LEVORG 試乗
スバルのレガシィツーリングワゴンの日本国内向け後継となるレヴォーグが(やっと)先月発売されました。発売後初週末の6月24日にディーラー試乗車を運転させていただきました。
最初に乗ったのは2.0GT-S Eyesight。MT好き、トルクコンバータ嫌いの私としてはCVTしかないのがとっても気に入らないレヴォーグでしたが、少なくともこの2.0直噴ターボと組み合わされるスポーツCVTにおいては、走り始めのアクセルへの応答が過敏すぎるという事はなく、じわっと踏めばじわっと出る、右足の動きに応じた繊細な運転ができると感じました。市街地での短時間の試乗で、エンジン回転は2500ぐらいまでで走りましたが、これでも十分速いです。SIドライブはIモードのままでも、平地では何の不足もなさそうです。スベックの300馬力の半分も使うことは無いでしょう。
ちょっとだけS#を試してみましたが、無段階変速装置なのに、意図的に段を切って変速していきますので、市街地では何かせわしない感じで変です。山岳路でマニュアル変速を駆使した場合は別でしょうけれど、日常使うモードではなさそうです。どのモードに入れていても、パドルスイッチで疑似シフトダウンができますので、エンジンブレーキを効かせながら速度調整したり、赤信号手前でフットブレーキを使わずに減速していくのも簡単です。
Eyesightは全く試せていませんが、ステレオカメラユニットが視界左上を遮っていて、それなりに圧迫感を感じます。普段乗っているのが前方視界が闇雲に広いシトロエンC4ピカソなので猶更感じるのでしょう。
ビルシュタインダンパーのサスペンションは固めですが、チョイノリの範囲では特に不快感はありませんでした。45扁平のタイヤを履いていますが、路面の不整によるワンダリングが気になることはありませんでした。
パナソニックのナビがついていて、ナビ画面のほかに、ダッシュボード上のマルチインフォメーションディスプレイにも連動して案内表示が出ていました。知っている道しか走っていないので、ナビは全く気にしていませんでしたから、これが便利なのかどうかは判断できません。まあ、簡単な交差点では音声案内だけで事足りるでしょうし、難しい交差点では地図画面を見ないと進行方向の判断は難しいので、おそらくイメージほどは実用性は無いのではと推測しています。
続いて1.6GTにも試乗をさせていただきました。こちらはEyesight無しですので、乗った瞬間視界が広くてほっとします。装備が簡略化されているので、直接比較すると安っぽく見えなくも無いですが、シート調整などは電動です。サイドブレーキはこのグレードのみ、コンベンショナルなハンドブレーキです。(他は電動。)
タイヤとサスペンションのセッティングが穏やかな分、GT-Sと比較するとシャキシャキしない感じもあり、個人的にはGT-Sの方が好みでした。
気になったのはエンジン。新設計の1.6直噴ターボ(レギュラーガソリン仕様)は、スバル渾身の作であることは間違いありません。ただ、アクセルの踏み始めでの応答がやや過敏な感じがあり、意図した以上にエンジン回転が上がってしまう、CVT車の悪癖が少し感じられ、2.0に比べるとドライブトレーンの洗練度では一段落ちる印象です。(カローラやヴィッツのように、むやみに吹け上がるという事は無いのですが…。)なお、エンジンの力感は十分以上であり、これ以上の性能は普通は不要と思われます。
短距離の試乗でもアイドリングストップはよく作動しました。発進時は決して急くことなく、エンジンが再始動し、わずかに間をおいてから発進するぐらいの余裕を持って運転するのが吉と思われます。
ここまでの印象としては、足回りはGT-Sが好み。エンジンは性能過剰で燃費も落ちますが、洗練度で2.0の方が好印象。でも今後チューニングが進めば1.6ももっと良くなるかもという感じです。他人から購入相談を受けたら1.6をお勧めしておきます。6MT仕様は出ないでしょうかねえ。
試乗イベントに応募したら珍しく当選しましたので、今週末は特設会場でじっくりと試乗してきます。Eyesightのプリクラッシュブレーキも体験できるようで、楽しみ?です。
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