湊病院問題 南伊豆町 下田への通院対応が課題
12月21日伊豆新聞記事からです。 この記事の情報ソースは書かれていませんが、独自取材によるものでしょうか。
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- 南伊豆町では住民の通院の足として、土日祝日を除く毎日、各地区から共立湊病院を含む町内5医療機関を中心にマイクロバスを運行中。
- 同町健康福祉課によるとバスの利用者はピーク時には4859人、昨年度は1953人。共立湊病院の指定管理者の切り替えが影響していると見られる。
- 来年度も引き続きバスを運行予定だが、町外の下田メディカルセンターへの運行が困難。また病院としては一部事務組合立のため南伊豆町だけに通院バスを出すことが難しい。
- 町はバス代の一部補助を検討中。利用者数の把握は難しい。
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南伊豆町は湊病院のある湊地区、役場のある下賀茂地区が二つの大きな集落になっています。町内の医療機関の全てがこの地区周辺に有ります。しかしその他に海岸沿いや、山間部に多くの小集落が点在しています。特に西海岸の妻良、子浦、仲木といった地区や、青野川上流域の蛇石などは、役場からも車で山道を30分以上かかるなど、かなり不便な場所です。
国立湊病院の頃からずっと町では曜日で地区を決めて医療バスを運行してきました。これは無医地区対策として必須の物です。来年度病院が下田に移ると、行政の垣根を越えて隣の下田市までバスを延長する事ができなくなります。これは、今まで下田市から共立湊病院までの通院援助が無かった事の裏返しではあるのですが…。
一方下田市内の医療機関の数は多いので、全部を回る医療バスは現実的ではありませんし、下田メディカルセンターだけに医療バスを出すこともできないでしょう。組合で運行するとすれば、西伊豆町、松崎町、東伊豆町、河津町にも運行しないと、不公平になります。
伊豆下田病院など民間医療機関では通院バスを自主運行しているところも多いのですが、こういう事がフレキシブルにできないのが組合立の病院ゆえの以前からの悩みです。ただ、下田メディカルセンターは南伊豆と下田を結ぶ路線バスの経路上にあるので、既存の路線バスを活用する事ができます。
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賀茂医療圏では、各地区毎に独自に二次医療を確保する動きが強まっています。東伊豆では東部総合病院の増床・移転新築に協力姿勢を示しています。河津町も伊豆今井浜病院の増床を求めています。もし共立湊病院組合を下田市と南伊豆町だけに再編すれば、下田メディカルセンターを巡る施策も柔軟にできるようになるのかも知れません。病院から最も離れた場所にいて、利用機会もない地方議員の意見に左右される事も無くなります。
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