新専門医情報 総合診療研修一次審査「基準」をめぐるあれこれ
チェックが漏れていましたが、m3.comに日本専門医機構機構の松原副理事長のインタビュー記事が掲載されていました。9月28日付けです。
総合診療専門研修プログラム「1次審査基準」、都市集中回避が狙い - 松原謙二・日本専門医機構副理事長に聞く
専攻医の2次募集、1次募集と異なる方法の可能性も
https://www.m3.com/news/iryoishin/560030
関連して、その一次審査基準により不合格とされたプログラム責任者へのインタビュー記事や、四病協からの疑義表明に関する記事も掲載されていました。
「1次審査不合格、大変遺憾」、専門医機構に説明求める
総合診療専門研修プログラムの審査、大学本院での養成に疑義も
https://www.m3.com/news/iryoishin/560783
四病協、総合診療専門研修プログラムの1次審査に疑義
日本専門医機構に意見書、「認定せず」に理由求める
https://www.m3.com/news/iryoishin/560777
審査基準が「後出し」では無いかという批判に対しては
-- 抜粋 --
整備基準の「10.他に、自領域のプログラムにおいて必要なこと」として、「今後とも、理事会の決定により変更することがあります」と記載しています。
--
抜粋終了--
とのことです。変更がありうるのはわかりますが、募集を締め切ったあとに変更点を明らかにしたことが問題視されているわけですから、これでは説明になっていないと思います。
総合診療の一次審査は誰が担当したのかという問いに対しては、
-- 抜粋 --
理事会で決めた「1次審査基準」に基づき、その基準に合致しているかどうかを事務的に事務局が確認、私も全てチェックしました。
--
抜粋終了--
とのことで、事務局以外は松原氏がお一人でやっていたかのような印象を受けます。実際、機構の総合診療に関する委員会はこのところ全く開催されていないにもかかわらず、その間に整備基準が決定され、プログラム募集が行われ、一次審査基準が公表され、という流れになっており、いったい誰が決めているのだろう??という疑問を持っています。そして特定指導医講習会の件は、全く進んでいないようです。
「理事会で決めた」という部分についても疑義が出ています。8月以降の理事会の議事録はまだ公開されておらず、9月21日開催の理事会の記者会見を伝える記事の中でも、このことには全く触れられていないままでした。
なお、「国診協」(全国国民健康保険診療施設協議会)というタームが記事内で4回出てきますが、専門研修プログラムの基準の話しをしているのに特定の団体名が繰り返し出て来ることに少し違和感があります。
総合診療の件とは別に、全19領域の2次募集に関して、
-- 抜粋 --
2次応募をどうするかが課題です。1次応募が終了した時点で、都市部に空き枠が多ければ、都市部に集中する懸念があるからです。今議論していますが、2次募集は、1次募集と同じ方法で実施するとは限らないかもしれません。
-- 抜粋終了--
とのことです。都市部では二次募集を制限する可能性があるというつもりなのでしょうか??しかしそのような動きがあることがわかると、尚更一次募集で都市部への集中を助長するのではという懸念を持ちます。
本日機構の理事会が開催されます。予定では週明けに専攻医登録開始とアナウンスされています。内科領域では二次審査結果が基幹施設に通知されたとのこと。準備は整ってきているようですが…。
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