新専門医情報 2016年7月20日 日本専門医機構 1年延期を発表
7月20日に「基本領域連絡協議会」「専門医研修プログラムと地域医療にかか わる新たな検討委員会」「理事会」が立て続けに開催されました。その結果2017 年度の新専門医制度開始は、1年延期とする方針が示されたとのことです。
M3.com
新専門医制度、全19領域とも「1年延期」へ
「2018年度を目途に一斉スタート」目指す
https://www.m3.com/news/iryoishin/443119
毎日新聞
新専門医制度
1年延期へ 地域偏在を懸念
http://mainichi.jp/articles/20160721/k00/00m/040/119000c
メディ・ウォッチ
【速報】専門医、来年はできるだけ既存プログラムで運用、新プログラムは2018
年目途に一斉スタート―日本専門医機構
http://www.medwatch.jp/?p=9744
新専門医制度(新たな専門医の仕組み)の問題点として、
・定数過剰(専攻医予定者8-9000名に対し、定数合計が1万8-9000名)
・ほとんどの領域で過去の採用実績と定数との格差が2-3倍
・大都市に専攻医が集中する懸念
・指導医要件が厳しく、従来専門医養成を行ってきた施設が連携施設になれない
ケースがある
・新専門医制度に移行する領域と移行しない領域が混在すると専攻医の混乱を招く
といったような指摘から、2017年度の実施を1年延期し、各学会の専門医制度を
継続する一方、専門医機構から各学会に対して、次のような要請を行うとのこと
です。
(1)できるだけ既存の専門研修プログラムを用いる
(2)暫定プログラム(=一次審査を通過した新プログラム)を用いる場合には、
基幹施設と連携施設の関係を再検討するほか、指導医の要件も緩やかにするな
ど、従来、専門研修を実施していた施設が引き続き専門研修に携わることができ
るようにする
(3)地域医療への影響を踏まえ、例えば、専攻医の募集定員は、昨年度実績の1.2
倍に抑えるなどして、都市部に専攻医が集中しないように配慮する
総合診療専門医については、2017年4月から試行的・暫定的に養成をスタートで きないか機構内で早急に検討するとのことで、まだ結論が出ないようです。
また、新制度の検討と並行して「将来のわが国の人口構成や疾病構造などを勘案 して、あるべき専門医の姿を検討する場を設ける」ということも発表されたそう です。
最終的な決定は、7月25日の社員総会を経てからとなりますが、来年度の各領域 の専門医養成の仕組みについては、今回の協議を受けて各学会がどのような方針 を打ち出すのかを見極めないと、確定しないということになりそうです。
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