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2017年6月16日 (金)

新専門医情報 新整備指針第2版公開

 日本専門医機構ホームページに2017年6月15日付けで「専門医制度新整備指針 (第2版)」が掲載されていました。
http://www.japan-senmon-i.jp/news/doc/170602sinseibisisin_ver2.pdf

 今回の改版は、厚生労働省「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」での指摘、要望に基づく修正が加えられたものです。整備基準には新旧対照表がついていないため単独ではどこが変わったのか読み取るのは難しいですが、2017年6月2日の機構理事会の記録(機構だより14号)によると、修正点は以下の4点ということになっています。
http://www.japan-senmon-i.jp/aboutus/doc/tayori_14.pdf

①専門医取得の義務づけについて
【対応方針】
専門医の取得は義務づけでいないことを整備指針に明記
<現在の整備指針>
今後、あらたに医学部を卒業し診療に携わる医師は、原則としていずれかの専門領域を選択しその基本領域学会の専門研修を受けることを基本とするが、専門医制度は法的に規制されるべきものではなく、基本領域学会専門医については、適正な基準のもとに施行されるべきである。
<改定案の要点>
現在、医学部を卒業し診療に携わる医師の多くはいずれかの専門領域を選択し、その基本領域学会の専門研修を受けているという実績があるが、専門医は全ての医師が取得しなければならないものではなく、医師として自律的な取り組みとして位置付けられるものである。
また、医師として国民に信頼される安全・安心な医療を提供するための専門研修は、適正に施行されるべきである。

 第2版ではP6(PDFとしては8枚目)の (1)専門医の領域について の項に記載されています。

②地域医療従事者や女性医師等への配慮について
【対応方針】
地域医療従事者や女性医師等に配慮したカリキュラム制の設置を整備指針に明記
<現在の整備指針>
基本領域学会専門医の研修では、原則として研修プログラム制による研修を行う。
<改定案の要点>
基本領域学会専門医の研修では研修プログラム制が原則だが、専門医取得を希望する義務年限を有する医科大学卒業生、地域医療従事者や、出産、育児等により休職・離職を選択した女性医師等、介護、留学など相当の合理的理由がある医師等は研修カリキュラム制による専門研修を行う等、柔軟な対応を行う。
研修カリキュラム制における研修年限の上限は特に設定しないが、少なくとも研修プログラム制で必要とされる研修期間を必要とする。

 第2版ではP7(PDFとしては9枚目)の 2)研修カリキュラム制 の項に記載されています。

③大学病院と市中病院について
【対応方針】
研修の中心は大学病院のみではなく、地域の中核病院等であることを整備指針に明記
<改定案の要点>
専門医となるのに必要となる全般的、幅広い疾患の症例の豊富な市中病院を重要な研修拠点とし、大学病院に研修先が偏らないようにする必要がある。
連携病院で採用した専攻医については、専攻医の希望があった場合、出来得る限り長期間連携病院における研修期間を設定するなど、柔軟なプログラムを作成する。

 第2版ではP8(PDFとしては10枚目)の (2)研修施設群の原則 の項に記載されています。

④都道府県協議会について
【対応方針】
都道府県協議会に市町村を含め、研修プログラム承認後も地域医療の確保の動向を機構が協議会に情報提供し、協議会が意見を提出した際は、研修プログラムを改善することを整備指針に明記
<改定案の要点>
機構は、各領域の研修プログラムを承認するに際して、都道府県、市町村、医師会、大学、病院団体等からなる都道府県協議会と事前に協議し決定する。
研修プログラム承認後も、機構は、連携施設等の医師配置の状況を含む研修プログラムの運用実績を当該基本領域学会と協議の後、各都道府県協議会に情報提供する。協議会は、必要があれば意見を提出し、それを受けて、機構は、研修プログラムを協議会と協議し、関係学会と調整を行い改善を行う

 実際の第2版の文面では次のようになっていました。(23ページ PDF25枚目)

--抜粋--

iii.機構での審査
 各基本領域学会で可となったものは、機構による検証(二次審査)を受ける。機構は、各領域の研修プログラムを承認するに際して、都道府県、市町村、医師会、大学、病院団体等からなる各都道府県協議会と事前に協議し決定する。
 機構は当整備指針に示す事項に照らし合わせ、その内容に齟齬のないよう慎重に精査する。
 研修プログラム認定後も、機構は、各都道府県協議会からの求めに応じ、専攻医の登録状況や連携施設等の医師配置の状況を含む研修プログラムの運用実績を当該基本領域学会と協議ののち情報提供する。各都道府県協議会は、地域医療の確保の観点から必要があれば意見を提出し、それを受けて、機構は、研修プログラムを各都道府県協議会と協議し、関係学会と調整を行い、必要な改善を行うべきものとする。

-- 抜粋終了--

 ここの当該基本領域学会と協議して機構が情報提供という部分に奈良県知事から異論が出たというのが、6月12日の厚生労働省検討会での話です。機構や学会を通さずに直接協議会が医療機関に情報提供を求めるようにするべきとの主張です。

 このことが認められると、「○○市立病院の医師が足りないから、その病院を貴プログラムの特別連携施設に追加して、専攻医を1名派遣するように。」というようなプレッシャーが、都道府県協議会から研修病院側に直接かけられるような事態になりはしないかとも危惧されるわけです。

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