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2013年4月22日 (月)

2012年6月Thomas Jefferson University Hospital 研修記録06 内視鏡センター

 当初のスケジュールには内視鏡センターは入っていなかったのですが、内視鏡に携わるものとしてはとても気になるので、希望して組み込んでいただきました。

 消化器内視鏡の処置室は全部で4室あり、そのうち1つにX線透視装置が設置されておりERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)に対応しています。その他に透視装置を備えた気管支鏡室が1室あります。前処置と検査後の経過観察はリカバリースペースで行われます。検査室への出入りは処置用の大型のストレッチャーをそのまま使用していた。転落防止用の柵がついています。

 午前を中心に予約が入っていて、上部消化管内視鏡、大腸内視鏡、超音波内視鏡、ERCPが混在で予約されています。システムはオリンパス製で、ユニット架台は天吊りされています。おそらく床の清掃のためだと思います。壁には大型の液晶テレビが設置されており、これとは別に術者の近くに普通の大きさのディスプレイが2面設置され、内視鏡画像と超音波画像を同時に表示する事が可能です。検査の予約管理と所見レポート作成もオリンパス社のシステムが使われていました。レポートは自由記載では無く、部位と所見と詳細を選択肢から選ぶ方式で、構造化されたレポートが作成可能です。症例の統計を取ることを前提としたシステムになっています。

 内視鏡検査は全例、麻酔科医か麻酔ナースの管理のもとプロポフォールでの鎮静下に行われています。検査施行医の他、麻酔担当者、看護師、機器の洗浄などを行う助手の4名が1チームとなり各検査室を担当しています。施行医の他に上級医がスーパーバイザーとして着く場合もあります。鎮静時には呼吸抑制や血圧低下などの合併症が起こる可能性がありますが、麻酔担当が酸素投与や、バッグ換気など、ただちに適切に対処してくれます。検査後もしっかり覚醒するまでリカバリースペースで様子が観察されます。

 大腸内視鏡の際、日本ではお尻に穴があいた検査ズボンを着用することが多いと思うのですが、こちらでは着衣は検査ガウンのみで下半身は裸で行っていました。また内視鏡の交換などの僅かな時間であっても、処置用ストレッチャーの両側の柵を上げて転落防止につとめており、安全対策が行き届いているのを実感しました。

 超音波内視鏡の件数は非常に多いそうで、今回も食道に接する縦隔腫瘍の穿刺細胞診や、噴門部の粘膜下腫瘍など3例ほど見学する機会がありました。

 SCCU(心臓外科集中治療病棟)では内視鏡下の胃瘻増設を見学する機会がありました。術者は消化器内科医ではなく消化器外科のドクターでした。著しい肥満の方が多いアメリカゆえ、胃瘻の増設も一苦労。胃からの透過光なども全く見えないので、お腹を押して増設位置を確認するしかありません。腹壁から胃へのアプローチも長く、難易度が高いです。私も胃瘻増設はやりますが、この国で実施するとなったらさぞやストレスだろうなと感じました。

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