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2011年12月10日 (土)

RCGP OHSU UH 訪問記録06 日本における家庭医療教育

Img_6169  日本のプライマリーケア分野での研修医教育はどうなっているだろうか。

 卒後2年間の初期研修においては、プライマリーケアの能力を身につける事が目標に含まれており、1ヶ月間の地域医療実習が必修とされている。しかしその内容についてはプログラム間での差が非常に大きい。

 後期研修はどうだろう。イギリスにおいて約半数の医師がGP専門医コースに進むのとは対照的に、日本プライマリー・ケア連合学会の家庭医療専門医後期研修プログラムに加わる後期研修医は、年に約80名程度、新卒医師の約1%で伸び悩んでいるそうだ。用意されている研修プログラム数が、応募者を上回っている状況が続いている。

 日本では、病院で長年専門医として勤務していた医師が、開業を機にプライマリーケアに転じるケースが殆どであり、当初から家庭医としての研修を受けているわけでは無い。家庭医として要求される知識・技能の習得は、開業後の個人の興味と努力に委ねられている。地域医療振興協会では再研修プログラムを用意しており、再研修修了後にへき地診療所で活躍する医師が出てきているものの、一般的とは言い難い。

 また、都市部においては、専門クリニックとして開業して、自らの得意分野にフォーカスした医療を行い、家庭医としての機能を果たす事を目的としない診療所も増えている。

 フリーアクセスにより誰でも好きな医療機関に好きな時に受診する事ができる事はメリットでもあるが、他方では、ひとりの患者さんが多くの医療機関を受診する事につながり、投薬や検査の重複・競合など弊害も指摘されている。しかしながら、これが日本のプライマリーケアのスタイルであり、急激に大きな変化が生じる事は想像しがたい。ただし、特に医療リソースが豊富では無い地域においては、家庭医としての教育を受けた医師が増え、活躍する事が重要では無いだろうか。

(写真はバッキンガム宮殿)

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