女川町医療支援活動報告06 町立病院周囲の写真
今回は女川町立病院の敷地内で撮影した光景を写真で紹介します。既にご報告した通り、高台に建てられた病院の1階まで津波は押し寄せてきました。
1階にある病院の玄関は自動ドアが破壊され、玄関の左右には流されてきた車かはまり込んでいます。玄関も窓も割れているため、吹き抜けを通じて院内には外気が入り放題。夜の廊下は凍える寒さでした。
丸い柱はセンターアトリウムや渡り廊下を支えているものです。外来診療はこの真上で行われていました。
柱には多くの張り紙が貼られていました。避難中の人の氏名や、人探しの他、町などからのお知らせなども貼られています。貼られている情報は被災後1週間以内の物が多く、3月31日の時点では古くなってしまった情報も多くあり、必要な情報を適切に入手する事はなかなか難しい状況でした。
敷地内の道路端には横転した車などもそのまま放置されています。 駐車場の向こう側は崖になっていますが、フェンスが流出してしまったため、近づく場合は十分に気を付けなければなりません。
病院建物の裏側には丸屋根の四阿があり、町を見下ろす展望の良い場所でした。遊歩道の周辺には、病院1階から運び出された冠水した備品が多数置かれている状況でした。これらの運び出し作業もかなり大変だったでしょうね。
備品の中でも、使えそうな物は洗浄するなどして外来で再利用していました。私も耳鼻科外来で新品の耳鏡眼底鏡セットを発見。乾燥させたら使用できました。
水道の復旧で院内のトイレも使用できる状態でしたが、被災直後は下水の上に簡易便器を置いてビニールシートで覆いを作りトイレにしていたそうです。その後写真のような簡易トイレが設置されました。
病院に隣接する老人保険施設の入口には軽自動車自動車が見事にはまりこんでいました。津波の力のすさまじさを実感し、驚愕します。こういう車両があちこちに多数あり、撤去作業はかなり大変そうです。
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コメント
老人保健施設の入り口にはまり込んでいた車は、軽自動車ではありません。トヨタのパッソです。
投稿: 中村 英一 | 2011年4月17日 (日) 23時49分
中村先生、御指摘ありがとうございます。ほんとだパッソですね。修正しました。(元画像を拡大して確認しましたが、ダイハツ ブーンでは無いようです。)
また、内容についても私の記憶違いなどがありましたら訂正の程宜しくお願いします。o(_ _)o
投稿: きのじゅん | 2011年4月18日 (月) 00時02分
すみません、木下先生。パッソの内側にもう一台、軽自動車がはまりこんでいるのが、わかりませんでした。軽々にコメントしてしまい、申し訳ありません。
投稿: 中村 英一 | 2011年4月18日 (月) 23時01分
確かに…初代ワゴンRがはまっていますね。改めて見るとパッソの下にも何やら嵌まっていそうです…。ひどいものです。
投稿: きのじゅん | 2011年4月18日 (月) 23時18分