていただいたというふうには理解をしておりましたけれども、基本線としては当然これはプロポーザルの審査結果にもございましたように上限の金額は変わらないということの中で進めてきたのが基本線です。ただ、これは工事をしていく中でやはり変更契約というものは当然出てくる可能性もありますので、その辺の含みはぜひご理解いただければというふうに考えております。」
  • P23 職員宿舎の構造についての説明が出ています。単身用20 戸、2LDK 14 戸、3LDK 5 戸の、計39戸との事です。集会場、管理室、ラウンジ、各倉庫に加えて組合の事務室も入るそうです。(現在の計画では保育所も職員宿舎内に設置されるそうです。)

 後の経過を見ると、すでに8月の時点で、病院建設の金額を見直す事が示唆されていたのだとわかります。当初予定のなかった職員宿舎の中に組合事務室を作る事になっているとは、なかなか興味深いところです。

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