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2017年7月 8日 (土)

新専門医情報 2017年7月7日専門医機構理事会 来年度開始が最終決定できるのは二次審査完了時

2017年7月7日に日本専門医機構理事会が開催されました。関連記事がm3.comに掲載されましたので、ご紹介します。

「専攻医の登録、10月スタート」目指す
「2018年4月開始に向け、日本専門医機構の準備は整った」
https://www.m3.com/news/iryoishin/544396

 今回の理事会では、新整備指針第2版に対する運用細則の改訂、総合診療専門研修の整備基準とモデル専門研修が承認されたとのことです。これで、全基本領域の整備基準とモデルプログラムが承認されたとのことです。

 運用細則改訂については、厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」での奈良県知事などからの意見を取り入れる形で、

「柔軟な研修への対応」
・出産育児などで中断する場合などもカリキュラム制で可
・基幹施設に専攻医からの相談窓口を設け、機構にも相談窓口を設ける
「都道府県協議会への情報提供」
・都道府県協議会が直接基幹施設に情報提供を求めることができる
といった内容が追加されたようです。
(なお、現行の運用細則は、機構ウェブサイトに掲載されています。
http://www.japan-senmon-i.jp/news/doc/saisoku_hosokusetumei.pdf )

 機構としては「今年10月から専攻医の登録を開始できるよう、研修プログラムの1次審査を7月中に終え、9月末までには2次審査を終了することを目指す。できれば今年内を目途に専攻医の研修先が決まるよう、準備を進める」とのことです。

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 それでは来年度からの開始が決定したのかというと、まだ なのです。

 外的な不確定要因は2つ。厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」と「都道府県協議会」。これらの動向によっては二次審査の終了が遅れる可能性がある。機構としては二次審査が完了して初めて来年度開始をアナウンスできるという考えのようです。

 もっとも、機構の内的な不確定要因もあります。専攻医登録システムがまだできていないという点です。一人の専攻医が複数プログラム、複数基本領域で重複していないか確認するために必要ですが、その準備はまだ整っていないようです。機構はこれから9月末までの2ヶ月半で、総合診療プログラムの募集と一次審査、全プログラムの二次審査、専攻医登録と調整システムの構築という非常に大きなタスクを抱えることになりますが、果たして間に合うのでしょうか?

 専攻医や研修病院にとっては、何とも困った状況になっています。結局今後のスケジュールについて目安は示されたものの、確約では無いため、試験日程も決められない、プログラム内容もいつ確定できるのかもわからないという状況が続いています。しかも最終的なGoが出るのが早くても9月末。

 ただ、一次募集の試験が10月までに行える可能性は無さそうですので、試験日程は11月と12月あたりで仮に決めておくというのが、基幹予定施設にとってとりあえず現時点で可能なことのようです。

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