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2013年7月29日 (月)

書評 心房細動クルズス

 月刊地域医学などの発刊元のメディカルサイエンス社から、臨床クルズスシリーズが刊行されました。その第1弾がこの「心房細動クルズス」です。
 読みやすく理解しやすくするために、全編を質疑応答や対談形式でまとめています。クルズスの参加者には、地域医療振興協会所属の若手医師も含まれています。
 主たる読者ターゲットは、循環器内科専門医ではなく、一般的な内科医、プライマリ・ケア医だと思うのですが、その内容はかなり詳細です。心房細動という不整脈がどのようにして発生しているのか、その治療はどのような根拠で、どのように行うべきなのか。治療の主体となる抗凝固療法については、殺鼠剤として開発されたワーファリンの歴史や、最近次々と発売されている新規抗凝固薬の作用機序や特徴。そしてアブレーション治療についても、その根拠となる電気生理学的な知識など、実は相当ディープに解説されています。
 心房細動という不整脈は内科系の医師であれば避けて通ることはできないものです。結果としての治療法だけではなく、その理屈の部分から理解すれば、より実践的な判断につなげることができます。

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