カテゴリー「医療」の560件の記事

2017年6月16日 (金)

新専門医情報 各基本領域の状況

 基本領域学会のホームページを一通りチェックしてみましたが、いくつかの領域で研修プログラムの再募集が通知されておりました。(なかなかウェブサイトで情報を探すのが難しい学会もあり、皮膚科と泌尿器科は6月20日に追記しました。機構のホームページの方は準備中のままになっており、各領域の整備基準を容易には一覧することができません。)

 6月30日締めの領域が多いですが、皮膚科は6月28日、泌尿器科は6月20日締めとなっています。

○臨床検査
整備基準改訂のお知らせ
http://www.jslm.org/newsys/nsys_20170525.pdf
臨床検査領域「専門研修プログラム」再申請願い
http://www.jslm.org/newsys/nsys_2017060101.pdf

○病理
平成30年度の病理専門研修について
http://pathology.or.jp/gakuken/training-2017.html
病理専門研修プログラム整備基準とモデルプログラムの変更について
http://pathology.or.jp/gakuken/2017seibikijun.html
平成30年度新専門医制度開始に向けた準備スケジュール(案)
http://pathology.or.jp/gakuken/2018_schedule.pdf
一次審査は「とにかく急ぎます!!」と書かれています。

○救急科
日本専門医機構による救急科領域専門研修プログラムの申請受付について
http://www.jaam.jp/html/senmoni/senmoni_kikou.htm

○眼科
日本専門医機構 眼科領域の2018年度(平成30年度)専門研修プログラムの申請について
http://www.nichigan.or.jp/news/sk_006.jsp
眼科専門研修プログラム整備基準
http://www.nichigan.or.jp/news/sk_006-5.pdf

○皮膚科
平成30年度皮膚科専門研修プログラム申請受付について
https://www.dermatol.or.jp/modules/specialist/index.php?content_id=39

○泌尿器科
泌尿器科専門研修プログラム申請について
https://www.urol.or.jp/specialist/data/system/kenshu_apply_info_3.docx

この他、内科と外科はすでに受付を終了しています。

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新専門医情報 内科学会は一次審査結果を通知

 先行して2月に研修プログラムの応募を締め切ったあと音沙汰がなかった日本内科学会でしたが、プログラムを提出した基幹病院に一次審査結果が返されてきているようです。

 申請されたプログラムは昨年よりも22増加して計545。研修施設は現行制度の1204から2937施設に増加し、全国344の二次医療圏の全てに研修施設があるという状況です。(下記資料にも記載されています。)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000165881.pdf

 一次審査の結果を受けて、プログラムの修正を行ない7月17日期限で再提出というスケジュールになっています。その後に日本専門医機構の二次審査のはずなのですが、お伝えしている通りまだ見通しがつかない状況です。そこに都道府県協議会との調整というプロセスも加わってきます。

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新専門医情報 新整備指針第2版公開

 日本専門医機構ホームページに2017年6月15日付けで「専門医制度新整備指針 (第2版)」が掲載されていました。
http://www.japan-senmon-i.jp/news/doc/170602sinseibisisin_ver2.pdf

 今回の改版は、厚生労働省「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」での指摘、要望に基づく修正が加えられたものです。整備基準には新旧対照表がついていないため単独ではどこが変わったのか読み取るのは難しいですが、2017年6月2日の機構理事会の記録(機構だより14号)によると、修正点は以下の4点ということになっています。
http://www.japan-senmon-i.jp/aboutus/doc/tayori_14.pdf

①専門医取得の義務づけについて
【対応方針】
専門医の取得は義務づけでいないことを整備指針に明記
<現在の整備指針>
今後、あらたに医学部を卒業し診療に携わる医師は、原則としていずれかの専門領域を選択しその基本領域学会の専門研修を受けることを基本とするが、専門医制度は法的に規制されるべきものではなく、基本領域学会専門医については、適正な基準のもとに施行されるべきである。
<改定案の要点>
現在、医学部を卒業し診療に携わる医師の多くはいずれかの専門領域を選択し、その基本領域学会の専門研修を受けているという実績があるが、専門医は全ての医師が取得しなければならないものではなく、医師として自律的な取り組みとして位置付けられるものである。
また、医師として国民に信頼される安全・安心な医療を提供するための専門研修は、適正に施行されるべきである。

 第2版ではP6(PDFとしては8枚目)の (1)専門医の領域について の項に記載されています。

②地域医療従事者や女性医師等への配慮について
【対応方針】
地域医療従事者や女性医師等に配慮したカリキュラム制の設置を整備指針に明記
<現在の整備指針>
基本領域学会専門医の研修では、原則として研修プログラム制による研修を行う。
<改定案の要点>
基本領域学会専門医の研修では研修プログラム制が原則だが、専門医取得を希望する義務年限を有する医科大学卒業生、地域医療従事者や、出産、育児等により休職・離職を選択した女性医師等、介護、留学など相当の合理的理由がある医師等は研修カリキュラム制による専門研修を行う等、柔軟な対応を行う。
研修カリキュラム制における研修年限の上限は特に設定しないが、少なくとも研修プログラム制で必要とされる研修期間を必要とする。

 第2版ではP7(PDFとしては9枚目)の 2)研修カリキュラム制 の項に記載されています。

③大学病院と市中病院について
【対応方針】
研修の中心は大学病院のみではなく、地域の中核病院等であることを整備指針に明記
<改定案の要点>
専門医となるのに必要となる全般的、幅広い疾患の症例の豊富な市中病院を重要な研修拠点とし、大学病院に研修先が偏らないようにする必要がある。
連携病院で採用した専攻医については、専攻医の希望があった場合、出来得る限り長期間連携病院における研修期間を設定するなど、柔軟なプログラムを作成する。

 第2版ではP8(PDFとしては10枚目)の (2)研修施設群の原則 の項に記載されています。

④都道府県協議会について
【対応方針】
都道府県協議会に市町村を含め、研修プログラム承認後も地域医療の確保の動向を機構が協議会に情報提供し、協議会が意見を提出した際は、研修プログラムを改善することを整備指針に明記
<改定案の要点>
機構は、各領域の研修プログラムを承認するに際して、都道府県、市町村、医師会、大学、病院団体等からなる都道府県協議会と事前に協議し決定する。
研修プログラム承認後も、機構は、連携施設等の医師配置の状況を含む研修プログラムの運用実績を当該基本領域学会と協議の後、各都道府県協議会に情報提供する。協議会は、必要があれば意見を提出し、それを受けて、機構は、研修プログラムを協議会と協議し、関係学会と調整を行い改善を行う

 実際の第2版の文面では次のようになっていました。(23ページ PDF25枚目)

--抜粋--

iii.機構での審査
 各基本領域学会で可となったものは、機構による検証(二次審査)を受ける。機構は、各領域の研修プログラムを承認するに際して、都道府県、市町村、医師会、大学、病院団体等からなる各都道府県協議会と事前に協議し決定する。
 機構は当整備指針に示す事項に照らし合わせ、その内容に齟齬のないよう慎重に精査する。
 研修プログラム認定後も、機構は、各都道府県協議会からの求めに応じ、専攻医の登録状況や連携施設等の医師配置の状況を含む研修プログラムの運用実績を当該基本領域学会と協議ののち情報提供する。各都道府県協議会は、地域医療の確保の観点から必要があれば意見を提出し、それを受けて、機構は、研修プログラムを各都道府県協議会と協議し、関係学会と調整を行い、必要な改善を行うべきものとする。

-- 抜粋終了--

 ここの当該基本領域学会と協議して機構が情報提供という部分に奈良県知事から異論が出たというのが、6月12日の厚生労働省検討会での話です。機構や学会を通さずに直接協議会が医療機関に情報提供を求めるようにするべきとの主張です。

 このことが認められると、「○○市立病院の医師が足りないから、その病院を貴プログラムの特別連携施設に追加して、専攻医を1名派遣するように。」というようなプレッシャーが、都道府県協議会から研修病院側に直接かけられるような事態になりはしないかとも危惧されるわけです。

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2017年6月14日 (水)

新専門医情報 検討会に関するニュースの追加

 日経メディカルに、2017年6月12日開催の厚生労働省「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」 の関連記事が出ました。

シリーズ◎どうなる新専門医制度
都道府県協議会の位置付けを奈良県知事が強く批判
厚生労働省「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t221/201706/551698.html

「このままなら、都道府県知事会に諮って新制度をつぶすことも検討する」とは穏やかではありません。

 会員登録して記事全文を読んでみると、まあ既報の情報とあまり変わりは無く、センセーショナルな書き方で釣られた気がしないでもありません。件の発言をしたとされる奈良県知事の検討会前のご意見は厚生労働省サイトに机上配布資料として掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000167588.pdf

 検討会で求められたのは都道府県協議会が研修施設への情報提供を直接求めることができるようにすべきなどというものです。ただ、この都道府県協議会自体はまだ多くの自治体で十分には機能していないのが実態と言われています。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000167582.pdf

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 2011年から2013年にかけて17回もの「専門医の在り方に関する検討会」を開催したのは同じ厚生労働省です。その報告に基いて新しい専門医養成の仕組みづくりを進めてきたはずです。 その点について日本専門医機構や各基本領域学会に何の非も無いのではと思います。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=127339

 「在り方に関する検討会」の報告書には Professional Autonomy を基盤にすると書かれていていました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000300ju-att/2r985200000300lb.pdf

 これを政治力で「つぶす」というような物騒な発言が公の会議で出るようだと、Professional Autonomyの原則が大きく揺らいできているように思われます。そしてこの、先の見通しが全くつかない感じ、本当に心配です。

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2017年6月13日 (火)

新専門医情報 日本専門医機構ウェブサイトに機構だより14号掲載

 次回の理事会の日程でも出ていないかなと思って、日本専門医機構のウェブサイトを確認しましたら、機構だよりが更新されておりました。2017年6月2日の理事会の報告です。
http://www.japan-senmon-i.jp/aboutus/doc/tayori_14.pdf

 内容の過半は、厚生労働省検討会での意見を踏まえた整備指針の修正内容の確認となっており、内容としてはm3.comの記事等で伝えられている通りかと思います。

 なお同理事会の議事の中で今後のスケジュールについて取り上げられた様子は有りませんでした。

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新専門医情報 2017年6月12日厚労省検討会 来年度Goサインはまだ?

 昨日6月12日夕に厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」第3回目が開催されました。事実上、この検討会のOKをもらわないと、新専門医制度が開始できない状況になっているのは、これまでお伝えしてきた通りです。

 厚生労働省ウェブサイトの検討会のページには会議資料が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000167589.html
ここには、救急医学会、外科学会、産科婦人科学会、小児科学会、整形外科学会、精神神経学会、麻酔科学会がヒアリングに備えて準備した資料が掲載されています。個々の領域がどうなっているのかまで把握することが難しかったので、今回の資料は非常に参考になりました。

関連する報道は以下の2つです。
M3.com(会員制)
「基幹施設は大学のみ」残る課題、7学会にヒアリング
都道府県協議会の「実効性」向上、奈良県知事が強く要望
https://www.m3.com/news/iryoishin/537263

メディ・ウォッチ
専門医機構、地域医療への配慮について「必ず」都道府県協議会の求めに応じよ―厚労省検討会
http://www.medwatch.jp/?p=14226

 まとめ方はメディウォッチの方がm3.comよりもわかりやすいと思います。ただどちらを読んでも(来年度からの新専門医制度の開始が了承されたというような)結論的な記載は無く、やはり先の見通しはまだつかないようです。

 この先どうなるのでしょうか…私の考えるいくつかの可能性を記します。

①次回検討会で引き続き議論。それまで棚上げ。
②タイムリミットが来ているし検討会には何の権限も無いはずと、次回の日本専門医機構理事会で来年度からの開始をアナウンス。
③各基本領域学会が、機構とは無関係に各学会が来年度の募集を開始。(日本外科学会などは既にそのような方針をアナウンスしています。

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 今回ヒアリングに呼ばれた7学会(基本領域)は、各都道府県に2箇所以上の基幹施設を持つように新整備指針で求められた領域となります。しかし各学会の資料にあるように、例えば整形外科は47都道府県中28県で1基幹施設であるなど、各領域とも基幹施設が一つしかない都道府県が残っている状況があったため、この点について検討会で様々な議論があったようです。これに対して学会側からは、基幹施設を複数にすることで却って都市部に専攻医を集中させる結果になり兼ねないとの意見がありました。(↓)

外科資料の17枚目
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000167574.pdf
「一方、県内第2のプログラムを県内都市部の大病院のみで形成した場合、遠隔地の小規模施設を擁する第一のプログラムに専攻医が集まらず結果的に地域医療の崩壊を招く恐れがあるため十分な注意が必要である」

小児科資料↓の11枚目
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000167576.pdf
「大学以外で基幹病院を認定する際に配慮すべき点・想定される問題
1.基幹病院第1候補は県内の都市部のみをカバーしていないか(県内へき地の医療崩壊)」

 1年前のすったもんだに逆戻りするような議論もあったようです。 各領域の専攻医登録システムがバラバラであることを受けて、それこそが機構の仕事では無いのかという指摘があったようです。

 確か池田前理事長体制では機構が権限を持ち各領域をコントロールし、専攻医登録も機構で管理する方向だったと思います。それに批判が出、またそれを支えるような財務基盤や事務所機能が不足していたこともあり、吉村現理事長のもとでは各基本領域学会と協力して進める方針が昨年6月に提示され、それに従ってこの1年間進んできたわけです。今頃「それでは機構の存在意義が…」と言われてもという気もします。

 その他、都道府県協議会の権限、募集定員の妥当性などについても議論があったようです。

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2017年6月 5日 (月)

新専門医情報 6月2日日本専門医機構理事会 まだスケジュールは公表されず?

 2017年6月2日に日本専門医機構の理事会が開催されました。関連記事がm3.comに掲載されています。

新整備指針は4点改訂、総合診療専門医の基準も了承
日本専門医機構、「2018年度開始」は厚労省検討会待ちか
https://www.m3.com/news/iryoishin/534485

 今回の理事会で新整備指針の改訂が了承されたのは予定通りでした。しかし、記事によると来年度のスタートはまだ確定されず、各基本領域の整備基準の公表時期、プログラム募集、審査、専攻医募集のスケジュールも発表されなかった模様です。どうやら、6月中旬に開催されるらしい第3回の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」において、外科、小児科、整形外科、麻酔科、精神科、産婦人科、救急科の7領域の各学会からのヒアリングが行われてからで無いと、Goが出せない模様です。あとから作られた厚生労働省の検討会が実質的に専門医機構の上位組織として機能しているかのようです。

 今回もスケジュールが公表されなかったため、プログラム応募側も、現在2年目の初期研修医にとっても先の見通しがつかない状況が続いています。

 仮に今月中旬に開催されるらしい(厚生労働省の同検討会サイトにはまだ日程は出ていません)※第3回の検討会でGoが出たとして、機構の次回理事会での最終決定、プログラムの再募集、基本領域学会での一次審査、専門医機構での二次審査に要する時間を考えますと、プログラム公表時期は9月下旬から10月にずれ込んでしまう気がします。また総合診療専門研修の特任指導医対象者が増えることになったものの、中断している1泊2日の指導医講習会が今年度末までに十分な回数行えるのかということも気になります。

 記事の最後には総合診療専門医についての記述がありますが、意味不明な点があります。「専門医試験は、1次は内科専門医試験、2次は総合診療専門医専用の試験を行う。」と書かれているのです。総合診療専門医をとるためには、まず内科専門医試験に合格しなければならない…のでしょうか? それとも内科専門医試験のサブセット版? 記事だけ読んでいても全くわからないので、専門医機構のウェブサイトに議事録が掲載されるのを待ちたいと思います。

※6月6日追記 厚生労働省の検討会は6月12日開催と決まりました。

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新専門医情報 第2回 今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会 で機構の方針を了承

 昨日5月25日に厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」の2回目が開催されました。関連記事がm3.comに掲載されました。

新整備指針の「4つの対応方針」、厚労省検討会が了承
日本専門医機構、6月2日の理事会で改正予定
https://www.m3.com/news/iryoishin/532074

また、厚生労働省の同検討会ウェブサイトに、会の資料が掲載されています。

今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会
<資料、参考資料及び机上配付資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000165893.html

資料1-1 新しい内科専門医制度 制度移行に向けた特徴的なポイント
資料1-2 研修カリキュラム制への対応について
が、内科学会から提供されたもの。

資料2-1 「今後の医師養成の在り方地域医療に関する検討会」における論点等について(厚生労働省事務連絡)
厚生労働省から専門医機構に送られた文書

資料2-2 専門医に関する対応方針の主な内容について
上記に対する、日本専門医機構の対応方針についての回答

資料3 都道府県協議会について
都道府県協議会についての厚生労働省からの文書となっています。

 m3.comの記事によると、専門医機構の方針が了承され、6月2日の機構理事会で新整備指針の改訂が行われるとともに、来年4月からの新専門医制度開始の方向で動くことになりそうで、土壇場でのちゃぶ台返しは無くなったように思われました。(しかしその後6月2日に開催された日本専門医機構理事会では、来年4月からの開始は最終決定に至らず、6月中旬の第3回目の当検討会後に先送りになっています。)

 そもそも新たな専門医養成の仕組み(いわゆる新専門医制度)は、4年前に厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」の答申を踏まえて、Professional Autonomy を大前提に医療界挙げて取り組むということでスタートしました。しかし今回の検討会の流れを見ても、厚生労働省や検討会の提案を受け入れなければ話を先に進めさせてもらえないような雰囲気が出てきたようです。

 第2回の検討会では内科学会の代表者がプレゼンをし、第3回目は専攻医の数が多い外科、小児科、整形外科、麻酔科、精神科、産婦人科、救急科の7領域がヒアリングを受ける予定との事です。 こうなると同検討会があたかも日本専門医機構や基本領域学会や日本医学会連合の上位機関のような位置付けになってしまうのではという気がします。

 内科学会からのプレゼンの中では、J-OSLERが高い評価を受けたとのことです。なるほど統一のデータベースシステムを使うことで、到達状態の可視化ができるという点では良いと思います。しかし実際にカリキュラム制の研修を進めるにあたっては、「誰が指導することになるのか」という問題があります。 プログラムに属さない(=カリキュラム制の)専攻医が、指導医が不在の施設(特別連携施設など)に勤務した場合の指導医はどうなるのか、そもそも研修履歴として認められるのか。へき地に勤務したときプログラム制なら研修期間にカウントされ、カリキュラム制だとカウントされないということだと、何のためのカリキュラム制?ということになりかねませんし、しかし指導医不在で専攻医が自分で症例登録するだけで研修にカウントしてしまうのもおかしな話です。

 そういった運用上の決め事はおいおい検討され決まっていくのでしょうが、プログラム制の募集開始(9月?、10月?)の時期までにはっきり決まっているとは考えにくい気がします。

 今回の検討会の様子では、都道府県協議会の権限がかなり大きなものになりそうです。とはいえ、実際にはほとんどの都道府県でこの協議会はまだ機能しておらずどのようなものになるのか心配もあります。節度を持った調整機関になれば良いのですが、政治的な駆け引きの舞台になってしまう可能性もあります。

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2017年5月24日 (水)

新専門医情報 機構だより13号(2017年5月機構理事会概要)公開

 日本専門医機構のウェブサイトに機構だより13号が掲載されました。内容は5月12日に開催された機構理事会の概要となっています。
http://www.japan-senmon-i.jp/aboutus/doc/tayori_13.pdf

 協議事項の1では、「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」について報告がありました。厚生労働省ウェブサイトの同検討会のページにはまだ議事録が掲載されていませんので、検討会の検討内容を知るための唯一の公的な情報ソースとなっています。

 厚生労働省の示した検討会の論点の3つ、
1)専門医は、実質上義務づけられるべきものではないことを明確にすること。
2)地域領域従事者や休職・離職を選択した女性医師等に対し、専門医資格の取得を促す観点から、地域医療従事者等に配慮したカリキュラム制の設置について、明確にすること。
3)研修の中心は大学病院のみでなく、症例の豊富な中核病院等であることを、明確にすること。

 改めて読みますと論点では無く最初から結論ありきのようにしか見えませんが、検討会での議論を見ても専門医の養成に対して政治的な modification の仕組みを設ける意図を感じます。この検討会の2回目は5月25日の夕方に開催予定です。

 協議事項の3では18領域(総合診療を除く全て)の整備基準と12領域のモデルプログラムが専門研修プログラム研修施設評価・認定部門委員会で承認されたことが報告されています。6領域のモデルプログラムが未提出であること、上記厚生労働省検討会の議論で修正を求められる可能性があることから、理事会としては「概ね了承」という状況にとどまったようです。

 協議事項4の総合診療専門研修の整備基準については、既報の通りで吉村理事長と松原担当理事に一部文言の修正を一任することとし、理事会として「概ね承認」との事です。なお総合診療専門医に関する新情報は機構のサイトには掲載されていません。

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2017年5月22日 (月)

新専門医情報 脳神経外科と救急科の整備基準が学会サイトに

 脳神経外科学会のウェブサイトにプログラム申請受付を開始する旨アナウンスがありました。

専門研修プログラム申請について
http://jns.umin.ac.jp/member/pg-shinsei170519.html

承認予定の整備基準も掲載されています。
http://jns.umin.ac.jp/member/pdf/program_seibikijun1705p.pdf

申請の締切は6月12日、審査結果は9月頃(機構予定)と書かれています。

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 日本救急医学会のウェブサイトにも、プログラム申請について予告がありました。

~2018年度救急科専門研修プログラムについてのお知らせ その3~
http://www.jaam.jp/html/info/2017/info-20170516.htm

---抜粋
現時点での救急医学会としての今後のスケジュールは下記の通りとなります。
・5月28日 説明会(第20回日本臨床救急医学会終了直後)
・6月   申請受付・締切
・7月   当学会による一次審査

機構の対応に未確定な部分が多々ございますが、日本救急医学会としては今後も適宜情報発信をしていきたいと思っています。
---抜粋終了

 改訂された整備基準も掲載されています。
http://www.jaam.jp/html/info/2017/pdf/info-20170516.pdf

 指導医の居ない施設も関連施設として研修病院群に参加できるようになります。整備基準の変更点もわかりやすく示されていて親切です。
http://www.jaam.jp/html/info/2017/files/info-20170517.xlsx

 カリキュラム制研修については54番に記載されていますが、「別途定める」とのことです。

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 プログラムの公開が9月頃の予定となると、専攻医の募集開始は10月?、一次募集の試験は11月? で結果発表は12月?、二次募集の試験は1月?で結果発表は2月?? とか勝手に想像してしまいますが、公式発表を待つしかありません。しかしこれ以上後ろにずれ込むと二次試験の実施が危うくなってきます。

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