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2011年9月13日 (火)

三重県南部の医療を考える会

 三重県志摩市の人口は約5万4千人。周辺の町の一部を含めた実質診療圏の人口は約7万人。賀茂郡全域の人口や伊東市の人口にほぼ匹敵します。近鉄特急の終点となる賢島駅も有ります。伊勢神宮を含めた伊勢志摩地区には年間1000万人以上もの観光客が訪れるそうです。

 9月4日午前、ホテル志摩スペイン村において、公益社団法人地域医療振興協会主催の第1回「三重県南部の医療を考える会」が開かれ、参加してきました。協会では志摩地域医療福祉センターとして、志摩市立前島診療所と介護老人保健施設志摩の里を運営してきましたが、平成24年4月から、志摩市にある県立志摩病院の指定管理を開始する予定です。協会としても、県立病院の指定管理を受けるのは初めての事です。

 三重県南部の医療の状況は、伊豆半島以上に厳しい状況となっているようです。三重県立志摩病院があります。一般250床、精神科 100床の中規模の急性期病院で、日本内科学会の研修病院にもなっているぐらい、かつては非常に充実した医療を提供していました。ところが、ここ数年で内 科を中心にどんどん医師が減ってしまい、救急の受け入れ停止や、一般2病棟(100床)閉鎖と、大きな医療機能の低下が起こりました。紀伊半島南部に行くとさらに病院の医師不足が顕著となっています。

 最初に、三重県へき地医療支援機構の古田医師から三重県の医療事情~概要版~として、三重県全体の医療の状況について説明がありました。伊勢志摩地区の救急救命センターとしては、伊勢市にある山田赤十字病院があります。志摩市のお隣の鳥羽市には神島、答志島、菅島の3つの島にへき地診療所がある他、県内には全部で24カ所のへき地診療所があります。そのうち23カ所が県南部にあります。三重県の医師数は人口10万人あたり19.3人で全国38位。診療所が全国23位に対して、病院の医師数は43位だそうで、医師不足の中でも特に病院の医師が不足している事がわかりました。

 三重県内の医科大学は、国立三重大学1校です。年によってばらつきがありますが、平成17年度までは、入学者に占める三重県内出身者の割合は16.8%から38.2%でした。平成18年度以降は35.6%から56.7%と大きく増えています。平成19年度まで年2-5名しかいなかった就学資金貸与制度の利用者が、平成20年以降大きく増え、平成22年度は81人もの利用がありました。こうした施策が三重大学医学部入学者の地元率向上に寄与しているようです。

 その他、県立志摩病院を拠点に、三重県南部の医療の充実をはかろうという「総局構想」についてのプレゼンテーションや、志摩病院のドクターから現状の説明と未来の展望について発表がありました。また、志摩市商工観光部の方からは、「志摩のいいところ」の紹介がありました。

 最後にワークショップの時間があり、3グループに分かれて、三重県南部の医療を充実させていくために何をしていったら良いか、話し合いました。県立志摩病院の果たすべき役割は地元にとって大変に大きく、しっかりとした指導体制を作れば、研修医を育てるための大変有用な場となれるのでは無いか、ひいてはそれが地域全体の医療の向上に繋がるのでは無いか などの意見が出されました。

 今回の会は、三重県に馴染みの無い参加者も多く、現状を理解する事がメインとなりました。 「三重県南部の医療を考える会」は、今後も何回か開催され、平成24年春の県立志摩病院の指定管理開始に向けて準備が進められる予定です。

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