2012年6月Thomas Jefferson University Hospital 研修記録19 まとめ
英語について
スピードの早い英語のリスニングが課題と考え、日常的にインターネットラジオでアメリカの公共放送ラジオを聴いています。聞き流しているだけですが、実際リスニング力の向上にはつながっていて、会話において、聞き直す頻度はかなり減りました。しかし、しかし。
他人同士が英語で話しているのを聞きとるのは非常に難しいと痛感した1ヶ月でした。特に病棟回診。雑音が多い廊下で、抑揚に乏しく曖昧な発音で、データの羅列も多いレジデントたちのプレゼンテーションを聴き取る事は非常に困難で、断片的に単語を聞き取るのが精一杯。色々な人が多発的に発言するディスカッションもかなり難しい。もうちょっとゆっくり話してくれれば聞き取れそうですが、なかなかそんな配慮は期待できません。
それに比べると1対1のコミュニケーションは理解がしやすいです。特に熟年の医師は落ち着いた話し方の人が多いので楽ちん。女性は全般に早口の人が多くて難敵でした。それこそマシンガンのよう。
そんなわけで1対1コミュニケーションが主体となる外来のセッティングの方が、話がつかみ易いです。講義はスライドがあると内容が掴みやすいですが、実は読むことに集中してしまい、話している言葉はあまり耳に入って来なくなります。
見学主体だと話す機会が意外に少ないので、1対1のディスカッションをする機会を極力作る事が話すトレーニングになります。今回最も話す機会が多かったのは、Jeff Hopeでした。医学生や入所者の方たちといろいろ話しましたが、特にインド出身の医学生から日本の医療や文化について色々質問を受け、活発なディスカッションができました。また医学生の診察時にアドバイスをする機会もありました。
写真撮影について
研修中の現場での写真撮影には想像以上に注意を要します。かつてハワイで警備員に怒られた事が記憶にあります。今回の研修でも殆ど医療機関内の写真は撮っていません。 HIPPA(The Health Insurance Portability and Accountability Act)、HIPPAと厳しく言われる個人情報への配慮のため、患者さんの居る診療現場の写真を撮ることは基本的にできません。シミュレーション教育などの際にはその場の人に許可を得て撮影しています。また市街地でも治安の悪い地区では安全上の問題で写真撮影を避けた方がよいようです。
治安について
渡航前にはフィラデルフィアは治安が悪いと聞いてびびっていました。実際に行ってみると市の中心部の治安はそんなに劣悪では無く、深夜に出歩いたり、裏道に入ったりしなければ比較的安全のようです。しかし、市街南部や北部の貧困地区では日中でも注意を要するようです。(まあ、そういう場所には用が無いので、行くことはありませんが。)
結局、物おじせずあちこち出歩いてしまいましたが、ちょっと危険を感じたのは土曜日の朝の地下鉄駅。人が殆どおらず、電車の間隔もあいています。この時間帯の移動はバスやタクシーなどの地上交通や、本数の多いトロリーの方が良いかもしれないと感じました。フィラデルフィアの犯罪地図なんてのも公開されていますので参考に。
ペンシルバニアの田舎に行けばのどかで、のんびりとした週末をエンジョイできます。馬車と車が共存する生活を垣間見た事は大変貴重な体験でした。
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