湊病院問題 2月25日組合議会 来年度予算を可決 県への意見書を議決
2月25日の共立湊病院組合議会の内容について、少し遅れて2月28日の伊豆新聞に記事が掲載されていました。
まずは指定管理者変更後初年度となる、平成23年度予算に関してです。
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- 入院患者数 70名/日、年間延べ25550人、外来患者数 270人/日、年間79650人 を見込む。
- 収益的収支については、
病院事業収益 17億4642万5000円
病院事業費用 19億1955万7000円
純損失 1億7316万3000円 - 資本的収支については、
収入 企業債 20億9540万円
支出 建設改良費 21億4000万円
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と書かれていました。ここからは感想です。まあ、もはや協会とは関係無い話しなのですが。
一日平均入院患者数が70名ということは、80床から90床レベルでの運営を前提にした数字かと思われます。(病床利用率87.5%~77.8%) 昨年12月頃の下田市長さんなどの話では、90床で採算が取れると言っていたと思うのですが、なぜか随分と大きな純損失を予想しています。 これでもし、50床での運営となれば、いったいどうなるのか。組合議員さんたちは十分に検討して可決をしたのでしょうか。
外来についても、先日の静岡新聞で、内科・外科と整形外科(非常勤)のみと報道されており、270人/日という患者数がどういう根拠で出てきた数字なのか、私は疑問に思っています。ここ数カ月の共立湊病院の外来患者数は減少傾向にあり、月5000人弱、200人/日程度で推移しているようです。これだと年間6万人未満という事になります。小児科・耳鼻科・眼科・婦人科などが無くなり、整形外科の診療日数も減少しそうなのに、患者数は33%増加する予測です。混乱が起こる前の共立湊病院の外来患者数は250-300人だったと記憶していますが(過去記事)、その頃と同等の外来患者数を予測しているようです。
入院実績も、外来実績も、予算での予測値を大きく下回る可能性が高いと思うのですが、巨額の赤字を出して、一部事務組合の貯金を一気に消費してしまう可能性は無いのでしょうか。指定管理者への赤字補填を約束しているだけに、大変心配される所です。
さて、予算の他には、意見書の議決がなされたそうです。
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- (仮称)下田メディカルセンターの機能強化と充実に向け、支援を求める意見書
- 提出者は西島繁樹議員。
- 県と自治医大派遣医師の継続と増員、50床の増床、助産院の設置と産婦人科設置への継続的指導 を県に働きかける。
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着工しとたんにもう次のハコモノの話しが出てきました。しかしまずは、足下を固める事が先決かと思うのです。新病院を無事に154床フルオープンさせるのが先でしょう。そして、組合が財政破綻しない事が大前提でしょう。
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