女川町医療支援活動報告38 町の写真(7月24日その1)
7月24日日曜日、久々にすっきりと晴れました。この日の午前中女川町立病院は点検作業のため停電。検査も、レントゲン撮影もできない状況でした。
午後から他の支援ドクターと交代して、町内巡りに出掛けました。23日はマウンテンバイクを使いましたが、今日は敢えて歩いてみる事にしました。
町立病院から、JR女川駅前を通り、高台にある総合体育館方向に向かいます。途中女川第二小学校の敷地内に、仮設の女川町役場ができていました。なお、町の保健センターと包括支援センターは既報の通り、町立病院隣の旧老人保健施設の1階に設置されています。
総合体育館への入口、運動場の脇には、ミヤコーバスとJR石巻線代行バスのバス停(女川側の終点)が設置されています。旧市街地に誰も住んでいない現在、この総合体育館が街の中心部と言えそうです。ボランティアセンターや、絵本館なども設置されていました。
「原子の灯のふるさと女川町」という看板には、今となっては複雑な感情を抱かざるを得ません。
震災直後には800人もの方が避難生活をおくっていた総合体育館ですが、仮設住宅への転居や、町外への転居などで、徐々に避難者は減少しているようです。とはいえ現時点でも数百名の方が不便な避難生活をおくっています。玄関付近ではすかいらーくのボランティアチームが活動していました。野外に設置された簡易トイレの付近には、多数の蠅が飛んでいました。ハエ取りペットボトルが所々に吊るされていて、中には多数の蠅が落ちていました。隣接するテニスコートでは、引き続き自衛隊の方々が駐留しており、夕方以降「弘法の湯」として入浴サービスを提供しています。無料の送迎バスも運行されています。
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コメント
女川での医療支援,大変お疲れ様です.
私の父が女川出身で,この度の震災では親戚5人を失いました.
私自身は遠方のためなかなか現地に赴くことができず,先日,7月の末にようやく自分の目で女川の現状を見に行くことができました.
女川でも少しずつ復興の兆しが見えてきているようですが,やはり地元を離れた方々も多く,これからも課題は大きいと感じています.しかしそれと同時に,女川にゆかりのある方々やこの震災を契機に女川と繋がっていただいた方々の「女川を復興していこう,女川を元気にしていこう」という気持ちが少しずつですが全国に広がっていることも感じております.
私も小児科医として何かできないかと日々インターネットを通して支援できることを探しているのですが,なかなか見つかりません.1人で現地入りしても医療活動はできないでしょうし・・・.先生は,女川に医療支援に行かれるに当たってどのような手続きをとられているのか,もしよろしければ教えていただけませんか.不躾なお願いで誠に申し訳ないのですが,ぜひご教授ください.よろしくおねがいいたします.
投稿: アラサー小児科医 | 2011年8月 7日 (日) 13時07分
アラサー小児科医さん、コメントをいただきありがとうございます。
多くのご親戚を亡くされたとの事、大変無念な事で心がいたみます。
女川町立病院は、この4月から私の所属する公益社団法人地域医療振興協会が指定管理を行う予定でした。そのため協会では組織的な支援活動を行っています。また斉藤病院長は大学の同級生という縁もあります。現在も同院では医療支援を必要としており、ご協力いただけるのであれば大変ありがたい事です。別途メールにてもご連絡させていただきました。
投稿: きのじゅん | 2011年8月 8日 (月) 13時01分