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2018年9月30日 (日)

新専門医情報 2018年9月28日 平成30年度第1回医道審議会医師分科会医師専門研修部会

 2018928日に、平成30年度第1回医道審議会医師分科会医師専門研修部会が928日に開催されました

●厚生労働省サイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_01676.html 

M3.com関連記事
厚労相「専門医機構+18学会に要請」が可能に
新部会発足、省令案を了承、専攻医募集は1015日以降
https://www.m3.com/news/iryoishin/632100

専攻医採用数「実はシーリング超え」、3都府県、延べ6領域
医師専門研修部会、厚労省が新専門医制度の問題点を指摘
https://www.m3.com/news/iryoishin/632167

 同部会は都道府県からの意見の集約を経て1015日に2回目の会合を予定。改正医師法第十六条の八に基づき、厚生労働大臣は医道審議会の意見を聴いた上で、日本専門医機構に対して意見を延べることになります。それを経て日本専門医機構は来年度研修開始となる専攻医の募集を開始するという流れです。

部会サイト 資料4 平成31年度 専門医採用のスケジュール
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000361471.pdf

 部会サイトに掲載されているその他の資料もざっと読んでみました。

資料1 新たな専門医制度の背景と現状
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000361461.pdf

 新専門医制度をめぐるこれまでの経緯がまとめられています。このことについて人に説明するときにも使えそうな資料です。 

 4ページのグラフでは平成6年に対して麻酔科の医師数は約2倍まで増えていることがわかります。(にもかかわらずなぜか各病院では常勤麻酔科医の確保に苦労しています。)続いて放射線科、精神科が増加率が高く、小児科・内科は総計をやや下回る増加率。外科・産婦人科はこの平成6年から28年の間に全く増えていない、といった事情がわかります。

 36ページには東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の5都府県における平成30年度の募集シーリング値と、実際の採用専攻医数の比較表が掲載されています。東京都では小児科が11名、精神科が7名、耳鼻咽喉科が2名、シーリング値を超過して採用。大阪の耳鼻咽喉科と泌尿器科で1名超過、福岡の泌尿器科が3名超過。

 シーリング上限数の行合計は外科・産婦人科・病理・臨床検査・総合診療科の5領域は含まれていないのに対して、採用数の合計にはこれらの数が含まれていますので、資料を読むときにそのままの数字で比率を考えないように注意が必要です。

 上記5領域を除く14領域でのシーリングに対する充足率を計算してみると、東京都が採用1193/シーリング1581=75.5%、神奈川県416/555=75.0%、愛知県351/461=76.1%、大阪府489/701=69.8%、福岡県355/447=79.4%となります。5都府県の中では大阪が専攻医集めにやや苦労し、福岡では比較的充足された結果になっています。

 領域ごとで見てみると、眼科・耳鼻科・泌尿器科では各都府県ともシーリング値に近いところまで採用があったことが読み取れます。

資料2 医療法及び医師法の一部改正について
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000361462.pdf

 医師の研修に携わる人はご一読いただき、内容をおさえておいた方がよいかと思いました。

資料3 日本専門医機構 提供資料
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000361463.pdf

 専門医機構が予定している来年度の東京都のシーリング数をまとめたものです。おおむね各領域とも5%削減(小数点以下切り上げ)の数になっていますが、なぜか内科だけは2名ほど多くなっています。

 この予定シーリング数と今年度の採用数を(資料136ページ)を比較してみますと、シーリング値を超えて採用していた小児科、精神科、耳鼻咽喉科の3領域では、採用数の削減を求められる結果になりますが、他の領域についてはシーリング値の範囲内で今年度と同等の数が採用できそうです。

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