共立湊病院も無くなってしまい、記事カテゴリー名をどうしようかという感じですが、とりあえずそのままで行きます。
平成24年10月4日、当年度第1回の賀茂地域医療協議会が下田市の県総合庁舎で行われたと、10月5日付けの伊豆新聞、静岡新聞、朝日新聞に記事が掲載されました。同協議会は賀茂郡下各市町の首長や、医療関係者により構成されるもので、県が賀茂郡の地域医療に関する施策について意見を聴く会で、特に強制力を持たない協議会です。
前回の同協議会は3月27日に開催されました。(過去記事) 静和病院の閉院で賀茂医療圏で145床の空き病床が生じていました。これに対して、伊豆東部総合病院から60床、伊豆今井浜病院から100床、のぞみ記念下田循環器・腎臓クリニックから15床の増床申請が出され、静岡県は、東部総合病院の要望は却下、伊豆今井浜病院の要望は開院後の状況を見るとして先送り。のぞみ記念の15床のみ許可する方針を提示しました。で、残る130床の空きが生じているというのが今回までのバックグラウンドです。
新聞記事によると、今回静岡県は、伊豆今井浜病院の開院後の運営が順調である事から、2016年春に増床する計画(一般50、回復期リハビリ50)を適当と判断し病床配分する意向を示したとの事。これに対して、下田メディカルセンターの杉原院長から「看護師の取り合いになるのでは」との懸念が。楠山下田市長からは「増床で賀茂地域全体の医療が良くなるのか」と慎重な判断を求める意見が出たとの事です。
県はこれらの意見を参考に担当課で審査し、最終的には知事が増床の可否を判断するとの事です。
----------
東伊豆町では、10月5日の町議会本会議で「賀茂医療圏域における病床整備について慎重なる配分を求める意見書」を全会一致で採択したとの事。(伊豆新聞10月6日記事より)
同町にある伊豆東部総合病院は新築移転に合わせた60床増床計画があります。もしも伊豆今井浜病院に100床配分となると、残りは30床となり、60床の増床は不可能になります。計画に協力する姿勢を示している同町としては、当然の意見と言えるでしょう。
----------
地方自治法が改正されるそうです。その結果、これまで一部事務組合を抜けるためには、構成全自治体の議会での承認が必要でしたが、今後はその自治体の議会が単独で脱退を決議して、他の構成自治体に予告すれば、2年後に脱退する事が可能になりました。(リンク先PDFの18から19ページあたりに書かれています。)
発足以来、構成市町の利害対立がずっと続いてきた共立湊病院組合(現、一部事務組合下田メディカルセンター)。構成自治体の一部から脱退の動きが表面化してくる可能性があります。結局のところ各市町とも自分の地元に医療を引き寄せたいという気持ちが強いのですから、一致団結して何かをするというのは、今後もますます不可能と思われるのです。
最近のコメント