西オーストラリアMotorhomeの旅26 Donnelly River Cruise 3
2014年11月20日(木)
再び車にのって Boat Landing Road の終点へ。そこは駐車場とトイレ、東屋が備えられたコンクリートの船着場がありました。Shaunさんは、ここでちょっと待ってて、船を移動させるからといって茂みの中に消えていきました。
待つことしばし、川の上流からエンジンの音が聞こえてきました。船はコンクリートの斜面に乗り上げるようにして停船し、フェリーのように前方のスロープをおろしました。てっきり船の操縦は別の人がするのかと思っていましたが、操縦しているのは Shaunさん。一人でドライバー兼ガイド兼船長なのですね。お客が多い時はバスで送迎するのだと思いますが、それも自分で運転するのかは聞きそびれました。
思っていた以上に立派な船で、大きな窓が四面のみならず天井にも。日があたっていたせいで船内には少し熱がこもっていたため前方のドアを開いたままで出港です。時刻は10時20分。Manjimupを出てから2時間近く経過しています。
ここから Donnelly River を南に下っていきます。大きな船に乗員1名、乗客4名。目指すは河口。高低差が少ないので流れは穏やかですが、川幅は狭く蛇行しているので見通しがききません。船着場にはこの大きなクルーズ船が通過する時間が表示されていて、衝突に気をつけるように掲示が出ていましたが、案の定死角から結構な勢いでモーターボートが向かってきて、双方とも慌てて舵を右に切っていました。
川の両岸は手付かずの自然のまま。よく見ると片側の木が黒く焦げている場所が散見されます。山火事の痕跡です。山火事が起こることでそれまで高い木の枝葉で遮られていた日光が地面まで届くようになり、あらたな若い草木が芽吹くことができます。一方樹木も火事から生き延びるために分厚く丈夫な樹皮をまとっていたり、Banksiaのように火事に乗じて種をばらまいたりと、色々なドラマがあります。数十メートルにも達する巨木たちは幾度もの山火事をくぐり抜け生き延びてきたものが多く、その幹には焼け焦げの跡が残っているのです。山火事は自然のものですが、先住民のアボリジニは事前に下草を焼き払っておくことで山火事の延焼範囲をある程度コントロールしていたそうです。
川を下って行くとやがて両岸に船着場を備えた家が見えてきました。自然保護が厳しい国立公園のはずなのに?と不思議に思って質問してみると、国立公園指定の前からちゃっかりここに別荘を作ってしまった人たちがいて、その人達だけは引き続き家の使用が認められているそうです。家の中には新しく建築中のものも見え、あれ?と思ったのですが、今では老朽化した建物を建て替えることも許されているのだそうです。このあたりは道路は全く通じておらず、交通手段は自前のモーターボートだけ。建築資材もすべて船で運び込む必要があります。
穏やかだった水面が波立ってきました。河口が近づいてきたようです。このあたりまで来ると森林の下地は砂、つまり砂丘の上に植物が根を下ろした状態なのだそう。遮るものが無くなって、風も強まってきました。空もどんよりしています。
さあ間もなく南大洋 The Southern Ocean です。
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