湊病院問題 下田市長「何としても2次救急を死守」
平成23年3月20日の伊豆新聞に、3月17日に開催された運営会議などの記事が掲載されていました。片方の記事は経緯の時系列が分かりにくくて、問題の本質が読み取れない記事と感じました。運営会議の内容・結論などについても、特に書かれていません。その他の記載内容にも目新しいものは無いので割愛します。伊豆新聞が下田市長に取材したという記事の方をご紹介します。
- 見出し 何としても2次救急死守
- 下田市長は以下のように語った。
- 当面は常勤2人(5月になれば3人)と非常勤4人で対応し、何としても賀茂地区の2次救急医療は守る。
- 22日夜に西伊豆病院、伊豆下田病院、SMA、消防、医師会関係者などに集まってもらい、2次救急の在り方について話し合う。
- 3病院による輪番の体制なども決め、県に報告して理解を得たい。
非常勤医師が6名の筈だったのが、何故か4名となっています。市長さんの言い間違いだと思います。
医療関係者は誰しも、常勤1-2名で(お一人は臨床経験が少なく、もう一人は糖尿病専門医と伝えられています) 2次救急なんて絶対無理!と思っているはずです。死守したいのは救急体制でも住民の命でも無い、別の物なのかも知れません。
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ブログピッコロの部屋や、しのはらmg2hitorigotoでも、関連の記事が掲載されました。昨夜(3月21日)に組合議会の全員協議会が非公開で開催された模様です。
知事が記者会見で「病院組合がこうした事態に至った原因・責任の所在を住民に分かるように丁寧に説明すること。」と述べていましたが、どのようにきちんと説明するのか検討が重ねられているのだとすれば良いのですが…。知事の期待した方向に進まなければ、今後の支援もないのではないでしょうか。
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既にコメントで????さんが紹介して下さっていますが、SMAからは就職内定者に対して、「4月からの診療体制について」という文書が3月19日付で配布されています。
これによると、「救急診療 1次救急及び2次救急(8回程度/月 二次救急輪番制担当予定)」と書かれています。本日(3月22日)の夜の2次救急に関する話し合いで、SMAは共立湊病院で月8回の2次救急輪番参加を希望するようです。
今夜の話し合いでどのような結論になるのか、注目したいと思います。
外来診療日程についても????さんのコメントに記されています。2名の内科常勤医で、外来を2診開くと、検査や救急車の対応をする人員は居ないのかも知れません。あるいは検査は毎日クリニックの昼休みを利用して来ると言われている非常勤の先生がされるのかも知れません。いずれにしても、常時救急車を受けることは難しいだろうと予想します。
金曜日が手術日との事ですが、非常勤医師1名のみで、入院管理ができませんから、当面は簡単な外来手術のみとなるのではないでしょうか。
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コメント
傍聴しました。
謝罪の言葉など皆無でしたね。。。
冒頭の挨拶「多少、住民の中には不安に思っている人がいる…」
「これまで2次救急について考える機会がなかった…」と全く能天気。そりゃあこれまで病院を建てることしか頭になかったから無理も無い。管理者不在でプロポーザルやるだけのことはある。お医者さんを集めることがどれだけ大変か、公募をする前に気づくべきでした。
伊豆下田病院長、西伊豆病院長の数々のまともな指摘に「ヤルと言ったらヤル!」(こんなことは実際に言ってませんが)とやんちゃ振りを発揮したSAM理事長でしたが、その体制(常勤3人で月:内科、木:外科のみ2次救急参加)に不安は倍増しました。それじゃ2次救急じゃねーだろ!と野次は出ませんでしたが、数々の不安材料に会場から不安の小声がありました。(事前に野次、拍手はしないことと釘をさされましたので)
またSAMの2次救急参加をとりつけ早く会議を終わらせたいだけの下田市長に他の市町長が我関せずの態度になるのも仕方が無いのか。しかし借金は1市5町ですぞ。東伊豆町長は伊東市とであれば金を出してもいいと思っているなどと言う始末。こんな態度であれば組合は解散をしたほうがいい。SAM崩壊が組合解散の時だと思いました。明日(今日?)の新聞見出しが楽しみですね。
伊豆新聞「SAM2次救急死守!」
朝日新聞・静岡新聞「SAM不安の船出!」
投稿: | 2011年3月23日 (水) 00時23分
匿名さん、情報提供をいただきありがとうございます。
下田市が幹事ということで、予想はしていましたが、話し合いというよりは、会を開いて決めたという既成事実作りのための集まりであったようですね。
外科系常勤医が居ないのに、外科系の2次救急を受けるというのは意味がわかりませんが…。
投稿: きのじゅん | 2011年3月23日 (水) 07時11分