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2011年12月17日 (土)

RCGP OHSU UH 訪問記録08 ロンドン ディーナリー

Img_6112_2jpg  2011年10月27日木曜日。

 午前中の会談の後は、各自で昼食。RCGP本部向かい側のヘルシー指向ファーストフード店 Itsuで食した写真のチキンライスボウルは394kcalと低カロリー。かなり人気があり客足が絶えなかった。ロンドン市内に14店舗を展開している。Sushi Boxがあったり、箸が標準だったり、日本「風」食の浸透を感じさせる。食後は集合時間まで、小雨の降る中、セントポール大聖堂周辺を散歩した。大聖堂前の広場はデモ隊のテントで占拠されていた。

Img_6128  午後からはロンドン大学構内にあるロンドンディーナリー London Deanery を訪問した。Deanには大学の学部長の他、いくつかの意味があるが、適切な訳語がわからないのでそのままディーナリーと記述する。

 ディーナリーとはイギリス中央政府が資金を供給している機関で、ロンドンをはじめ各地区に合計21ヶ所設置されている。ディーナリーは医師・歯科医師の卒後教育と生涯教育を管理している。 また、卒後医学教育・研修委員会(PMETB) を通じてイギリス議会に対しても責任を持っている。更に、全ての研修施設(病院および診療所)での臨床と教育が標準的に行われているかを監視するなど、非常に大きな権限を持っているそうだ。General Practitioner に関してディーナリーとRCGPは緊密に連携して、臨床面、学術面での研修基準の設定を行っている。

 ディーナリーのもう一つの重要な機能は、指導医、各研修コースの責任者の募集・選考・ 訓練・監視である。GP専門医コースへの研修医の募集・選考過程は次のようになっている。

1  まず第一段階として資格審査が行われる。

 GP専門コースへの応募者は定員を大きく越えるため、第二段階として応募者を減らすための予備の筆記試験が行われる。内容は臨床問題の解決と職業的ジレンマについて。

 第三段階でディーナリーによる選抜試験が行われる。内容は模擬患者を使った試験、臨床意思決定と優先度決定に関する筆記試験、グループディスカッションとなっている。

 GPを希望する初期研修医 foundation doctors は、まずこれらの関門を突破しなければならない。選抜から漏れた研修医は他の専門医コースを選択し直す事になるそうだ。

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