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2012年1月21日 (土)

RCGP OHSU UH 訪問記録19 家庭医療学教育の歴史

 今回の記事は、2010年に伊東市民病院で、Meg Hayes 先生が行った講演資料などを元にしている。

 アメリカにおける家庭医療学の歴史はあまり長くは無く、1964年に American Board of Family Practice ABFP が設立されたのが実質的な始まりだそうだ。1965年にマイアミ大学が、家庭医学の博士号習得のカリキュラムを開始。1969年までに、全米で15の家庭医療研修プログラムが作られた。1970年にはABFPが最初の資格試験を実施している。しかし既存の学会からは家庭医療を新たな専門と認めないという姿勢が続いた。1990年代に入ってとようやく家庭医療学が大きく発展を始めた。

 OHSUの家庭医療学教室は、1971年に設立された。断えざる努力の結果現在では全米屈指の家庭医療教育を行う大学として有名になった。

 へき地医療の発展・充実のためにOHSUで行われている事は、多岐にわたる。

 まずへき地の高校を訪問し、医療ケアについての理解を得る機会を持つ。そして医療の道に進みたいと考えている生徒を掘り起こす。その地域で適切な相談役となる医師を紹介。医科大学入学中もフォローアップを欠かさない。(日本においてもへき地出身者ほどへき地医療に貢献する可能性が高いというデータがあるそうだ。)

 大学の新入生は、へき地の家庭医の元で1週間を過ごし、仕事のみならず生活をも体験する。また2年生でも2週間、3年生で5週間のへき地経験の機会が持たれている。これらは医学生全員が対象であり、将来へき地医療に進まない学生も、へき地の事を理解する事につながっている。へき地医療に興味を持つ学生は、在学中にもグループを作り学習している。

 へき地に勤務する家庭医をサポートする目的としては、生涯学習や指導医養成のカリキュラムの提供や、医学生教育に貢献するへき地の家庭医は、大学図書館へのオンラインアクセスを提供している。

 こうしてオレゴン州全体で、へき地における家庭医養成教育のシステムを作り上げ、へき地での教育の質を高めつつ、医学生のへき地医療への興味と理解を深め、さらには都市部の専門医療機関でもへき地医療に十分な理解を得ることに成功しているのである。

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