カテゴリー「イスタンブールとベネルクス3国の旅」の25件の記事

2025年4月17日 (木)

イスタンブールとベネルクス3国の旅25完結 帰国の途へ

2024年8月25日

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 ベルギー滞在も最終日となりました。いつものように6時に起床してウォーキングに出かけます。毎日特に行き先を決めずにホテルを出るのですが、この日はなんとなくブリュッセル南駅へ行き、なんとなく市電の乗り場に行き、やってきた51番のStade行きのトラムに乗ってみました。行き当たりばったりです。

 日曜日の朝の郊外方面行きということで乗客はまばら。幹線道路や住宅地の中やら、なかなか楽しい。30分ほどトラムに乗って、終点のStade停留所に到着しました。その名の通りでStade Roi Baudouin ボードゥアン国王競技場の最寄り駅ですが、南西側は閑静な住宅街でもあります。

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 停車中の車両を見ますと、実に5連接。台車がついているのは1,3,5両目のみで、2,4両目は超低床構造になっているのですね。歩道と同じ高さから車内へスムーズにアクセスできる。素晴らしい。

 来たからには戻らないといけません。と、そこへ93番のトラムが到着。行き先はLegrand…、南東方向ですから、大きくはずさないみたい。ということで乗ってしまえ。今度は北駅のすぐ北側を抜けて市街地の東側へ。Google Mapsの現在地を確認しながら乗車していますと、5日前に歩いたブリュッセル公園の脇を通過。Poelaertで下車しました。眼の前は最高裁判所。ここからホテルまで2km弱。

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 アンリジャスパール通りを歩いていきますと、右手に円筒形の建物が見えてきました。アルの門 Porte de Hal でした。かつてブリュッセルが城塞都市だったときの、現存する城門ということです。まだ営業時間では無いので、通り過ぎるほかは無し。

 荷造りをしてブリュッセル南駅へ。何度も何度も利用しましたがこれが最後。空港行きの列車で20分ほどで、ブリュッセル空港駅に到着です。簡単だな。

20240825_144016  ブリュッセル空港を定刻に出発。西向きに離陸して左旋回したので、空港の全景がよく見えました。イスタンブールでの長い乗り継ぎを経て、8月26日夜に羽田へ戻ってきました。(自宅で一泊して、翌日にはまた北海道へ。)

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2025年4月13日 (日)

イスタンブールとベネルクス3国の旅24 ヘット・ステーンと札幌豚骨ラーメン

2024年8月24日

20240824_160303  聖母大聖堂から更に西へ歩いていくと、エスコー川のほとりに出ました。ひときわ目立つお城のような建物が、ヘット・ステーン Het Steenです。900年頃に建設されたアントウェルペンの城壁の一部であり、11-12世紀にかけて城壁が建築され、14世紀から19世紀(1823年)までは牢獄として利用されていました。1823-26年の間は障害を追った兵士の宿舎として利用されました。1827年にオランダの手に渡ったあと、1828年には製材所に売却。1842年にアントウェルペン市によって買い戻され、その後博物館になったりと紆余曲折を経て、現在はクルーズターミナルや、ビジターセンターとして利用されています。

20240824_155352  こういう歴史的建造物の中を近代的にリノベーションするのは、ヨーロッパの国々は手慣れていますね。

 階段を登っていきますと展望が開けます。なんだかやけにすっきりした風景に見えて違和感があったのですが、こんなに市街地の近くにあるのに、眼の前のエスコー川にはひとつの橋も見えません。眼の前の船着き場から渡し船に乗るしか無いのか??と思って地図を見直してみると高速道路と幹線道路が川の下をトンネルでくぐっているのです。でも、その数わずか2本。観光目的だけではなくて、日常的にも水上交通が利用されているようです。

20240824_155753  中央駅に向かって戻る途中、娘がラーメンを食べたいと言います。麺処匠というラーメン店の看板が目に止まったようです。看板にある Sapporo Tonkotsu Ramen には違和感有り有り。札幌は味噌だろう!豚骨ラーメンなら九州だろう!

 そうはいいつつも豚骨ラーメンと、Spicy Okonomi Gyozaを注文。麺は中太で、スープはクリーミーな感じで、なんだかパスタを食べているような感じで、ラーメンとしては微妙ですが、食べ物としては悪くないかな。そして餃子にお好み焼きソースの組み合わせも、案外悪くは無いです。(笑)

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2025年4月 9日 (水)

イスタンブールとベネルクス3国の旅23 アントウェルペン市街地と聖母大聖堂

2024年8月24日

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 アントウェルペン中央駅から、観光客で賑わうデ・カイセルライ通り De Leyserleiを西へ向かって歩いてきます。道の両側にはショップやレストランが軒を連ねています。

 駅前から500mほどで、市電も通る広い通りを横断します。幹線道路N1ですが、通過交通は地下トンネルを経由する立体交差になっており、人流を大きく妨げない設計になっているのが素晴らしいです。

 通りを渡った向こう側が、テニールス広場Teniersplaatsで、その名の通りダフィット・テニールスDavid Teniersのブロンズ像が立っています。テニールスは17世紀の画家で、アントウェルペン生まれ。

20240824_121514  広場の向こう側の建物がなにげに左右対称になっているのも美しい。現在左側にはARMANI EXCHANGE、右側にはONLYと、それぞれにアパレルブランドの店舗が入っています。

 後ろを振り返りますと通りの正面にどーんとアントウェルペン中央駅が見えます。なんたる存在感でしょう。

20240824_123539  更に西へと歩いていきますと、フルン広場 Groenplaatsに出ました。広場を挟んで北側に見えるのが聖母(ノートルダム)大聖堂 Onze-Lieve-Vrouwekathedraal。ルーベンスなどによる絵画の数々が飾られておりました。日本語を含む各国語版のパンフレットも用意されていますし、英語とはなりますが、公式ガイドによる解説を聞きながら堂内を巡ることができます。

 ショップにはアニメ「フランダースの犬」関連のものも並んでいましたが、日本以外の国では全く無名なのであります。

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2025年4月 5日 (土)

イスタンブールとベネルクス3国の旅22 アントウェルペン中央駅

2024年8月24日

20240824_120552  ブリュッセル中央駅からインターシティで北へ1時間弱。アントウェルペン市の中心である中央駅に到着しました。アムステルダムへの移動でもこの駅を経由していますが、そのときは往路がユーロスターで高速新線経由、復路はブリュッセル国際空港経由だったので、途中の経由ルートが少しずつ違います。

20240824_120119  ここは駅自体が観光資源と言えます。

 石造り4階建て?の駅舎は屋上に立派なドームや時計を備えており、なんとも素晴らしい風格を備えています。

 駅舎につながる上屋は美しいアーチを描く鉄骨とガラスで構成されており、天井からふんだんに日差しが差し込む明るい空間になっており、多くの駅利用客が行き交い活気に満ちています。

20240824_173429  もともとは頭端式の高架駅だったアントウェルペン中央駅でしたが、アムステルダム方面へと直通する列車はここでスイッチバックを要しており、そのため速達性を重視するタリス(現ユーロスター)は、一つ南隣のアントウェルペン・ベルフム駅に停車して中央駅の東側を迂回する直通線を通っていました。

20240824_120101  利便性向上のため1997年から2007年にかけて、大規模な改良工事が行われました。もともとの高架駅(レベル+1)はそのままに、地下線に直通線を増設。レベル0に商業施設、レベル-1に頭端ホーム、そしてレベル-2にアムステルダム方面への直通できる地下線のホームが設けられました。面白いのはこれらの立体構造がすべて吹き抜けになっており、+1から-2までが一つの大きな空間になっていることです。

 列車を利用する立場からすると、同じブリュッセル南駅方面への列車でも、アムステルダム方面からの直通のユーロスターとインターシティはレベル-2、アントウェルペン始発のインターシティやローカルは-1または+1となりますので、案内掲示板をよく見て正しいホームに向かわないと列車に乗りそびれてしまいます。注意が必要です。ベルギー国鉄SNBCのウェブサイトやスマホアプリからは、発着番線や編成表なども確認できますので、活用したいところです。

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2025年4月 1日 (火)

イスタンブールとベネルクス3国の旅21 MontgomeryからEU本部

2024年8月24日

20240824_075505  今回の旅も終盤となりました。昨夜は遅い帰着でしたから、妻と娘はゆっくり起床。その間に朝のウォーキングに出かけます。時刻は6:43。

20240824_080038  ホテルから2kmほど西へ歩いて Saint-Guidon電停へ。そこから市電の81番に乗車。市街地方向へ向かう流れですが、土曜日なので空いています。ブリュッセル南駅を過ぎて東側へ。どこまで乗るのか決めていませんでしたが、市街地の裏道を思ったよりも複雑なルートで走っていくのが面白くて、結局終点のMontgomeryまで乗り通してしまいました。所要時間40分ほど。時刻は7:45。

 ここは市街中心部の真東にあたり、空港からのタクシーで通った場所。地下にはメトロ1号線が通っていますが、せっかくなので地上を徒歩で移動することにします。ホテルまでは6kmぐらいなので歩けない距離では無いですが、行き当たりばったりで来たので途中に何があるのか把握していません。

20240824_081422  西に向かって歩いていくと正面に立派な門が見えてきました。サンカントネール公園の凱旋門です。いやあ立派です。幹線道路は公園の下を地下トンネルで抜けていますので、公園の周辺は閑静な佇まいでした。

 緩やかな下り坂を進んでいきますと、道路の左右の建物をつなぐ歩道橋のところにやってきました。アーチのデザインも、彫像もなかなか印象的。地図を見ますと右側が欧州経済社会委員会(評議会) European Economic and Social Committee EESCの建物、左側が欧州地域委員会 European Committee of Regionsの建物だそう。

20240824_082010  建物の間を左折して進んでいきますと、円形の屋根に覆われた広場に出てきました。おう、ここが欧州議会 European Parliamentの建物なんだ。適当に歩いていてたどり着くとは何たる偶然。

 昨日通った紛らわしい名前のブリュッセル・ルクセンブルク駅が近くにあります。土曜日の早朝とあって人影はほとんど無く静寂に包まれでおりました。正面に出たところがリュクサンブール広場。なるほど駅名はそこからとられたのか。

20240824_082228  もう一息西へ歩いて、Trone駅まで出てメトロに乗車します。わずか6分で南駅まで戻ってきました。ホテルには8:46に到着しました。2時間の朝の散歩でしたが、思いがけずなかなか充実した行程となりました。

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2025年3月28日 (金)

イスタンブールとベネルクス3国の旅20 LUXTRAM

2024年8月23日

20240823_160724  とりあえずルクセンブルク中央駅まで戻ってきました。どうしようかと迷うことも無く、眼の前のトラム LUXTRAM の電停から南方向へのLRTに乗車してしまいましょう。軌道も車両も新しい!専用区間では軌道敷の緑化も施されています。

20240823_160943  終点の STADION までは6駅ですが、待ち合わせ時間までに中央駅に戻って来ないといけないので、3つ目の HOWALD GARE で下車しました。

 反対方向にもどるLRTが来るまで6分ほどしかありませんが、とりあえず駅の周辺を一回り歩いてみます。

 ルクセンブルク国鉄CFLのHOWALD駅に隣接しており、ルクセンブルク国内のペタンジュPètangeやフランスのティオンビル Thionville、メッス Metz方面への列車に乗り継ぎできる他、駅前にはバスターミナルも整備されていましたが、人はほとんどおらず閑散としています。周辺はまだまだ開発工事中という雰囲気。それもそのはず、LUXTRAMのこの区間は訪問前月の2024年7月4日に開業したばかりでした。

20240823_161050  地図でみますと、周辺は東側を国鉄の線路、西側を高速道路に挟まれており、住宅地や商業施設はその外側に位置していますから、HOWALD GAREは交通結節点に特化した駅なのかも知れません。

 20240823_161250LUXEXPO行きの電車がやってきました。LUXEXPOは大型の展示場、STADIONは競技場ですから、イベント開催時にはLUXTRAMが観客輸送に大活躍するのでしょうね。

 最前方テッチャン席に空席があり、しばしかぶりつきを楽しみます。新しい車両に新しい軌道で、とても快適。10分ほどの乗車で、ルクセンブルク中央駅に戻ってきました。

 ここで妻・娘と合流。ショッピングに関してはあまり収穫が無かったそうです。

 ブリュッセルへの復路の列車は途中乗り継ぎは無く直通でした。かなり空いていてひとり1ボックスを使って足を伸ばしてのんびりゆったりです。

 20時30分にブリュッセル南駅に帰着。明日はどうするの。「アントウェルペンに行きましょう。」おう、毎日遠出で今回は元気ですね。

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2025年3月24日 (月)

イスタンブールとベネルクス3国の旅19 ルクセンブルクのグルント

2024年8月23日

20240823_144422  グルントGrundへおりてみます。東方向に進み、線路をくぐる直前で左手前の道路へ。緩やかに下っていきますと、要塞の反対側が見えてきます。

20240823_144950  その先の分かれ道を左に曲がりますと、先程通った道路の下をくぐる二重のアーチ橋の下に出てきました。印象的なこの橋は、城の橋 Pont du château と呼ばれます。

 橋の向こう側に出ますと左手に崖下を下っていく石畳の遊歩道がありましたので、そちらへ進んでみます。ボックの砲台を見上げながら進んでいきますと、ほどなくアルゼット川の辺に出てきました。近くでみても、壮大な峡谷に対して随分小さな川という印象です。

 橋を渡った向こう側に先ほど上から見えたサン・ジャン教会前の広場に出てきました。気になっていた黄色い椅子のようなものは、現地に行ってみるとこんな感じ。

20240823_151710_  寝そべってみますとさすがに硬いので安楽ではありませんが、空(曇ってますが)や崖を見上げながら、しばしのんびりと休息を取ることができました。

 再び先ほどの橋を渡ってアルゼット川に沿って市街地方向へ戻ります。

20240823_152502  石畳の小道の両側に家が密集しています。大公宮がある崖の上に対して、崖下のグルントは下町。かつては労働者階級など経済的には裕福ではなかった人々が居住していた地区でしたが、今では観光名所として発展しているようです。

 道の角にあったPâtisserie Viaducというパン屋さんで一息入れます。だいぶ歩きましたね。ここからは上り坂になりますので、無理をしないでバスで駅方向に戻ることにしましょう。無料ですしね。

 駅のちょっと手前のバス停で下車。ここで一旦解散し自由行動とします。

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2025年3月20日 (木)

イスタンブールとベネルクス3国の旅18 ルクセンブルク大公宮・ボックの砲台

2024年8月23日

20240823_140106_  崖の上の遊歩道を歩いてルクセンブルク大公宮の方向へと向かいます。崖下向こうに美しいアーチ橋が見えました。ルクセンブルク駅から北へと伸びる路線の橋梁です。地図を見ると橋を渡った向こう側で線路は二股に分岐していますが、橋の上は複線並列で4線区間になっていますから、かなり幅がある立派な橋ということになります。

20240823_140324  更に遊歩道を進んでいきますと、前方遠くに古いアーチ橋が見えました。あのあたりがボックの砲台のようです。

 崖下を流れるアルゼット川に沿ってわずかな平地が細く続いており、両岸に家が密集して建てられているのがわかります。ここがグルント Grund 地区です。後ほど訪問します。

20240823_141305  やや入り組んだ路地を進んでいくと、割と唐突に少し開けたところに出てきました。えーっと、眼の前の建物がルクセンブルク大公宮です。立派な建物ではありますが、道路に面してすぐに入口があったりして、豪邸ではありますが、なんか普通な感じに見えます。地図を見ましても特に後方に広い庭があるというようなことも無いばかりか、大公宮の敷地の真下には幹線道路のトンネルが通っているのです。びっくり。

20240823_143255  大公宮の裏手の方向へと歩くことしばし。ボックの砲台までやってきました。崖下に見える立派な教会はサン・ジャン教会 Église Saint-Jean-du-Grund です。
 その手前に流れているのがアルゼット川ですが、崖の規模の割に流れは細くゆるやかなのです。

20240823_143519  教会の前の広場には蛍光イエローに着色された椅子のようなものがいくつか置かれており、その上でのんびり寝そべっている人の姿も見えます。あとで行ってみましょう。

 はるか向こうの鉄道アーチ橋の上を列車が走っていきます。赤と白で塗り分けられた2階建ての3両編成の電車は、ルクセンブルク国鉄の2300型(KISS)という車両のようで、ドイツに乗り入れるための複電圧対応になっているそうです。2階の車窓から見る景色もかなり素晴らしいのではないでしょうか。

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2025年3月16日 (日)

イスタンブールとベネルクス3国の旅17 アドルフ橋・ノートルダム大聖堂

2024年8月23日

20240823_122720  ルクセンブルク駅前からLRTが走行するリベルテ通りに沿って進んでいきます。沿道に商店はあるのですが、繁華街というよりも、オフィス街という感じの雰囲気がただよう町並みです。歩くこと1km少々で、アドルフ橋にさしかかります。

 写真は橋を渡った対岸からの撮影ですが、深い峡谷をひとまたぎするアーチ橋がなかなか印象的です。しかしこのLRT車両ごとに窓ガラスの着色が異なるんだなあ。

 20240823_122116 で、そのアドルフ橋の上から真下を覗いてみますと、谷の深さに対して、流れる川が平坦で流れが細いことに驚かされます。谷間は意外と平地になっていて、緑地や住宅地として利用されていました。

 アドルフ橋を渡った先の交差点を右に進みます。右手に崖を見ながら歩いていきますと、憲法広場に出ます。駐車場になっていますがこの日は何やらイベントをやっておりました。

20240823_134551  道の反対側に見えますのがノートルダム大聖堂です。それぞれデザインが異なる3つの尖塔が印象的です。17世紀初頭に設計されたということですから、日本では江戸時代の初期ぐらいです。

 そのまま真っすぐ進んでいくと再び川を渡って駅方面に戻ってしまいますので、ソリダリテ ルクセンブルグ国立記念碑の前の緑地で小休止します。
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 バスのデザインもカラフルで車両も新しくて素敵過ぎます。

 ここからは、大きく左に蛇行する川に沿って大公宮の方へと歩いていきます。

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2025年3月12日 (水)

イスタンブールとベネルクス3国の旅16 ルクセンブルク市にやってきました

2024年8月23日

20240823_112230  ルクセンブルク大公国はベルギーの東方に位置する小国。神奈川県ほどの面積に60万人の人口ですから、人口密度もそんなに高いわけではありません。国家元首は世襲制で、現在世界だただ一つ大公が治める国家です。ベルギー・ドイツ・フランスに囲まれ、歴史的にはいろいろ周辺国に翻弄されてきましたが、今では外国資本を取り入れ、ヨーロッパ圏の国際金融センターとして機能し、低税率・高所得を誇るそうであります。

20240823_115013  妻「いやあ、ついにルクセンブルクだね。ずっと行きたかったんだよね。」

 かつて青年海外協力隊でマラウイ共和国に派遣されたとき、最初に仕事をしたナミデテの病院がルクセンブルクのキリスト教会が運営している病院だったそうで、あのとき病院を取り仕切っていた人たちがいったいどういうところから来ていたのか、知りたかったのだそう。

 ブリュッセルからルクセンブルク方面へは概ね毎時1本のインターシティーが出ています。多くは直行しますが、午前8:33の列車は途中のアーロン Arlonで乗り換えが必要です。2階建ての客車の2階に座席を確保。ひとりで1ボックス席を使えるぐらいガラガラです。よく見たら窓枠のなぜか上の方にCタイプ(USBタイプCではない)の電源アウトレットがついており、スマホも充電しながら移動できます。(このタイプの客車の一部に装備されているよう。)

 南駅を出ますと、中央駅、北駅と停車。速度もゆっくりな上、各駅に2分ぐらいは停車しているのでなかなか先に進みません。アムステルダム方面に向かう線路から右に分かれて、180度反転して南へ。Bruxelles-Schumanの次の駅はなんとBruxelles-Luxembourg という紛らわしい名前です。実はEU本部の最寄り駅。ここまで大回りして21分を要していますが、実は南駅からの直線距離では3kmも離れていません^^;

20240823_115822  列車はここからやっと本気出します。インターシティーらしく15-20分ごとにある程度の規模の町に停車していきます。車窓は畑や丘陵地、ときに川。のんびりです。2時間50分ほどで終点のArlonに到着。乗り継ぐルクセンブルク行きは7分の乗り継ぎ時間ですが、ホームの反対側に停車しており移動は最小限。(こらもベルギー国鉄の車両。)編成が短いので心配しましたが、こちらもがらがら。20分ほどでルクセンブルク駅に到着しました。Google Mapsと見比べながらどこが国境なのか車窓を注視しておりましたが、結局目印のようなものは無く良くわかりませんでした。妻は、ホームの駅名標の前で喜びのポーズであります。

20240823_120525  駅前に出てみます。時計塔を備えた重厚かつコンパクトな駅舎の前にはモダンなデザインのLRTが乗り入れています。線路部分は芝生になっております。LRTの線路に沿って歩いて旧市街地方向を目指しますが、とにかく町が綺麗!電車も綺麗!軌道敷も綺麗!びっくりしました。おまけに、市内の公共交通機関は全て無料で乗車できるので、ニ度びっくり。

 ちなみにブリュッセル-ルクセンブルク間の片道鉄道運賃は、大人が€ 25、高校生の娘は€ 10。200kmほどの距離があることを考えると思ったより安い気がします。(外食1回でこれ以上の金額がかかりますからね。)

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