カテゴリー「ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅」の44件の記事

2018年5月10日 (木)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅42完 新アクロポリス博物館

2017年8月26日(土)
Img_2755  近代的な新アクロポリス博物館は2009年に新築されたものです。アクロポリスで発掘された出土品が、広大な館内に展示されています。もともとの博物館はアクロポリスの東斜面にあったそうですが、膨大な出土品を展示するのには手狭となったことから、移設・新築が計画されたとのことです。

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この建物そのものも遺跡の上に建てられており、2枚めの写真のように発掘現場を上から眺められるようになっています。遺跡を保護する目的で、博物館の建物が柱によって支えられた人工地盤の上に建てられているのが見て取れます。

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 大きなガラス窓から、正面にアクロポリスの全景が見えます。何よりも涼しいのがありがたいです。カフェも設置されていて、アルコール飲料も提供されています。まっ昼間から Ouzoを飲んで元気を回復します。透明のOuzoを水割りにすると白濁します。アニスの強いフレーバー、なかなか癖になるお酒です。

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 エレクテイオンから移設された6体の少女像の柱もこの博物館に展示されていて、間近でみることができました。硬い大理石といえども長い年月の間の風化が見て取れます。細かな表情などは読み取る事ができません。今エレクテイオンを支えているのはレプリカの柱です。

 2時間ほど博物館を見学すれば、ギリシャの旅ももう終わりです。小学3年生には、真夏の遺跡巡りは辛かったようです。でも何とか頑張ってくれました。娘のリクエストで最後にまたインドカレー屋さん Indian Havli に…。2泊3日の滞在の間に4回も足を運ぶことになりました。

 ホテルからアテネ空港まではタクシーを利用。今回はŠkodaの車両です。フォルクスワーゲン傘下のチェコの自動車メーカーです。日本に入ってこない車に乗る機会があることも海外旅行の楽しみの一つです。往路と同様 Turkish Airlinesのイスタンブール経由。イスタンブール空港への着陸は一旦北に行き過ぎて、右旋回で南へ、そしてこんどは左旋回で北へと、何故かジグザグに降下していきます。(Flight Awareで履歴を確認してみると、毎日この飛び方をしているようです。)陸の上での飛行高度に制限でもあるのでしょうか…。

 アテネの出発が少し遅れたため、日付が代わり8月27日に。イスタンブールで飛行機を降りたら出発階に直接出てきました。おかげでセキュリティーチェックを省略することができました。ここから成田へは約12時間の長いフライトです。

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2018年5月 5日 (土)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅41 Roman Agora

2017年8月26日(土)

 ギリシャの旅もいよいよ最終日を迎えました。荷物をまとめチェックアウトし、そのままホテルのクロークに預けて身軽になります。飛行機はアテネ空港22:35発なので、今日も一日市内で過ごすことができます。

Img_2725  地下鉄で昨日も訪れたモナストリアキ駅まで移動。まずは駅近くの Hadrian's Library を訪れます。写真は敷地の西側(駅側)にある入口の部分。西暦132年に建てられたそうですが、破壊されたり、再建されたり、また解体されたり、いろいろあったようです。真新しい白い大理石の部分は最近修復を受けた部分でしょう。

 続いて少し南東に位置する Roman Agora へ。奥に見えているのが風の塔です。

Img_2728 娘にとっては、白い大理石の柱ばかりで、内部が見られるところがあまり無いし、日陰も少なくて暑いし、ということであまりテンションが上がらないようです。そんなわけで、次はフリーマーケットに戻って、アイスクリーム店で一休み。ようやく笑顔が出ます。さあ、体力回復したらもう少し頑張って歩きましょう。

Img_2745  もはや遺跡を見学するという雰囲気でも無く、Ancient Agora を抜け、アクロポリスの西側を抜けて、南側へ。地図で見ると近そうに見えますが意外に遠い。暑いので木陰を見つけて時々休憩します。

 途中の道端に、針金細工のブローチを作って売っているおばさんが。娘は自分の名前のブローチをギリシャ文字で作ってもらいました。

 モナストリアキから1時間半ほどかけて、新アクロポリス博物館に到着しました。

 

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2018年4月30日 (月)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅40 モナストリアキ

2017年8月25日(金)
P8250333 本日の遺跡巡りは終了。娘はまたもやカレーが食べたいと言います。Googleで検索しオモニア Omonia ΟΜΟΝΙΑΣ駅から少し西にある Royal Curry House というお店に行って見ました。国立考古学博物館からは1.1km。Googleでは星4つ付いていますが、カレーは塩味がきつくて娘の口に合いません。残念でした。
 がっかりして力も出なくなりましたので、オモニア駅まで歩き地下鉄で一旦ホテルに戻ることに。昼間は暑すぎて思うように動けません。予想以上に体力を消耗します。少し日が陰ったころに再びオモニア駅へ。そこから南方に商店街を歩いてモナストリアキ Monastiraki 方面へと向かいます。
P8250341  途中に Central Municipal Athens Market があるのですが、18時で店仕舞いのため、空振りです。人通りも少なくなってやや物騒な雰囲気も感じられるので、さっさと撤退します。商店街のペットショップを覗いたり、アイスクリームスタンドに立ち寄ったりしながら、モナストリアキへ。
 駅周辺は観光客で大変な大賑わい。小さな店が立ち並ぶ Flea Market では、怪しげな商品も色々と売られています。サングラスなどを売る店の店主によると、「今年は日本人を見かけなくなったよ。中国人はいっぱいくるんだけどね。どうしてだろう。」 確かにこうやって歩いても日本語を耳にすることはありません。
P8250346  娘はハンドスピナーと安物のサングラスを買ってもらい、少し元気が出たようです。ホテルに戻る途中、Indian HaveliでバターチキンカレーとナンをTake Awayして、リベンジするそうです。どれほどカレー好きなんだか。

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2018年4月25日 (水)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅39 ハドリアヌスの凱旋門とゼウス神殿

2017年8月25日(金)

Img_2663 今日は一日アテネ市内観光です。ロイヤルオリンピックホテルのレストランで、素晴らしい眺望を楽しみながらの朝食を堪能したあと、午前10時過ぎにホテルを出発。ホテルの目の前にあるゼウス神殿ですが、入場口は反対側にあり、結構遠いです。

 神殿の外周を左回りに進む途中に Πύλη του Αδριανού ハドリアヌスの凱旋門があります。ハドリアヌスはローマ皇帝で、アテネの再建の功績があったとのこと。

アーチの上に神殿のような構造が乗っていますが、奥行きは1mも無く意外に薄い凱旋門です。門の周囲には柵が作られており、下を通り抜けることはできません。

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 ようやくゼウス神殿の敷地北側にあるゲートにやってきました。昨日購入した共通チケットで入場できるので、ブースに並ぶことなく中に入ることができます。

 紀元前6世紀に建設が始まったそうですが、完成したのは600年以上後の2世紀になってから。ローマ皇帝ハドリアヌスの功績だそうです。キリスト教をギリシャにもたらしたローマ帝国が、ギリシャの神であるゼウスを祀る神殿を完成させたというのはなかなか興味深いです。

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 ローマ帝国の支配がギリシャに及んだ時、キリスト教の布教をすすめるため、ギリシャ神話の全能の神であるゼウスと、イエス・キリストのイメージを重ね合わせたという話が、ダン・ブラウンの小説 Origin の中に出てきます。ローマ帝国によるギリシャ文化の保護はそのような流れの中で行われたのかも知れません。

 しかし、5世紀以降になるとキリスト教以外の存在を否定する東ローマ帝国により神殿は破壊されてしまったそうです。現在残っているのは巨大な神殿の一角の柱と、倒ささた柱の残骸が一部残っています。

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 ゼウス神殿から地下鉄シンタグマ駅に向かう途中の道路脇に古代の浴場跡が残っています。発掘現場の上には遺跡保護のための大屋根がかけられており、暑さを凌ぐのにもちょうどよい場所です。水路なのか複雑な構造物ですが、浴場の様子を想像するのはなかなか難しいです。

  このあと地下鉄でビクトリア駅まで移動し、国立考古学博物館を訪問しました。外は暑いので昼間は屋内に逃げ込むのが正解です。

 

 

 

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2018年4月20日 (金)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅38 アクロポリスからの眺め

2017年8月24日(木)

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 市内のいろいろな場所からよく見えるアクロポリスですから、逆にそこからはアテネ市内のパノラマを楽しむ事ができます。

 ただし高台で風が強いので、帽子を飛ばされる人が多く、南側の擁壁の下を覗き込むとたくさんの帽子が落ちているのが見えました。なお擁壁の部分は腰ぐらいの高さしか無く、無粋な柵などもありません。娘は率先してその上に座っていますが、親としては心配で仕方がないので背後から手で支えています。

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 南側の直下には、イロド・アティコス音楽堂やディオニューソス劇場が見えます。少し離れて新アクロポリス美術館。遥か彼方にはエーゲ海も見えます。

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 そこから西に目を向けると、宿泊しているロイヤルオリンピックホテルや、その北側にあるゼウス神殿が見えています。

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 更に西にはリカヴィトスの丘が見えます。これらランドマークの間には、近代的なアテネの町並みが広がっています。

 古代と現代が混じりあっているアテネ市街の様子がよくわかります。Img_2635

時刻は18時30分。まだまだ明るいのですが今日の観光はここまでとします。夕方でもまだまだ暑いので思った以上に歩くと消耗します。でも娘はこれからホテルのプールで泳ぐそうです。

 

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2018年4月15日 (日)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅37 エレクテイオン

2017年8月24日(木)

Img_2643  パルテノン神殿の北側に少し離れて建っているのが Erechtheion Έρέχθειον エレクテイオンです。こちらも紀元前5世紀に英雄エリクトニオスに捧げるために建てられたとのこと。パルテノンに比べると規模は小さいのですが、南西側の角近くにある6体の少女の彫刻が目を引きます。

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 この彫刻は屋根を支える柱としての機能を備えています。普通の柱に比べると、太いところと細いところがありますから、結構緻密な強度計算が必要なのでは無いでしょうか。

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現在残っている少女の彫刻はレプリカであり、本物は新アクロポリス美術館の中で保存・展示されています。

緻密な彫刻を見ていますと、カンボジアのバンテアイスレイのアバター像のことを思い出します。ただし材質はこちらは大理石、あちらは砂岩で加工のしやすさに違いがありますが、直接見比べてみると、アンコール遺跡の彫刻の緻密さに改めて驚かされます。

 

 

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2018年4月10日 (火)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅36 パルテノン神殿

2017年8月24日(木)

Img_2618  数あるギリシャの遺跡の中でも最も有名な Parthenon Παρθενών パルテノン神殿。その完成は紀元前438年とのことですから、実に2455年も前の話になります。大理石でつくられたこの巨大建造物が、そんな昔につくられたということには驚きしかありません。

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 この神殿も女神アテナを祀るために建てられたものです。(それに対して紀元前何年という言い方も変なのですが。)

 その後の歴史の中でキリスト教会になったり、イスラムのモスクになったりしたそうです。1687年にオスマン帝国の火薬庫として使用されている際に、攻撃を受けて爆発炎上し大きく破損してしまったのが今の姿です。

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 今も修復工事の真っ最中で、足場が組まれ巨大なクレーンが活躍中です。柱の内側に神殿の建物があったはずですが、屋根も含めて破壊されてしまっています。いったいどこまでを修復目標にしているのでしょう。とてつもない長い年月が必要でしょうね。

 

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 パルテノンの南東側に線路が敷かれていました。観光用…では無く、建設用の資材を運び込むためのトロッコの線路です。鉄ちゃんにはついつい気になってしまいます。

 考えてみたら、こんな小高い丘の上まで、無数の重い大理石をどうやって運んだのか、全く不思議なものです。

 

 

 

 

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2018年4月 5日 (木)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅35 アテーナー・ニーケー神殿とプロピュライア

2017年8月24日(木)

 

Img_2650  アクロポリスの西端の直下にやってきました。大理石の巨大な建造物に圧倒されます。

 Temple of Athena Nike Ναός Αθηνάς Νίκης アテーナー・ニーケー神殿は、1枚目の写真の右上方に写っている建物です。階段を登っていく時には、なかなか視界に入りにくいので見落としてしまいがちです。(しっかり見落としていました。)アテネという都市名とも関連する女神アテナを祀った神殿です。

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 そこからPropylaea Προπύλαια プロピュライアに向けて階段をのぼっていきます。相変わらずつるつる滑るので、足元要注意です。

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 振り返ると眼下にはアテネ市の西郊のパノラマが広がっています。当然ながら手すりが無いので滑り落ちそうで怖いです。

  プロピュライアはアクロポリスの聖域への唯一の入り口です。Proは前を意味するラテン語の接頭辞で、Pylonは門を意味するギリシャ語だそうなので、掟破り感があります。胃の出口である幽門はPylorusと言いますし、ピロリ菌(Helicobacter Pylori)も語源がつながっているのでしょう。そう考えると急に身近な気がしてきます。

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 間近で柱を観察できるのもプロピュライアならでは。修復が加えられた部分は真っ白で違和感がありますが、年数が経つと次第に色合いも揃ってくるのでしょう。

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 階段を登りきり、門をくぐるといよいよ聖域に入ります。ついに Parthenon Παρθενώνας パルテノン神殿とご対面です。

 


 

 

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2018年3月31日 (土)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅34 ディオニューソス劇場とイロド・アティコス音楽堂

2017年8月24日(木)

Img_2596  ロイヤルオリンピックホテルから西へ。幹線道路を横断し、脇の道路へ。地下鉄の Akropoli Ακρόπολη アクロポリ駅の入り口が見えたら、新アクロポリス美術館の外壁に沿って進んで行くと、10分ほどでアクロポリスの遺跡群への南東のゲートに到達します。ここで5日間有効の共通チケット(30ユーロ)を購入。高い物価の割には良心的な価格設定です。このチケットだけでアクロポリス以外にも明日明後日回る遺跡群に入場できます。

Img_2598  順路に従って歩いてくとまず見えてくるのが Theatre of Dionysus Θέατρο του Διονύσου ディオニューソス劇場。紀元前325年に建設されたそうです。でもなんとなくローマの円形劇場と似てる気がします。後年ローマ風の改築が施されたからのようです。部分的に修復・復元の計画があるとのことですが、見たところまだ修復されている様子はあまりはっきりしません。

Img_2607 背後のアクロポリスに向かって次第に登っていきます。大理石の石畳はつるつるでとても滑りやすいので、注意が必要です。あまり床材には適していない材質です。

 やがて Odeon of Herodes Atticus Ωδείο Ηρώδου του Αττικού イロド・アティコス音楽堂の観客席の上に出てきました。紀元161年の建設とのことですので、少し新しい。こちらは観客席を中心にきれいに修復され、現代においても野外コンサート会場として利用されるようになりました。

 現地に行くまではこれら2つは似たような建造物かと思っていました。しかしこうして間近で見るとディオニューソス劇場と比べて音楽堂は舞台部分が狭く、そして観客席はすり鉢状に深いことに気づきます。

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2018年3月26日 (月)

ギリシャ、特にフォレガンドロス島の旅33 ロイヤルオリンピックホテルからの眺め

2017年8月24日(木)

P8250309 アテネでアクロポリスに近く、トリプルルームがあって、プールもあるホテルという条件で検索したのがこのホテルです。本日から2泊の滞在です。楽天トラベル(実際にはBooking.comを経由)で、3人2泊朝食付きで500ユーロちょうど。安くは無いですね。

P8250310 幹線道路に面してはいますが、防音は良いので特に外の騒音は気になりません。プールは建物に囲まれた中央部にあり、外からは全く見えません。娘はあとで泳ぐのだと張り切っています。

 近隣には何故かインド料理店が多く、カレー好きの娘のリクエストによりアテネ滞在中は合計4回もインドカレーを食べに行くはめになりました。いったいどこに旅行に来ているのやら。特に Indian Haveli というお店がなかなか美味でした。

P8260355  最上階のレストランからは、目の前にゼウス神殿が見え、その背後にリカヴィトスの丘が。そして建物越しですがアクロポリスも一望できます。写真は朝食時のものですが、夜はライトアップされた夜景も楽しむことができ、なかなか素敵なロケーションです。今朝までの超田舎のフォレガンドロス島から、一気に都会に来てしまい、ちょっとまだ環境に慣れない感じです。

 遅い昼食を終え、時刻は17時過ぎ。まだまだ日が高いですし、気温が少し下がってくるこれからの時間が体にも楽。アクロポリスの観光に向かいましょう。

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